見出し画像

#12 私たちが花びらと呼ぶもの②

キク科の花では、花びらに見えるものが、実は1つ1つの花になっています。
タンポポをイメージすると分かりやすいかもしれません。タンポポの綿毛は、1つ1つに種がついていて、飛んでいきますよね。

花が咲いた後、実や種ができたときに、花だったものがどんな形になっているかを考えると、どれが本当の"花"なのかが見えてきます。

さて、花の形が広がった舌状花になるか、すぼまった管状花になるかは、CYCLOIDIA(サイクロイディア)という名前の遺伝子によって決められています※。ヒマワリの花を観察して、研究者はこの仕組みを解明しました。

画家のゴッホの有名な「ヒマワリ」の絵にも、全部の花が舌状花になったヒマワリの花が描かれています。ゴッホが意図したのかは分かりませんが、きっと、普通の形のヒマワリだけを描くよりも、色々な形のヒマワリを描いた方が、絵として奥行きが出たんでしょうね。

写真のガーベラでは、"花びら"(つまり1つの花)に、舌状花と、管状花と、その中間の形のような3種類があるようにみえます。CYCLOIDIA遺伝子が中途半端に働くと、舌状花でも管状花でもない、中間の形の花ができます。遺伝子というのは、生き物の中で意外と緩く機能することもあります。

全部の花が舌状花になると、花はどんな形になるのか、次回はそんな花を見てみましょう。

次回もよろしくお願いいたします。

#ガーベラ
#Gerbera
#Gerbera_hybrids

参考
Genetic Analysis of Floral Symmetry in Van Gogh's Sunflowers Reveals Independent Recruitment of CYCLOIDEA Genes in the Asteraceae
https://journals.plos.org/plosgenetics/article?id=10.1371/journal.pgen.1002628

#botanical_communicator
#植物コミュニケーター
#ボタニカルコミュニケーター

#花と生きる #花 #植物 #花の好きな人と繋がりたい #お花の好きな人と繋がりたい #植物図鑑 #花屋 #花のある暮らし #お花のある暮らし #はなすたぐらむ #植物生理学 #園芸学 #サイエンス #科学 #flowers #plants #florist #flowerstagram #plantlover #plantsofinstagram #plantphysiology #horticulture #science

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?