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鉄印帳の旅【第9弾】
これまで鉄道写真の撮影行のついでや鉄印帳の旅によって、鉄印帳の対象全40社のうち、実に32社の鉄印を集めるに至っています。残すは道南いさりび鉄道、IGRいわて銀河鉄道、由利高原鉄道、伊勢鉄道、京都丹後鉄道、阿佐海岸鉄道、土佐くろしお鉄道、そして松浦鉄道の8社です。
残る路線はいずれも距離が離れていますので、これまでのように、なかなか一回で数社回って帰ってくることは難しい状況になってきました。
というわけで、今回はあまり無理せずに、京都丹後鉄道一社だけに絞って、鉄印帳の旅に行ってきました。そうは言っても、せっかくですから、なかなか乗れない列車に乗ってみたいと思います。
新幹線で京都へ
いつものとおり、出発は東京駅です。今日は乗り継ぎの関係で、いつもよりは遅い7時42分発ののぞみ81号で旅に出ます。
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この時期の新幹線の車窓の魅力は何といっても富士山です。神奈川県内ではよく見えていましたが、いちばんきれいに見える新富士周辺では雲がかかってしまいました。
静岡近辺でうとうとして、気づくと浜松を通過して浜名湖近辺に差し掛かっていました。この日は浜名湖もきれいに見えていました。
岐阜羽島を出たところで見えるパナソニックのソーラーアークも魅力的(私の中では三洋電機のロゴの方が馴染んでいた気がしますがパナソニックに変わったのは2011年なんですね、もう10年前)。
そして今回はこの時期では珍しく、真っ白に冠雪した伊吹山も見ることができました。最深積雪記録1182cmは今でも世界一を誇っています。
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京都駅に到着
新幹線は京都駅に到着しました。ここで山陰本線に乗り換えます。乗り換える列車は特急まいづる号東舞鶴行。この列車に乗って、京都丹後鉄道の起点である西舞鶴駅を目指します。
山陰本線のホームは、京都駅の一段奥に入ったところで、新幹線からは最も離れた場所にあります。
この京都駅、JRだけでも、東海道本線の草津・米原方面、大阪・神戸方面、湖西線の近江今津方面、北へ向かう山陰本線、南は奈良線と、各方面に列車が出ていますので、一日いても飽きないほどのバラエティ豊富な列車を見ることができます。この日も、特急まいづる号の発車までに、初めて見たトワイライトエクスプレス瑞風や、奈良線の205系などの懐かしい車両など、たくさんの車両たちを見ることができました。
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西舞鶴から京都丹後鉄道で天橋立へ
特急まいづる号は天橋立行の特急はしだて号と綾部まで併結運転されます。綾部で切り離されて舞鶴線に入ると徐々に車窓には雪景色が。3両編成と身軽になった特急まいづる号は定刻に西舞鶴に到着しました。
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西舞鶴駅は10年以上前にも来たことがありますが、この時は夜行バス「シルフィード号」での舞鶴入りでした。浜松町のバスターミナルから出ていた京都交通と京浜急行バスの共同で運行されてきたシルフィード号も2019年に廃止になってしまいました。舞鶴近辺は飛行機でも新幹線でも到達に時間がかかるエリアなのでこの夜行バスは便利だったのですが、やはり旅客需要が少なかったんでしょうね。
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舞鶴という街は、かつて田辺藩の城下町として栄えた西舞鶴と、軍港として栄えた東舞鶴とに分かれますが、京都丹後鉄道が出ているのは西舞鶴駅の方です。
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なお、西舞鶴駅には、かつてタンゴエクスプローラーとして走ったKTR001形が留置されていました。2013年に定期運用を外れてからは稼働状態が悪く、今では野ざらしになって、汚れ錆びつき、ちょっと無残な状態になっていて悲しくなりました。
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さて、列車は西舞鶴駅を出発しました。まずはこの列車で天橋立駅を目指します。
京都丹後鉄道の東半分のハイライトといえば由良川橋りょうです。由良川の河口部にかかる長大な橋で、沿線随一の撮影ポイントになっています。列車の中から見ると河口は広く、まるで海の上を渡っているかのようでした。
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そして、丹後由良駅を過ぎてからも絶景が続きます。断崖絶壁の海岸線、奈具海岸です。道路よりもちょっと高い位置から望む栗田湾の絶景。これは車窓の中からしか見ることができません。
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こうして車窓を存分に味わいながら、列車は天橋立駅に到着。今年は本当に雪が多いそうで、駅舎の前にも雪がうず高く積まれていました。
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ここで鉄印を記帳してもらいます。シンプルながら和紙で作られ、京都丹後鉄道が誇るKTR8000形「丹後の海」のスタンプが押されていました。
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天橋立駅到着は13時過ぎ。お腹が空きました。駅前にあるラーメン屋に飛び込んで、限定の塩ラーメンをいただきます。
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お昼を食べた後、まだ次の列車が出るまで30分前後ありましたので、天橋立の入口まで行ってみました。天橋立の名物は廻旋橋。近くにある日本冶金工業の運搬船が通るために橋がぐるりと回る珍しい歩道橋です。今回もそれを見ることができました。
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天橋立は実際に下を歩くよりも、上から見た方が面白いです。もっと時間があれば天橋立駅から徒歩5分程度で行ける天橋立ビューランドだったり、天橋立の向こう側にある傘松公園にでも行ければよかったのですが、あまりゆっくりしすぎると東京に帰れなくなってしまいます。天橋立駅に戻って、先に進みましょう。
天橋立から豊岡、そして姫路へ
天橋立滞在時間は約1時間。14時過ぎの豊岡行普通に乗り込みます。
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天橋立から豊岡へは、海が見えるようで見えない区間ですが、雪景色の情景を楽しみます。途中の峰山駅では20分の長時間停車。後から来た特急はしだて号に抜かれたり、上下列車が交換したりで、そちらの撮影も楽しむことができました。
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そんなこんなでゆっくりと各駅停車の旅を楽しんで、到着したのは豊岡駅。こちらも雪がどっさりと積もっていました。懐かしさを感じさせる駅名票に鳥取方面へと向かう列車は国鉄型のキハ40系。国鉄時代から変わらないような情景でした。
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ここから乗車するのは、冬の時期、カニを食べに但馬・香住を訪れる関西の人々向けに走る臨時特急「かにカニはまかぜ」です。車両はキハ189系。この「はまかぜ」を中心に運用され、往年の名車キハ181系を彷彿とさせるデザインが私も大好きな車両です。
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列車は和田山から播但線に入ります。途中には竹田城跡で有名な竹田駅や銀山で有名な生野駅も通過します。そしてハイライトは姫路駅到着直前。姫路城天守閣と夕陽がちょうど絡みました。
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帰りは但馬牛の牛めし
姫路で下車。新幹線で帰ります。姫路駅のホームからは姫路城を真正面から見ることができました。姫路駅で買った駅弁は但馬牛の牛めし。但馬牛がたっぷりと入ったお弁当は大変おいしく、大満足で鉄印の旅を終えました。
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東京駅到着は21時ちょうど。無理して複数の路線を回ることなく、それでいながら絶景に、希少な臨時特急にと楽しむことができました。
また、折を見て鉄印帳の旅を続けたいと思います。
(常にマスクを着用。単独行動を心がけ、感染対策に留意しながらの旅程としております)
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