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生理中の味方

生理中の味方になれる方法のまとめです。味方になる三種の神器として、「余計なことをしない」「ゆるす」「やさしくする」を用意しました。


[1]余計なことをしないでほしい
余計なこととは、「必要ではないこと」と「気に障るだけのこと」です。

まず「何かしてあげる」という上から目線の動機を捨ててしまいましょう。実際に助けを求められたときに、文句を言わず、不満な態度をせず、すぐに助けることができれば良しとします。

「痛かったら言ってくださいね」「痛いです」「そうですか~我慢してね」というやりとりは必要でしょうか。よく知らないけど必要なのかもしれませんね。でも私は必要性がわからないので、「余計なこと聞くな」「余計なことを言わすな」と思います。必要性が相手に伝わらないことは、相手にとっては余計なことです。自分の言動の必要性を伝えましょう

「言いたいだけの冗談」で人をバカにする価値はあるでしょうか。一時的に言いたいだけ、つまり自分がスッキリしたいために、人から恨みを買うのは損だと思います。価値が生まれない冗談は冗談ではなく、単に人を貶めて、人の気に障ることをしているだけです。波風を立てる言動は控えましょう

例えば、

「いつまで生理なの?」「生理軽くて(なくて)よかった」などの発言は、必要性や価値がありません。余計なことをしなければ、人を怒らせたり恨みを買ったりすることはないでしょう。

またセンシティブな言動であっても、そこに必要性や価値があり、その言動をおこなうことに相手の理解を得られれば、納得してもらえるのであれば、問題は起きないはずです。あくまで、うまく伝えられれば、うまく伝わればの話です。自分の言動について意図を伝えるように心がけましょう


[2]言動をゆるしてほしい
先ほどの「[1]余計なことをしない」を自戒した上で、相手はこの戒律を破ることを一時的にゆるしましょう。心身が不安定な状態では、自戒することが難しいことだからです。自分は余計なことをしないけれど、相手はしてくるというのは腹立たしいことかもしれません。だからこそ、ゆるすのです。

心身が不安定な相手を、自分だと仮定しましょう。自分が不安定なときは「今は不安定だから」という理由でゆるしてほしいと思いませんか?

自分も不安定なときは「このようにゆるしてほしい」と相手に示すことで、(やってくれるかどうかは別として)「あのときゆるしてくれたしなあ」と同じようにゆるしてもらえることが期待できます。

また逆に必要なことであっても「うまく伝えられない」「言い出せない」ということもありますが、これも「今は不安定だから」という理由でゆるしてほしいと思います。相手をゆるさなければ、自分も同じ立場になったときにゆるしてもらえる可能性が低くなります。

例えば、

「なんで言わなかったの」「なんでそんなこと言うの」と責めることは不毛です。それよりも、「何かしてほしいことはある?」「つらそうだけど休みにする?」「今は手が離せないから、あとで詳しく聞いてもいいかな」と、「聞き出すこと」「言いやすい空気を作ること」「言い出せるのを待つ」といった、聞き方や時間や場所(ときに聞き出す人)を変えるなどの方法にてうまく言えるように促すことは有効かもしれません。

しかし、本人はうまく伝えたいに決まっているので、責めたところで空気や関係が悪くなることがほとんどでしょう。それができないからきつい言い方になったり、言うこと自体ができなかったりするわけです。

それでも我慢ならないというときは、「いま貸しを作っておけば、後で返ってくるかもしれないし、少なくとも自分は借りを作らないで済む」と考えておけば、下手な手は打たなくなるかもしれません。


[3]できればそばにいてやさしくしてほしい
人によって、時と場合によって適切な距離はありますが、助けを求めるかもしれない体調のときは、すぐに助けが呼べる状態が安心しますね。入院中のナースコールのありがたさのようなものです。

例えば、

「何かあったら言ってね」という言葉の安心感は意外と低くて、なぜなら「言ってね」の部分には「自力で具体的に説明して、具体的にしてほしいことを相談してね」という意味が隠されていると思います。ナースコールには「ヤバイと思ったら押して」という意味しかなく、すぐに対応できる人が「どうしましたか」と聞き出しを始めてくれるので、SOSを出すコストが、圧倒的に後者の方が高いのです。前者はヤバイときにできないことが多いので実質役に立たない言葉だったりします。

つまり極論でいうとナースコールを用意するのがベストと考えます。しかしつきっきりというのは現実的ではありません。それでも実現可能かどうかはさておき、理想的なナースコールの話をしましょう。

▼すぐに助けを呼べる状況にある
▼助けてくれる存在がいる
▼どう助けてほしいか聞き出してくれる
▼適切に助けてくれる

分析するとこうなりました。さらに分解して、対応可能な部分があるか調べてみましょう。

▼すぐに助けを呼べる状況にある
究極的にいうと、ずっとそばによりそっている状態となるかもしれません。
ただもう少し要素を抜き出してみると、こうなります。

・すぐに連絡をとる方法がある
・雑に報告を送ることができる

チャットを定期的に見る、電話にすぐ出る
という方法で対応できそうです。

▼助けてくれる存在がいる
ただ連絡がとれるだけでは、助けてくれる保証にはなりません。安心を保証するためには、事前に許容されているかどうかが要点です。

・助けを求めたら助けると、事前に宣言がある

いつなら連絡を送っていい、いつなら相談をしていいという説明を前々から済ませておきましょう。

▼どう助けてほしいか聞き出してくれる
これは技術が必要になります。

・気持ちを聞き出す
・何が起きてるか聞き出す
・何をしてほしいか確認する

順番に聞き出していきましょう。もちろん相手が具体的に何をしてほしいかから要望を出してきたならば、そこから対応して構いません。大事なのは、相手の対応してほしい順番と、正確さ、そして最後に迅速さです。迅速さは順番と正確さの精度を上げるしかなく、焦ったり急いだりするとミスを起こしてかえって遅くなってしまう可能性がありますので注意が必要です。

「痛い」→「背中がいたい」→「背中をそっと上から下にさすってほしい」といった感じで聞き出していきましょう。「そもそもうまく説明できる状態にないかもしれない」を前提としておきましょう。心身が不安定ということは普段できることができるとは限らないということです。うまく伝えることができないことを責めるのはやめましょう。また「早く」「そうじゃない」と責められたとしてもゆるしましょう。今は議論の場ではありません。

それでも腹が立ってしまうときは、そういうスポーツをしている選手だとかそういう患者に対応している医者になりきって対応すれば、自分との戦いとして、相手に求めるのはやめてベストを尽くそうと思えるかもしれません。


▼適切に助けてくれる
相手のしてほしいことを他者がするのは難しいという前提で考えましょう。相手は伝わらないことで、イライラするかもしれませんがゆるしましょう。他により良い相手がいれば、他に助けを求めるでしょうし、それができないからこそのイライラをぶつけられているとも考えられます。イライラ=成長の余地ありだと思いましょう。


[4]できることをする
できることは惜しまずにやっておきましょう。希望的観測を捨てましょう。安全第一、健康第一でお大事にしましょう。あとまわしにできることより、今すぐにできることはやっておきましょう。あとでできることはあとでやると気持ちを切り替えていきましょう。

具体的には、

・新規の予定を入れない
・予定のリスケやキャンセルを適時おこなう
・食事は出前に変更する想定でいる

といったことであったり、生理期間以外には、

・生理用品や鎮痛剤、非常食などを充足させておく
・外出の用事などは体調が良い時期に入れておく

ということができます。

「自分のことくらい自分でやれ」と思ってしまうときは、ここで株を上げておくと自分が弱ったときであったり、普段のときにいろいろ返ってくると、考えましょう。なにかもらいたいならば、あげられるときにあげましょう。上から目線の「あげる」をやめて、同等に「できること」を与える方が有益な結果につながっていくと考えていきましょう。

…以上ができなければ「せめて放っておいてほしい」だけが、あなたにでもできることです。

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