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【検証】ローカル路線バス乗り継ぎの旅第6弾(松島→竜飛岬)

シリーズでお送りしている「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」の「今でも行けるか」検証の第6弾をお届けします。

第6弾は2010年2月の放映。マドンナは当時29歳の山田まりやさん。この1年後に東日本大震災が起こり、松島も大きな被害を受けます。それを考慮してか、しばらく再放送されない幻の回と言われていましたが、「太川・蛭子の旅バラ」放送開始を機に再放映されました。極寒の東北を突き進みつつ、人々との暖かな触れ合いが印象に残る旅となっています。
なお、この第6弾は、途中の北上まではZシリーズ第3弾と被っていますし、八戸からもZ第7弾と被っています。また、3度もバス旅に登場してファンには有名な野辺地駅前の松浦食堂が初めて登場した回でもあります。

第6弾の実際ルート

それでは、実際に太川さんたち一行が旅したルートを見てみましょう。

1日目
松島普賢堂→松島町営バス松島西線→高城中央広場→大郷町住民バス松島線→物産館→大郷町住民バス黒川病院線→黒川病院→(徒歩)→道下→ミヤコーバス吉岡線20系統→吉岡案内所→大衡村営バス駒場線→大衡→(徒歩)→三本木音無→ミヤコーバス三本木線→古川駅→ミヤコーバス古川線→築館町→栗原市民バス築館一関線→一ノ関駅前→岩手県交通国道南線→ジャスコ前沢→岩手県交通国道南線→水沢駅通り
2日目
水沢駅通り→岩手県交通国道北線→金ヶ崎高校前→岩手県交通国道北線→北上駅前→岩手県交通石鳥谷線花北3系統→石鳥谷駅口→岩手県交通大迫・石鳥谷線→大迫バスターミナル→岩手県交通盛岡大迫線→盛岡駅前→岩手県北自動車→沼宮内営業所→岩手県北自動車→いわて沼宮内駅→ジェイアールバス東北平庭高原線→葛巻駅→岩手県北自動車→伊保内営業所
3日目
郵便局前→岩手県北自動車伊保内軽米線→軽米病院→南部バス→八戸駅→十和田観光電鉄→十和田市駅→十和田観光電鉄→野辺地駅→平内町民バス→浅虫温泉→青森市営バス浅虫線→青森駅前
4日目
青森駅前→青森市営バス横内環状線→古川→青森市営バス→後潟→蓮田村コミュニティーバス→広瀬バス回転場→(徒歩)→蟹田駅→外ヶ浜町循環バス→三厩駅→外ヶ浜町循環バス→龍飛漁港→(徒歩)→竜飛岬

最後、吹雪の中、歩道のない海っぺりを雪中行軍して竜飛岬へと向かった壮絶なシーン、そして竜飛岬灯台へと向かう階段国道を疲れ果てながら登って万歳三唱する一行が印象的でしたが、しっかりゴールしています。

2021年のルート検証

それでは2021年のダイヤで行ってみるとどうなるでしょうか。

1日目
松島普賢堂718→松島町営バス・松島西線→754高城中央広場/高城町1000→大郷町住民バス・松島線→1036物産館1037→大郷町住民バス・粕川大松沢線→1058大和町バスターミナル1149→大衡村万葉バス・大森線→1211大衡村役場1320→大崎市民バス・三本木大衡線→1406古川駅前1540→栗原市民バス・古川線→1643築館高校前1655→栗原市民バス・築館一関線→1749一関一高前1759→岩手県交通・21系統国道南線→1836イオン前沢店1915→岩手県交通・国道南線→1954水沢駅前

実際ルートでは7時18分の松島普賢堂発のバスに乗って、1時間くらい走った後に着いた高城町が松島からわずか1kmちょっとしか離れていなかったことに気づき、太川さんが「もっと聞いておくべきだった。歩いてもよかった」と振り返っていましたが、今でも松島普賢堂発のバスに乗るとそうなってしまいます。
太川さん一行は黒川病院から歩いたり、大衡村から三本木音無まで歩いたりしていますが、現在のダイヤではうまく接続が図られ、歩きなしで進むことができます。実際ルートと同じく水沢で1日目は宿泊となります。
ちなみに、ルートがほぼ被っているZ第3弾では松島普賢堂からバスに乗らずに、近くの松島町役場からバスに乗りました。このバスで行くとこの日は北上まで進むことができますが、最終的には2日目に今回の検証ルートに収斂しますので、ここでは割愛します。

2日目
水沢駅前707→岩手県交通・国道北線→728金ケ崎高校前801→岩手県交通・北上金ケ崎線→822北上駅前930→岩手県交通・花北3系統石鳥谷線→1042志和口→(徒歩4.7km・60分)→日詰駅前1159→岩手県交通・604系統日詰線→1304盛岡駅前1322→岩手県北バス・B11系統→1422いわて沼宮内駅前/沼宮内駅1602→JRバス東北・白樺号→1654葛巻1740→岩手県北バス・伊保内葛巻線→1821伊保内営業所

実際ルートでは石鳥谷から大迫へ行って、そこで釜石からやってくる盛岡行のバスに乗車していましたが、今はバスの便が削減されており、大迫へ行ってしまうと15時台までバスがなく手詰まりとなってしまいます。石鳥谷から4.7km先の日詰駅まで歩き、そこから盛岡へと抜ける方が早く盛岡に辿り着きます。実際ルートと同じく、伊保内まで進むことができました。
なお、葛巻で乗り換えずに白樺号で久慈駅前まで行き、そこから陸中大野で宿泊、八戸へと抜けるルートでも行くことができます。これはZ第7弾で田中さん・羽田さんご一行が進んでいました。

3日目
伊保内営業所646→岩手県北バス→749軽米病院857→南部バス・P8系統→956八戸中心街ターミナル1002→十和田観光電鉄・十和田八戸線→1123十和田市中央1137→十和田観光電鉄・野辺地線→1249野辺地駅前1714→平内町民バス・浅虫温泉線→1808浅虫温泉1845→青森市営バス・B1新町線→1937青森駅前

3日目は実際ルートとほぼ同じルート取りになります。八戸中心街での乗り継ぎ時間が少しタイトになっていますが、仮にこれに乗り遅れたとしても野辺地駅での4時間半待ちの間に追いつくことが可能です。
野辺地駅での長時間の待ち時間といえば、駅前の松浦食堂でのふれあいシーンです。バス旅シリーズの名場面といってもいいでしょうが、残念ながらZ第7弾でも触れられていたように今は閉店。松浦食堂がない中での4時間半待ちは苦しいでしょうね。

4日目
青森駅前716→青森市営バス・W54沖舘新田線→807後潟/中沢地蔵堂前830→蓬田村コミュニティバス・中沢高根線→920蟹田駅前市場ウェル蟹前/JR蟹田駅925→外ヶ浜町営バス→1015元宇田/元宇田回転場1020→今別町巡回バス→1045今別駅前1435→今別町巡回バス→1447三厩駅前1455→外ヶ浜町営バス→1527竜飛埼灯台

実際ルートでは外ヶ浜町営バスが途中までしか行かずに、蟹田駅までの数キロを吹雪の中、雪中行軍しているシーンがありましたが、現在は直接蟹田駅前までのバスがあり歩きは不要です。一方、一行が乗車した蟹田駅から三厩駅まで一本で繋がるコミュニティバスは、まだあるにはあるのですが、町のホームページに「病院利用者優先で行楽利用はお控えください」という表記があり、これを使うのは気が引けそうです。そこで元宇田や今別駅前を通るバスを乗り継いで竜飛岬へと向かいます。実際ルートでは竜飛漁港で降りて階段国道を登っていましたが、今はバスで灯台の前まで行くことができるようです。

というわけで、4日間でのゴールが可能です。2021年のダイヤにおいても、若干乗り継ぎ地点や徒歩が必要な場所が変わってはいますが、太川さんたち一行と同じ宿泊地、ほぼ同じルートで進むことができました。

バックナンバー

こちらのマガジンに掲載しておりますので、ぜひどうぞ。

第1弾

第2弾

第3弾

第4弾

第5弾

(トップ画像は「CraftMAP」様の白地図を使わせていただいております)


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