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高速でビジネス書を読み「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」を学びました。

久しぶりにいい天気。しかし古本屋の売上はいつもと同じく低調でした。それとは関係なく、今朝は目覚めたときから「ビジネス書を読もう!」と心を定めておりました。なぜそのような気持ちになったのかは不明ですが、最近古書的な本ばかり読んでいたことが原因だと思われます。

というわけで、本日は「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」という本を手に取りました。もちろんお店でなかなか売れない本。しかし古本屋の特権として無料で本が読めるとはいえ、ダラダラと全文読むのは時間的にもったいない。自分にとって役立つ知識を中心に身につけられるよう意識し、尚且つ速読で読むと心に決めてからページを開きました。
(今日のブログの文字数は2千文字と長めです)

そして読み終わってからネットをググッてみると、多くの人が書評や要約をネットにあげています。沢山の人がこの本についてのアウトプットをしているということは、それだけ多くの人に影響を与えた本なのでしょう。

そこで、店主としては本日の読書ブログを書くにあたり、マーケティングの技術の要約は書かないことに決めました。書くと大変ですし、それはもう既に他の人がやっています。そうではなく、自分が「今、自分が心掛けたいこと」だけにスポットライトを当てて読書ブログを書いてみたいと思います。

まず最初に、この本を読んで店主が一番大事だと感じたことは「顧客目線」です。例えば、古本屋の店主としては「いい本をお店に並べたい」という基本的な欲求があります。しかし、お客さんが求めているのが本当にいい本であるとは限りません。お客さんが求める本は、お客さんにしかわからない。

ゆえに、如何に顧客目線にまで視点を落とし込み、考えることが出来るかが大事なポイント。本の中で「マーケターは消費者理解の専門家」という言葉が登場しましたが、言い得て妙。店主もお客さんが古本屋に何を期待しているのかを、もっともっと考えねばと思いました。

そして次に、なぜ戦略が必要なのかという説明の事路で書かれていたことが心に響きました。それは「資源は常に不足している(から)」という言葉です。

もし、当店のような小さな古本屋だとしても、テレビやネットに広告を出せば今よりも沢山のお客さんが利用してくれるに違いありません。でも、当然そんなお金はありません。つまり、資源さえあれば売上をあげることは誰でもできるが、それができないのが当たり前。ゆえに販売戦略が必要だ。という論理です。

そして、この場合の資源はお金だけでなく人材や時間や情報も含まれます。沢山のスタッフがいれば仕事は楽でしょうし、寝ないで長時間働ける体力があれば店主1人でももっと売上は上がるでしょう。そして本を紹介するメディアの情報を詳しく知っていたり、古典について莫大な知識をもっていれば、販売は有利になる。

つまり、私たちは仕事をやるうえで持っていないものや足りていないものが思っている以上に沢山あるということです。その不満がない人は、その事実に気が付いていないだけ。その事実や不足に対して本当に心の底から理解する必要があると店主は考えました。危機感が必要ですし、何事も現実的に考えなければいけない。

ここで趣向を変えて、店主の閃きを1つ挟みたいと思います。それは、「もしかしたら、BOOKOFFってマーケティングが相当凄いのではないか?」という気づきです。顧客の頭の中を制する知名度とブランディング力、「本を売るならBOOKOFF」と覚えさせるキャッチコピー、キレイな古本が100円で買える利用体験や、お得なクーポンをばらまいて再来店を促す戦術などは個人の古本屋が束になっても敵いません。この本を読んで、BOOKOFFの凄さが見えてきました。

そして最後に「目的」の大切さです。「日本では目標と言う言葉を、目的に近いんで使っている場合も少なくない」と著者は述べています。「目的」を英語になおすとゴールで、「目的」はターゲットです。

ひとつ例に出すとすれば、「目的はパリ占領、目標はフランス軍」という言葉。この戦争での最大で最上の「目的」はパリを占領することで、そのために経営資源を投下する「目標」はフランス軍だという言葉です。この例えでいうと、日本人はフランス軍を叩くことに集中してしまい、パリを占領するという目的を忘れてしまいがち。最大で最上の目的を正しく設定することが大切だと述べられていました。

これを古本屋にあてはめるのであれば、目標は毎日たくさん本を売ることです(買取も)。では、目的は?何のために本を売っているのかと自問すると、意外と誰もが納得しそうな答えは浮かびません。日本人にとって必要だからという答えは身の程知らずの考えのように聞こえますし、お金持ちになりたいからと考えると他の仕事をやった方がいい気がします。という訳で、自分でも不思議に思うほど目的が浮かびません。これは今後の課題となりました。

というわけで、速読した本の感想と自分の考えたことなどを交えて読書ブログを書きました。今回は文章が長すぎるのでまとまりがないのですが、自分では1日を高速で走り切って情熱を傾けることが出来たのではないかと評価しています。時々、こういう時があってもいいのかな。ただ、古本屋の「目的」に関しては、引き続き考えていこうと思います。

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