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『シナリオセンター式』で『モチーフ』を考える

『シナリオセンター式 物語のつくり方』で作る物語。
今回は『モチーフ』の部分を考えていきたいと思います。

プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方
新井一樹 @Scenario_Center

物語の大枠は、前回までに考えた『テーマ』と、今回取り上げる『モチーフ』で構成されます。

これら大枠は、最初にがっちり決めちゃってもいいし、創作過程でだんだん確立していくのでもどちらでもいい。

ただ、最終的にこの『大枠』の部分が明確になっていないと、読者が「結局何が言いたいの?」と頭に『?』を浮かべる状態になってしまう中途半端な物語になってしまうわけです。

『モチーフ』って何よ?

前回取り上げた『テーマ』は、

友情は大切だ!

みたいに、「○○は△△だ」という、物語で一番訴えたいこと、いわゆる『物語の旗印』というものでした。
だから最初から最後まで、『テーマ』が一貫していないと、なんだか残念な物語になってしまうわけです。

では、『モチーフ』とは何か?

簡単に言うと『どんな物語か?』ということ。

つまり、『鬼を退治する旅をする』だったり、『滅びの指輪を探す』だったり、『沈没する船上で繰り広げられる身分違いの恋』といったこと。

『モチーフ』も一言で言えた方がよいです。

『モチーフ』の役割

モチーフの役割を一言で表すと『テーマをより具体的にすること』です。

テーマが『他人を理解しようとすることは、大切だ』で、モチーフが『鬼を退治する旅をする』であれば、鬼を退治する一つひとつのシーンで、『なぜ鬼になったのか』『なぜ鬼殺隊に入ったのか』といったことを深堀することで物語が成立するわけです。

なので、テーマとモチーフを決めた時点で、面白そうなシーンがいくつか頭に浮かぶのであれば、良いテーマとモチーフと言えるでしょう。

どんなモチーフにすればよいか?

これはもう一言『自分が書けるもの』に尽きるでしょう。

面白そうだからと言って、自分の書けないネタをモチーフにしても、そこで筆は止まってしまいます。

AIが面白そうだからといって、ChatGPTさえ使ったことない人がAIをモチーフにするのは難しいですし、カバディがなにものか理解しないでカバディに青春をかける若者の話は書けないわけで。

とはいえ、だれも鬼を倒したことはないですし、沈みかけの豪華客船に乗った方も稀でしょう。
ましてや、『滅びの指輪』を手にしたこともないはずです。

なので、ここは肩ひじ張らずに、自分が書けると思うなら『モチーフ候補』としてどんどん挙げてしまっていいのではないでしょうか。

私も観客として十数回観ただけの歌舞伎をモチーフにしたことがありますし、迷子になった宇宙人と太りすぎて潜れなくなった人魚をモチーフにしたこともあります。
もちろん、歌舞伎役者を目指したことすらありませんし、宇宙人や人魚に至ってはこの目で見たことすらありません。

ぜひ自由な発想で考えてみてください。

プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方
新井一樹 @Scenario_Center

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