ブックスミタカ(旧BOOKS三鷹)の店主が書く個人的なブログ

17年営業を続けていた三鷹駅から西武柳沢駅前に引っ越してきた古本屋です。

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17年営業を続けていた三鷹駅から西武柳沢駅前に引っ越してきた古本屋です。

最近の記事

本のタイトルから学べる事

本というのは自分が興味あることを幅広く調べたり、深く学んだり、その世界観を感じたりして、多くの知識を得ることができるものだと思います。 例えば、今日店主は「ゴールデンカムイ」に出てくる脱獄王、白鳥由栄(よしえ)の本を読んでいました。漫画を読んでいてなんとなく実在の人物だろうとは思っていたのですが、その本を手に取り開き、本当にその白鳥由栄が実在していたことに驚きました。そして、本当に脱獄王だということを知り、どうしても読みたくなったのです(残念ながら本日読み終わらず)。このよ

    • 頭の中が何かでいっぱいの日に本を開く

      今日も店主は朝8時より中学生の試合の引率に出かけてきました。 大熱戦の試合があり、終わったのは午後4時ころ。立ちっぱなしで腰が痛くなりましたが、そのまま古本屋に戻って店番に入りました。 部員11人の試合を見てきたこともあり、頭の中は試合の反省点をまとめたり、今後どうやって改善していくのかでいっぱいいっぱいです。なので、とても読書に集中できません。本をじっくり考えながら読むことは不可能です。 そこで、店にある本を少しづつ開いて読むことにしました。目的は、店に並ぶ本の難しさを

      • 本音と建前

        今日、店主は本音と建前の間で悩むことがありました。当然ながら、自分にとってプラスになる選択をしたいというのが本音です。しかし、建前や世間体を気にすることも大切です。だからどちらか一つを選ばねばならないと考えると、決断することは難しい。 この問題、いくら考えても答えに至ることはありませんでした。そこで少し夜風に当たって気分転換すると、少し俯瞰した視点から気がつくことがありました。 「もしかしたら、本音と建前は同じ土俵で考え、比較することはできないのではないか」 つまり、こ

        • 嫌いな人の本を読んで、頭を鍛える。

          これは思いつきで始めたことですが、店主は嫌いな人が書いた本を時々読むようにしています。その理由は、嫌いな人が書いた本は批判的な目線で読むことができるから。 ネットの情報が本当かどうか不明であるように、当然ながら本に書かれている情報だって本当かどうかわかりません。「読書は批判的な目線でしなければいけない」という忠告はよく聞かれる話なのですが、実際難しい本を批判的に読んで、考えることは難しい。 しかし、嫌いな人の本であれば、最初から批判的な目線で読むことが可能です。そしてそこ

        マガジン

        • 完全解読
          4本
        • 吾輩は古本屋である
          3本

        記事

          マニアの心を捉える復刻本

          古本屋で購入された本が、すべて読まれているとは思いません。当然ながら積読となっている本もあるでしょう。そしてコレクターアイテムとして棚に並ぶ本もあるでしょう。 今日はそんなコレクターアイテムとして価値がある、というかほぼコレクターアイテムとしてしか価値がない「精選 名著復刻全集」という古本を品出ししました。 この本は限りなく初版本に近づけた名著の復刻本。個性的な装丁や懐かしさを感じるフォント。そして古インクの雰囲気など、マニアが喜ぶ内容です。本物の初版本を見たことがないの

          文章を書くためには体力が要る

          今日、店主は部活の引率で荻窪の日本大学第二中学校・高等学校へ出かけていました。集合は朝の8時。終わったのは午後2時頃でした。立ったまま試合を見ているのは、予想以上に疲れました。 そして自転車で店に戻ってきてからは仕事に徹しました。仕事は多少疲れていようが、半分眠っていようが出来なくはない。本を手に持ち、流れ作業で流れるように仕事をこなしました。そして仕事が一段落してブログを書こうかとパソコンの前に座ったときに、書く気力がないという驚くべき事実に気がつきました。 本を読むと

          100円DVDが売れる町

          ゴールデンウィークの「ゴールデン」とは「黄金」とか「価値がある」と訳すことができるのですが、古本屋にとっては決して黄金期間ではありません。なぜかというと、多くの人が観光に出かけてしまうので古本屋が賑わう可能性が低いからです。 しかし、今年のゴールデンウィークは違いました。初日から多くのお客さんにご利用いただけました。もしかしたら、円高や物価高の影響で、レジャーや観光を控えている人が多いのかもしれません。 そして今日販売した商品の中に、100円のDVDがたくさんありました。

          「最後まで本を読めない」を改善させる

          最近、店主は読みかけの本が溜まってしまいました。最後まで読み進めていない本が10冊以上あります。読みかけの本を納めた棚があるのですが、それがついに埋まってしまいました。 この読書の渋滞には2つの理由が考えられます。1つ目は次々と興味が移ってしまう心境の変化です。そして2つ目は集中して読書する時間が少ないという環境です。つまり、興味があるうちに集中して読み切ってしまえばいいのですが、途中で読書を止めるから本が溜まってしまうというわけです。 しかし、基本的に古本屋は365日休

          生活費のために本を読まないという選択

          最近、厳しい売上が続いています。食費や電気代の上昇が個人消費に影響しているのは間違いありません。物価高の影響が古本業界にも及んでいるのです。 しかしながら、古本屋的には少し納得がいきません。他の業界は値上げによって売上が下がっているという因果関係がありますが、古本の価格はほとんど変わっていないからです。 ということは、本が生活必需品ではなく、生活が厳しくなると、いち早く削減される娯楽費と同じ扱いだということになります。 しかし、物価が下がったら本を読む。経済が好転したら

          近所のカレー屋さん「からくら」に初訪問

          朝から小雨がふり続いた一日でした。やっと暖かい春が近づいてきたと思ったのに、再び感じる肌寒さ。季節を巻き戻されてしまった感じです。店主は雨でテニスの予定がなくなったので、代わりに近所のカレー屋さん「からくら」さんにお伺いしてきました。(水曜日だけ当店の近くで営業しているのです) お店を訪れてみると、入口に小さく「LO14:30」と書いてあるではないですか。到着時間は2時15分。ぎりぎりセーフで滑り込み。 店に入ってみると先客はおらず。静かな店内に、店主と思しき男性が1人。

          「文藝春秋2024年5月号」小池百合子都知事の学歴詐称工作について

          空を見上げると、灰色の雲で7割ほどが埋まっている。いつ雨が降り出してもおかしくなさそうです。そして、少しだけ降りました。ザーッという雨はでなく、パラパラパラ、パラパラパラと少しだけ。でも、そんな天気の日こそお客さんが来ないもの。 そこで今日は「文藝春秋2024年5月号」を読みました。お目当ては小池百合子都知事の学歴詐称工作の告発文。Yahoo!ニュースやYouTubeなどを見て要点は知っていたのですが、それだけでは何か大事な情報が抜け落ちているような気がします。やはり原文を

          「文藝春秋2024年5月号」小池百合子都知事の学歴詐称工作について

          絵本「かきねのむこうはアフリカ」

          久しぶりに古本屋に籠る一日となりました。お客さんがこない店内で、お売りいただいた本をひたすら磨いて、ひたすら値段をつけて、ひたすらお店に並べます。 そして夕方、仕事が一段落したところでいつも通り読書をすることに。昨日から読み始めた新書を読み終えそうになったとき、「ふ」と積みあがっている絵本に目がいきました。そこで今読んでいる本は最後の一章を残し、閉じ、今度は絵本を数冊読んでみることに。 その中で店主は「かきねのむこうはアフリカ」というあまり売れていなさそうな絵本が気に入り

          「読書も見て学ぶことはできないだろうか?」

          今日は午後から雨が降り、古本屋が賑わうことはありませんでした。 そんな日ですから、店主はテニスのフォーメーションの研究をしておりました。YouTubeに上がっている、日本トップクラスの大学生のダブルスの試合を分析していたのです。 そして、その合間に読書をしており、そこで「ふ」と気がつくことがありました。 テニスが上達する方法のひとつに、見て学ぶ、上手い人と一緒に打って学ぶというものがあります。プロ選手の素晴らしいプレーを観戦すると、テニスが上達することがよくあります。テ

          「読書も見て学ぶことはできないだろうか?」

          甘く見る

          今日も早朝より地元の柳沢中、午後からは私立学校の部活指導をしてきました。古本屋に戻ったのは夕方から。最近、読書する時間が確保できません。それが大きな悩みですが、人様から頼られるのは光栄なこと。古本屋の経営も気になりますが、出かけてきました。 そして、今日の部活の指導中に、考えさせられる場面に遭遇しました。今日から新しいコーチが私立学校の部活に参加してくれることになったのですが、そのコーチに対して子供たちの反応が厳しかったのです。 練習開始前に泣き出す中学生、さらに練習が始

          読書に熱が必要かもしれない

          今日は大きな商いがない一日でした。そこそこ本が売れましたが、売上金額が跳ね上がることはありませんでした。いい本は沢山あるのに、売れないのは何故だろう?その解決策を含めて、今日はブログを書いてみたいと思います。 最近、スポーツを観戦しているときに気がついたことがありました。盛り上がっているスポーツには熱狂的なファンが存在しているという事実です。 例えば、プレミアリーグというイギリスのサッカーリーグの動画をYouTubeで観戦すると、観客席は超満員。そして贔屓のチームを応援す

          「わたしの金子みすゞ」

          先週、高校時代の先輩の愚痴を聞くことになりました。母親が亡くなったあと、父親が暴走してしまい、その対応に疲れていると。いやー大変ですね、先輩。と聞き役に徹していると、そのままテニススクールのレッスンの代行を頼まれてしまったので、今日は出かけておりました。 そんなわけで、本日も忙しく一日を終えることに。しかし、少しでも仕事を減らそうと買取した本を調べていると、ちばてつや先生の絵が表紙となっている「わたしの金子みすゞ」が目に留まり、そのまま本を開きました。 この本は、厳選した