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マイナ保険証からの学び

こんにちは。ぼーんぐんです。

さあ新年度のスタートです。

みなさんの職場でも新入社員を迎え入れておられるのではないでしょうか。

新入社員が入りますと少し社内にも緊張感が出てまいります。また昇進昇格者による「新体制」や、より一層従業員に励んでもらおうと「新制度」をスタートする職場もあることでしょう。

装いも新たに、本日より張り切って参りましょう。

さあ、新しくスタートするとなると慣れない事も出てまいります。上司が変わった、部下が増えた、制度が変わった、初めて後輩が出来たなど。

新しい事がはじまりますと、勘違いもでてきます。

良かれと思ってスタートさせた「新制度」も、従業員全員へ趣旨が正しく伝わっていないと誤解を生むこともあります。

「みなさーん新評価制度だから、上期は新しい目標設定用紙ですよ」
「はーい。でもどうせ賃金減らしが目的なんでしょ。やる気でないね」

スタート時点からこれじゃダメですね。

職場と従業員との間に信頼関係がないと、折角人事のコンサル会社に作ってもらった制度も形式だけのものになります。

では、どうやったら信頼関係が結べるのでしょうか。

ひとつには従業員への説明責任を会社が果たす事ですね。

人事評価は従業員の年収に直結するものですし、昇格や昇進にも影響します。人事は従業員に対して人事評価制度に透明性があることについて説明責任を負っているんです。

理由・目的・効果についてしっかりと従業員に説明しなくては、信用を失い、従業員の意欲につながらないんです。

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また、営業部では上司が部下にこのように叱咤激励をするものです。

「顧客への信頼を勝ち取れ」
「顧客に一番近い存在になり、顧客目線でお困りごとを解決するのだぞ」

しかしその職場、部下が安心して仕事につける環境は整っているのでしょうか。部下と毎日職場で顔を合わせているにもかかわらず、部下の心の内をしっかり把握している上司はどれほどいるのでしょう。

たまには仕事一辺倒ではなく、他愛ない雑談でもして、部下の個性の把握に努めなくてはいけません。

「顧客満足の追求」の前には「従業員満足の向上」これを肝に銘じたいものですね。

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政府の新制度の取り組みについても同じことが言えます。

例えば、政府が昨秋に本格導入した「マイナ保険証」は医療機関の体制整備が進んでいないようです。

「マイナ保険証」とは、マイナンバーカードを健康保険証化しようとする試みのことで、患者にとっては診察時に過去の薬の情報を正確に医師と共有できるといったメリットなどがあります。

しかし国民の大半が「マイナ保険証」のメリットを未だ十分に理解していません。にもかかわらず「マイナ保険証」広く普及させたい政府は驚くことを実施するんです。

「令和4年度の診療報酬改定」

2022年4月1日からの令和4年度診療報酬改定では、「マイナ保険証」で病院や薬局を利用した患者を対象に、診療加算されることになりました。マイナ保険証にからむ新たな料金が導入されたのです。患者の負担が増えるのです。

「メリットがあるなら多少の料金支払いは仕方ないな」

確かに厚労省が言う様に、この仕組みが普及すれば「広く患者にメリットがある」ことは理解できます。しかし、もし「マイナ保険証」を使わずに、従来の保険証を出したとしても費用負担するとなるとどうでしょうか。

みなさんは理解納得できるでしょうか。

結局「マイナ保険証」が使える医療機関を受診した場合「マイナ保険証」を使おうが使わまいが病院や薬局を利用すると、4月から料金が引き上げられることになるんです。

料金を取られたくなければ、「マイナ保険証」が使える医療機関を受診しないこと。患者の心理はそうなりますよね。

だとすると医療機関は積極的に「マイナ保険証」対応をしません。政府が普及目的で行った診療報酬改定が裏目に出ることになりかねません。

悩ましいところですね。

政府と国民の信頼関係の構築には、地道に説明責任を果たす事です。

より良い国造りの為、またはより良い職場の改善の為、双方の歩み寄りは必要です。

みなさんは如何お考えでしょうか。

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