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バイクでGOGO西日本⑩

しんどくてもDNAがざわつく方へ

 翌朝起きてみると6時をまわっていた。昨晩は飲み慣れないビールを飲んだことが効いたのか、または相当疲れていたのか。ともかく今日の予定もルートもなんにも決めずに寝てしまった。

 とりあえず折角朝食付きの宿だったので、まずはのんびり朝食へ。ビジネスホテルによくあるバイキング形式の朝食をいただきながら、ツーリングマップルをパラパラと読んでいた。

 頭の中でなんとなく本州西の山間部を通って今日は岡山あたりまでかなんてボンヤリ考えていた。ルートを山口から岡山まで辿っていくと、どうも山間部中央をぶち抜くようなルートは高速道路以外はなく、北へ南へジグザクしながら進むルートになるようだ。また、そのルート上にあまり魅力的な道はなく、これだとなんとなく岡山までになってしまうんだろうなーなんて感じていた。それだったらいっそ高速で京都まで帰ってしまおうかなんてことも頭をよぎりながらも、なんとなくツーリングマップルの巻頭にある写真を見ていた。

 すると昨日ものすごい感動したカルストの写真が載っており、おおーやっぱりすごいななんて眺めていると、そこに書いてあったのは、秋吉カルストの名ではなく、四国カルストの名であった。え!?似たようなところが四国にもあるんだなーと思った瞬間、無謀にも四国ルートという当初考えもしなかったルートが頭を駆け巡り始めた。

 再びこのガイド本の四国ルートを見回してみると、魅力的なルートが続々と出てきた。さあどうする俺?完全にしんどいが心が踊る四国ルート、体ははよ帰りたい楽ちんルート。このような選択肢に迫られたときには、これまでのやり方を踏襲する。あちこちへいった自由旅行でのルート選択や人生の結構重要な選択肢に迫られたときには、必ずしんどくてもDNAがざわつく方を選択するという方法を採ってきた。という訳のわからない僕の信条により即座に四国ルートを選択した僕は、さっさと食事を済ませ荷物のパッキングに走った。

 チェックアウトを済ませ出発し、まずは山口県の周防を目指す。どうやら南周防の半島の先から、瀬戸内海の大島へ橋で渡れるらしい。そして大島の先端からはフェリーが出ており、松山まで渡れる。松山まで渡れれば四国で一泊、その後をどう走ろうが自由だし、そこからホーム京都まで気張れば帰れる。

 そんな漠然としたルートを妄想しながら、まずは周防を目指した。周防までは残念ながら2号線というものすごい幹線道路を走らなくてはならないが、その先の周防からは186号線で半島を海沿いに下る。ここもまた車が多く大変だったが、橋を渡りその先の大島まで行くと状況が変わってきた。車は少なく、そして何よりこの海沿いのルートは景色が美しかった。頭の中でlittletempoが鳴り響く。景色を堪能しながら走り、さらに大島の先端まで行く。するとフェリー乗り場が見えてきた。

 フェリー乗り場にたどり着き、チケット販売窓口に行くと誰もいない。おおーマジかと思いながらフェリー出港の時間を確認する。勝手な僕の思い込みで、1時間に一本ぐらいは出ていると思っていたのだが、時刻表には1日3本しか乗っておらず、さらに手前の周防の半島始発出発が経由する便なので、どうやら車両に関しては、空きがなくては乗せられないということもわかった。うわーーーマジですかーとおもいながらフェリー乗り場をウロウロしていると、どうやら職員らしき人を発見、とりあえず聞いてみた。

 職員さんはすぐにどこかに連絡してくれて、バイク一台なら次の便でも乗せられることを確認してもらった。とにかく一安心である。しかし次の出港まで3時間。うあー完全に時間読み間違えたと嘆いた。なんせ3時間あれば、かなりの距離を走ることができる。しかし、時既に遅しで予約する他なかった。まあどうせならそれまで島をふらつき、のんびり四国の宿でも探そうとフェリーの予約だけ入れ、再び島を走り始めた。

読んでくれた人へ
 今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)



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