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琵琶湖をゆく~小田原~

※この話は第2話です。第1話は1つ前のものになっています。


小田原駅での乗り換えは20分の余裕がある。

ここからはJR線に乗り換えるため改札を1度出る。そのためこのくらい時間に余裕があるのはありがたい。今回の琵琶湖までの電車旅は小田原、沼津、静岡、豊橋、大垣、で乗り換えて琵琶湖の最寄り駅米原駅を目指す。小田原以外の4カ所での乗り換え時間はそれぞれ約5分しかない。ここでの時間の余裕は特別だ。



ここでも当然先頭車両が来るホーム端まで進む。時間は7時をすぎ、通勤する人々が増えてきた。僕の荷物はやはり目立つ。

最近の人は他人に興味をなくしているというがそれが嘘であるかのように視線を集める。ただそれは決して興味があるから見ているのではなく、自分たちの世界とはあまりに違う、日常から乖離した姿の人間に忌避感を覚え、注意すべき人間だと認識しているだけだ。きっと彼らからしたら僕はテロリストと変わらない、恐怖の対象だ。

それでもめげることなく僕は何食わぬ顔で電車に乗り、自転車と荷物を置いた。



小田原を出ると山々をトンネルでくぐり抜けて静岡へとでる。

江戸時代には多くの関所破りを帰りうちにしてきた箱根の山も今やかたなしである。

山と山の隙間からは山頂を白く覆われた富士山が見える。あれが富士山であると教えられなくても富士山であると認識できる存在感を醸し出している。



小田原から50分はしると2つ目の乗り換えの沼津についた。ここでの乗り換えは4分。ホームが変わるため急いでエレベーターに駆け込み、不格好に橋を走り、なんとか電車に飛び乗った。今にも閉まりそうな雰囲気を感じて一瞬乗ることをためらったのだが、一瞬目が合った車掌さんが乗れという合図を送ってくれていた気がした。

次の静岡駅での乗り換えは向かいのホームであったから特に走ることなく余裕をもって乗ることができた。

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