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教育効果のあるゲーム #3

私たちが教育のために使用しているゲームの3つ目は、『立体4目並べ』です

これも、非常に教育効果が高いと感じています。
3年生はもとより、6年生にも勉強の合間に取り組ませていますが、このゲームが強くなることと、算数が出来るようになることには相関関係があるように思えます。
その教育効果を以下にまとめます。

1. 物事を客観的に捉える力が育つ。

一番感じるのは、客観的思考力の成長です。
多くの子供の敗因は、「自分の都合でしか盤面を見ていなかった」というものです。
対局に負けた後、「自分が並べることしか考えていなかった」という感想を述べる子が多いですが、「自分の都合ばかり考えていると失敗する」という教訓を得るだけで、このゲームに取り組む価値はあると感じます。

2. 複数の視点から考える力が育つ

これは「1.」の理由にも通じますが、一手の価値を複数の観点から、考えるようになります。
立体4目では、一手が「たて」「よこ」「ななめ」の状況に影響を及ぼします。その一手の全ての角度への影響力を考えなければなりません。早い段階から、その一手の影響力を考えて「手」を組み立てていかないと気が付いた時には敗勢になっています。
そうならないように、常に複数の視点から自分の一手を考えなければなりません。

3. 物事を立体的に捉える力が身に付く

子供は、目の前に立体が存在していても、それを平面的に捉えている節があります。
ゆえに、盤をクルクルと回したり、自分が盤の周りを回りながら盤面を確認しています。
つまり、角度を変えないと状況が把握できないようです。
頭の中で、物事を立体的に捉えることができるようになれば、頭の中でクルクル回すことができるはずなのですが、どうやら、それはア・プリオリの能力ではないようです。
この立体認知能力に関しては、中学受験の算数の立体図形の問題でも必要になってきます。
立体図形の単元は、出来る子と出来ない子に、はっきりと分かれると言われ、それは「センス」で片付けられることが多いですが、このゲームは、その問題を克服する糸口になるのではないかと思われます。

ゲームには、それぞれのゲーム性が育てられる能力があると考えています。
「1.」と「2.」に関しては、囲碁や将棋でも鍛えられると思います。
むしろ、囲碁や将棋の方が奥深く能力を育ててくれるはずです。
しかし、囲碁や将棋で高度に思考できるようになるまでには、多少時間が掛かると思います。
ゆえに、その深い思考に辿り着くまでに挫折することもあるだろうし、逆に思考することを嫌いになる可能性もあります。
その点を考えれば、この『立体4目並べ』は、対局時間も短く手軽なので、子供たちを思考の原型に辿り着かせるのに持って来いのゲームだと考えられます。
ゆえに、教室ではこのゲームを子供たちの息抜きの道具として使っています。

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