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加速主義

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2024年10月の記事一覧

御田寺圭『フォールン・ブリッジ 橋渡し不可能な分断社会を生きるために』読んだ

御田寺圭『フォールン・ブリッジ 橋渡し不可能な分断社会を生きるために』読んだ

白饅頭こと御田寺圭さんの新著が出たので読んだ。

本書は、スタジオジブリの機関誌『熱風』に連載された記事を中心にしたものらしい。

熱風に連載を持っているのは知っていたが、同誌はやや入手しにくいこともあり読んでなかった。ありがたい。

しかし、著者の文章を何年もほぼ毎日読んでいる私でも暗い気分になってしまう記事がいくつかあり、おいおい、これをジブリのファンに読ませたんかい、、、と驚いてしまったので

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三浦清美『ロシアの思考回路』読んだ

三浦清美『ロシアの思考回路』読んだ

いやあ、これは面白かった。

今、Kindle版はお安くなってます。

三浦清美氏のことは、この本で知った。

氏は主に正教からみたロシアの精神史について書かれていた。それが興味深くて、単著を読みたくなったのである。

高橋沙奈美氏のこの本は、より深く正教に突っ込んでいくのに対して、三浦氏はどちらかというとロシア、ウクライナ、ベラルーシの歴史、特に精神史と絡めて語っているのが特徴である。

ものす

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轟孝夫『ハイデガーの哲学』読んだ

轟孝夫『ハイデガーの哲学』読んだ

ちょっと前に、防衛大学の哲学教授であるところの轟孝夫先生のこの記事がバズっていた。いわゆる「黒いノート」刊行以降、ドイツではハイデガーに触れるのはタブーとなっているが、日本では相変わらず人気という話題である。

日本では、もともとユダヤ人差別など存在しないからか、ハイデガーは変わることなく読まれ続けているのだ。私は読んでないけど。

そういうわけでマルクス・ガブリエルが日本にやってきたさい、老婆親

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