素敵な美容師さんとの出会い

リーズの街のとある美容院に行ってきました。そこで出会った美容師さんとのやり取りについて残しておきたいなと。

髪の毛の量がもともと多い私は、数ヶ月に一回量を減らさないと、見た目が重く見えて鬱陶しくなってしまう。気分転換についでにパーマを当てれたらと思い、街にある美容師のところを予約した。

支払いは予約時に前払いで、朝9時の予約。
10分前には到着。しかし、お店は開いていなくて、15分くらい待ってやっと気さくな美容師のおじさん登場。

「今朝は道が馬鹿みたいに混んでてさ、ごめんね〜」と。
「はは、全然気にしないですよ〜」と緩い会話から始まる。

そして鏡の前に座ると、
「さあ、どうしたい??」と聞いてくれて
「量を減らして、写真みたいな緩めのパーマをお願いします!」と事前に調べてた髪型の写真を見せてました。

「じゃあ、まずどういう髪質か、量を減らしたらどうなるかみてみよう」と言ってくれて、
シャンプーみたいなのをして、その後毛先をほんの少しだけ切ってくれました。ここまではよくある流れ。

もちろんイギリスの人たちに比べると私の髪の毛は、太く量が多い。それがあまり好きではなかった私ですが、彼は、
「その写真の女の子みたいに緩いパーマ、あなたはもう自然と持ってると思うよ。パーマの液をつけて無理にカールにしなくても、もう素敵なカールになるよ。まずパーマ当てずに僕に試させて。」
と言って、毛先だけ少し切り、ディフェンサー付きのドライヤーで私の髪を綺麗にカールに見えるようにしてくれました。

「僕はあなたのこの髪型本当にラブリーだと思う。みんなはいつも無い物ねだりをする。髪が多い人は少なくしたい。太い人は細い髪がいい。黒い髪の人は茶色がいいとか。でも、あなたはあなたの髪で美しいし、僕はパーマは当てずにそのディフェンサーを£10くらいで買って、自然なカールを作ったらいいと思う。その方が髪を痛めずに済むしね。」

「でももし、家に帰ってドライヤーでカールをトライしてみてそれが気に入らなかったら、もう一度電話入れてここにおいで。喜んでいつでも切るから、もちろんカットの分はもう支払いはしてあるから、お金は無しでね。」

と。結局パーマの分だけキャンセルして、返金してくれました。初めはこの人はパーマ当てるのがめんどくさいからやらないのか?と疑ったけれど、逆に自分に手間がかかり、お金にならない方をお勧めしてくれていて、この美容師さんは「私に本当に似合う髪型」を提案してくれてるんだと思いました。

最後に、「もし僕だったら、あなたの髪型にしたいと思うなー」とぼやきながらニコッと笑い、仕上げをしてくれました。

もし、彼でない普通の美容院に行って「パーマをかけたい」というと、私の要望通りにしてくれると思う。人によっては、こう言う提案があまり好きではないかもしれない。でも彼は、彼の経験から正直に想いを伝えてくれて、今の私が持つ髪型を最大限に素敵に見せる方法を教えてくれた。そして今の自分の髪型が、自信を持って素敵だと思えばいいんだと、後押ししてもらった気がします。

髪の量が多くても、真っ黒な髪でも、今の自分がそのままでいい、そう言うメッセージを受け取った気がします。無理強いしないけど、相手のために最善の提案ができる、そんなサービスのお仕事において大切なことを学ばせてもらった気がします。

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