【読書】日本純文学オジサンリベンジ その5 川端康成『伊豆の踊り子』
好きな作家といえば誰?
吾輩は変態である。犯罪者ではない。
少々こだわりが強いだけである。
そのため、こだわりをもって女性を上手に描く作家は昔から好きだった。
その代表格が川端康成だった。
ノーベル賞受賞いうお墨付きある作家でもあったので、
人間性を疑われることはなかったが、
実際はかなり特殊な嗜好をもった作家だと思っている。
『みづうみ』、『片腕』、そして『眠れる美女』など
文字通りはまって読み漁った時期もあった。
伊豆の踊り子、という代表作
一般的に川端康成というと『伊豆の踊り子』
そして『雪国』が代表作としてあげられる。
どうしてこの二つの作品なんだろう、と思う。
確かに、伊豆も越後湯沢も町おこしによかっただろう。
しかし結局は芸者というジャパニズム的なモチーフに歪んだ評価なのではないか。
最近読んだ小谷野敦さんの『川端康成と女たち』で
『雪国』をとてもフラットな目線で語られているのが、
共感持てたし、背景的な部分では大いに勉強になった。
(川端康成が好きなのに、手放しに褒め称えるようなことはしない姿勢で書かれている)
ノーベル賞?映画?プロモーション?それとも・・・
新潮文庫のロングセラーランキングをみると
未だに『雪国』は上位に食い込み、
『伊豆の踊り子』も名を連ね、
夏目漱石と太宰治の他に
複数作品がランクインしているのは、
川端康成のみである。
ノーベル賞をとってるからか?
いや、新潮社と喧嘩した大江健三郎はどうか。
映画化が影響あった?
確かに一理あるかもしれないが、三島由紀夫も同じく『潮騒』が山口百恵で映画化されてるし、
もう映画化されてから時間がかなり経っている
伊豆観光のプロモーションが成功したから?
いや、これも文学作品ゆかりの地など掃いて捨てるほどある
ではやはり作品が素晴らしいからなのか。
いや、これもよく分からない。
※本人も苦笑じみたエッセイを書いているらしい(未読)
もう小説は忘れよう
ということで、この作品も20年振りくらいであったが、やはりそこまで面白くはなかった。
川端康成の文章がサラサラと心地よくはあるのだけど、
話の内容としてはたいしたことはないように思うのである
結局僕が『伊豆の踊り子』といえば思い出すのは、
山口百恵の映画なのだ。
世代は違います。
僕は上戸彩世代?です。
上戸彩可愛い
→上戸彩は山口百恵の再来
→山口百恵見てみよう
→文学作品たくさん映画ある!
→昔の映画見るの好きだからみよう
→もうとにかく山口百恵素敵!
という不純な経緯で観たのですが、
とても山口百恵さんの魅力を感じれる良い映画でした。
結論としては、『伊豆の踊り子』も『雪国』も小説はいったん忘れましょう。
他に読むべき作品はあります。
※上記紹介した本で、小谷野さんが代筆(違う人が書いている)作品も多い、と書いていて驚きました
いつの日か
踊り子号の中で『伊豆の踊り子』の映画を見て、
石川さゆりの天城越えを聴きながら天城越えしたいと思います。
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