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【58歳、就活がんばる!!】 #21 人生における必要経費

一昨日のことになるが、映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章』を観てきた。コミックでは完結しているし、読破済みなので、結末…というか最後は知っているのだが、やはり「で、その後の展開は?」という疑問符が残る。 

しかし、この作品の肝はそこではない…と思う。これはあくまでも持論だが、それぞれのキャラが持つ真っ直ぐに生きられない歪みだったり、不器用さが共感を招く中で考えさせられる、自分にとって絶対の相手の存在であり、地球滅亡と引き換えにでもその相手を守る愛や依存。その感情の尊さが緻密な描写とアートワークで描かれている。

そんな展開されていくストーリーの中で自分の想いを並走させ、様々な角度から多角的に考察し、チクチクと刺激される感情の落としどころを見つける。実は、これ、自分がライティングする時に意識していることだったりする。例えばライブレポートを書く時、目の前で展開されているライブを鑑賞しつつ、演奏されている楽曲が持つ背景を意識し、アーティストの表情やパフォーマンス、ステージの演出、客席の様子、ファンの顔にも目線を配らせ、自分の感情の動きも込めながらメモしていく。終演後、そのメモを見ながら自分の中で反芻し、せっせと原稿にするのだ。

…って、そんなのはライターとして基本中の基本だな。まぁ、ライティングというものから遠ざかっていたので、感性を研ぎ澄ませる良い機会になった。

また、昨日は『QUEEN ROCK MONTREAL』を観てきた。しかも、IMAXで! 1981年に行なわれたライヴの映像ではあるが、IMAX用にデジタルリマスターされ、高解像度映像や高精度なIMAXサウンドに対応したことで臨場感にあふれ、時代感など感じさせないし、QUEENのライブを楽しんでいた。特に「We Will Rock You」の威風堂々としたバンドサウンドに高揚感し、「Bohemian Rhapsody」の繊細なアレンジとフレディの伸びやかで艶やかな歌声に感動した。

ただ、ここでも職業病が。ライブを観ていると頭の中で活字化されていくのだ。これは音楽ライターなら誰もがそうだろう。もちろん、前述したライブレポートを書く時の感覚で。なので、ここでも感性のいいリハビリになった。

結果の出ない就活生活でずっとモヤモヤしているので、たまには息抜きというか、こういう時間も大切だろう。リハビリにもなるし。収入は失業手当のみだし、それも家賃や光熱費、携帯代とかを支払うとマイナスになってしまう厳しい懐事情ではあるが、長い目で見て、これは人生における必要経費なのだ。そう思ってやっていないと、まだまだ続くであろう就活生活が耐えられなくなる…。

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