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 高校の時、「共産党宣言」という本を買った。有名な資本論のマルクスとエンゲルスの共著だ。プロレタリアート諸君、云云かんぬん。薄っぺらい本なのだが、2行読んだら眠くなるという不思議な本であった。僕は共産主義者にはなれないな、と思った。結局完読していない。
 閑話休題。ここまで書いて、高校の時、学校の先生がストライキをした時のことを思い出した。日教組のメンバーなのだろう。先生がストライキするなんて、と当時は驚いたものである。
 大佛次郎の「天皇の世紀」という本を買った。社会人1年生の頃だ。全巻集めて読まないと気が済まない僕は、全巻買い揃えたものの、4巻辺りで挫折してしまった。古い言葉が多すぎて、何が書いてあるのかなかなか理解に苦しむ内容であった。明治の夜明けを見る前に本はしばらく眠らせていたが、断捨離の際捨てた。
 外国のビジネス書、あれは苦手だった。とにかく直訳に近くて、日本語がおかしいのである。ものすごく読みにくかった。今のビジネス書も同様、そんな内容のものが多い。
 それらと比べると、司馬遼太郎の小説は読みやすい。内容も面白く寝食を忘れて読み進めてしまう。「坂の上の雲」など何回読んだだろうか。その割には細かい描写までしっかり記憶していないのは情けないが。
 外国ものでもビジネス書ではなく、小説なら、翻訳者の腕の見せ所で、面白いものになったり、つまらなくなったりする。
 今手元にはないのだが、チャールズ・ディケンズの誰が翻訳者かはわからないが「二都物語」は秀逸な作品である。天下のディケンズだから、当然といえば当然だが、この本は確か翻訳者2人の作品を何度も読んだ記憶がある。どちらも古くなって捨ててしまった。
 フランス革命時の話で最後が感動的で、中学生の僕はかなり影響を受けた。この作品から世界史に興味を持ち、キリスト教を勉強するキッカケにもなった。
 いずれにせよ相性というものもあるのでしょう。皆さんの好きな本は何ですか。
 

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