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親友の彼氏を好きになれない_0

大学時代に知り合った異性の友達、Rがいます。まだLINEにふるふる機能が残っていたあの頃、そこらじゅうの同級生と連絡先を交換した中に彼女はいました。学部の同級生で、同じサークルに所属し、お互い古着屋めぐりが好きで実家住み。音楽の趣味が合ってカラオケが好き。仲良くなるのに時間はかかりませんでした。授業の空き時間にランチしたり、古着屋を巡ったり、夜の原付置き場で恋バナしたり、そんな心地のいい友達関係を続けて2年、喫茶店に呼び出されました。

神妙な面持ちのRから出た言葉は、「今まで隠してたけど、私、アンタより2つ年上なんだわ。」でした。そのときの彼女がどんな気持ちでそれを伝えてくれたのかは分かりませんが、そのとき僕が一番に思ったことは、いままでめちゃくちゃタメ口で話してたの怒ってないかな、でした。怒ってはいないようでした。

僕らの間に恋愛感情がなかったかといえば、分かりません。大学生のころはそれぞれに恋人がいましたし、たぶんお互いの顔がタイプではありません。もちろん体の関係もなければ、手もつないだこともありません。ただ、彼女のことを可愛くない魅力がないとか、そういう風にも思いません。2つ年上と聞いた時も本気で驚きましたし、ノリがよくて話も面白い、いい奴だと思っています。僕とRも、出会う環境やタイミングが違っていれば関係は変わっていたかもしれません。男女の友情って、そんな偶然の積み重ねでできていると思うのです。だから、男女の友情が成立するかどうかなんて、そんな野暮な話は狙っている女の子との飲みの場でしか話しません。

大学卒業後、Rは県内、僕は県外に就職しました。僕が帰省したときには、必ず連絡を入れ、飲みながら近況報告するのが定番でした。お互い恋人がいないときには、2人で旅行にも行きました。もったいないからツインで泊まろうと言われた時にはさすがにたじろぎましたが、何もしない自信があったのでそうしました。この話をすると「絶対にヤッてる。」と疑われますが、神に誓って、触れてもいません。将来、セ○クスしたかしていないかを判別できる検査薬が完成したら、チ○コにドバドバかけて証明します。(noteって単語制限ありましたっけ?)

その後も僕たちの関係性に変わりはなく、お互い都合のいい遊び相手として、気の置けない友人として、知り合って早10年が経ちました。今でも友達としてRに会えるのは、僕たちの間に恋愛感情のような生臭いにおいがした時点で、たくさんのいい思い出が一瞬で嫌なものに変わってしまうことをお互いに分かっているからだと思います。もしくは、僕の顔性格スタイルのすべてがRの好みにマッチしていないか、です。(それはそれで腹立つ。)

そんな、僕の親友と言っても過言ではないRに、彼氏ができました。少し長くなりそうなので、分けて書きます。

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