小説版『パンピーノ』 -狼の皮を被った少年と盲目の少年の物語-
人はみな、何かしらの被り物をして生きている。
そして、被り物の中身はなかなか見てもらえないのだ。
けれど、たった1人でも自分の中身まで見てくれる人がいるのなら、
それはきっと「幸せに生きている」ということなのだろう。
パンピーノ
レオン(14歳・男性)小さな頃に両親から山に捨てられて衰弱死してしまう寸前のところで狼に拾われた少年。育ての親狼が猟師に撃ち殺されてからは、その親狼の皮を被りながら生活をしている。グルー(14歳・男性)生まれつき盲目の少年。貧しい家庭に生まれた彼