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ソクラテスのつぶやき:1日1時間を全ての動画配信サービスが奪い合う時代

緊急事態宣言の延長が濃厚で自宅で過ごすことが続きそうになった今、本日は下記のテーマについて取り上げさせていただきたいと思います。

動画配信サービスと可処分時間

改めて本記事が以下3点について気付く/考えるきっかけになればいいなと思っております。

・世の中様々なサービスが溢れている中、一般消費者である私たちは知らない間に様々なサービスの取捨選択をしているということ

消費者である私たちが持つ可処分時間には限界があるということをサービスを生み出す側・享受する側が改めて認識しないといけないということ

既存サービスであろうと、起業して新たなサービスを立ち上げようと、結局はそのサービスが既存の人々の費用対効果に見合っているかを必ず検証しないといけないということ。

以下補足させていただきます

可処分時間の観点から

人それぞれの可処分時間は違いますが、ここでは標準的なケース(あくまでも一般論)を考えてみます。

一般的な社会人であれば1か月の可処分時間は720時間(30日×24時間)です。そのうち以下の時間配分を踏まえますと、実質自由に使える時間は210時間(30%弱)ということになります。1日あたりに直しますと7時間程度になります。

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・睡眠:180時間(6時間 x 30日)
・仕事時間:200時間(8時間 x 21日+残業40時間)
・その他時間:120時間((お風呂等1時間+朝の準備等1時間+昼夜食2時間)×30)

一見1日7時間もあるように見えますが、少し見方を変えて計算しますと、平日は1日4時間、土日が14時間ずつあることになります。

この平日4時間、土日14時間という枠を残り全ての行動で分けるということになるます。(このチャートみますと、仕事で好きなことをやる重要性も実感できます)

ソクラテスが考えますに、残りの時間の使い方は大きく2つに分けられると思います。

1つ目はわかりやすく、既に上述した3つの時間の延長です。簡単に言いますと、土日はもう少し長く寝たい、本業以外の勉強をしたい、こうした思いを実現するための時間です。

2つ目は余暇の時間です。これはいわゆる”娯楽”にあたるすべてのものが含まれます。読書、音楽を聴く、動画を見る、ゲームをする、スポーツをする、その他の趣味に興じるなどが該当します。

あとはこれらの配分次第で皆さんが動画コンテンツに充てる時間が最終的に決まります。筆者のスケジュールに基づき以下の前提で組んでみます。

・土日は2時間ずつ多めに寝る
・空いた時間のうち仕事時間の1割に相当する時間は勉強や仕事上の交友関係に充てる
・余暇の過ごし方としては毎週ジムには週2回1時間、ブログを毎日1.5時間
・それ以外の空いた時間をエンタメに充当

これらの条件に基づきますと(計算割愛)、なんとエンタメ時間は1か月で116時間、単純割り算ですと1日あたり4時間弱となります。これをいわゆるコンテンツ媒体であるテキスト(本・漫画・ブログ・新聞等)、音声(音楽・ラジオ)、動画(テレビ・Youtube・ライブ等)で分配することとなります。

ここでは動画配信サービスに話を限定したいので、仮に主要3媒体で時間を按分しますと、動画配信サービスに充てられる時間は1日当たり1時間強になります

これを以下のすべてのサービスが奪い合います。

テレビ、Youtube, Netflix, Amazon Prime, Abema, Tiktok, Showroom, 17ライブ, 音楽アーティストのライブ映像等

今挙げさせていただいたサービスを毎日少しずつ見るのであれば1媒体あたり5分程度ですね....厳しい世界です。

動画配信プラットフォームの観点から

先ほどの筆者事例ですと参考にならない、バイアスがかかっているのでは?という意見もごもっともですので、ここでは以下の前提に基づく極端な例を考えます。

(前提1)全ての余暇を動画配信サービスに充てる

(前提2)テキスト媒体と音声媒体は一切見ない(実際はinstagram、twitter、ニュースアプリ等も含まれるのでありえないと思いますが...)

この場合ですと、上述させていただいた210時間が全て動画配信サービスに充てられることとなります。

そうしますと、1日7時間という計算になります。SHOWROOMさんの下記の資料をお借りして、各主要セグメントごとに1媒体のみ選ばれると前提を置くのであれば、各セグメントの王者あたり1日105分(2時間弱)という時間が割り当てられます(210時間をセグメントごとに4分割)。

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これを各サブジャンルに割り当てますと、

・フルドラマであれば2本(50分前提)

・ショートドラマであれば4本(25分前提)

・映画・ライブであれば1本いけるかいけないか

・TIktok動画であれば420本(15秒前提)

といった感じなります。

ドラマであればだいたい1週間に1本配信されますので、単純計算に基づきますとフルドラマであればTop15、ショートドラマであればTop30、実態としては両方見るとは思いますので、ざっくり視聴されるためにはそれぞれTop10前後入りする必要があります。改めて配信者からすれば厳しい世界ということがわかるかと思います。同時に私たちも知らない間にいろいろな選択をしているということです。

最後までお読みいただいた方はありがとうございました!実態としてはちょっとずつ各媒体を見るというよりは好きなプラットフォームに集中しますので、実際ここまで厳しくないとは思いますが、エンタメ業界で働いてトレンド・話題を追いたいと思う人にとっては困った時代だとは思います。ソクラテスとしては相対性理論を活用した時間の歪みを利用して可処分時間を増やすくらいしか発想がありません。まさしくドラゴンボールの精神と時の部屋ですね...皆さんのご意見・感想・質問お待ちしております!!

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