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読んだ本の感想

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卍丸的な読書感想文集
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#読書好きな人と繋がりたい

痴人の愛

著者 谷崎潤一郎 出版 新潮文庫 再読していると、他人事に思えなかった。 ナオミが妻のシモ…

9

裏切られた遺言

著者 ミラン・クンデラ 訳 西永 良成 出版 集英社 1994/9/20 第一刷発行 本書は、訳者あ…

8

愛するということ

愛するということ 著 エーリッヒ・フロム 訳 鈴木 晶 出版 紀伊國屋書店 この本のタイト…

6

恥辱

著者 J.M.クッツェー 訳 鴻巣 友季子 出版 早川書房 2007年7月15日発行 2012年10月15日…

3

笑いと忘却の書

笑いと忘却の書 著者 ミラン・クンデラ 訳 西永 良成 出版 集英社文庫 2013/11/25 第1版 …

4

冗談

著者 ミランクンデラ 訳 西永良成 出版 岩波文庫 そこでは悲しみは薄っぺらでなく、笑いは…

8

モオツァルト・無常という事

再読 著者 小林秀雄 出版 新潮社 🍀🍀🍀 「僕等が過去を飾り勝ちなのではない。過去の方で僕等に余計な思いをさせないだけなのである。思い出が、僕等を一種の動物である事から救うのだ。記憶するだけではいけないのだろう。思い出さなくてはいけないのだろう。多くの歴史家が、一種の動物に止まるのは、頭を記憶で一杯にしているので、心を虚しくして思い出す事が出来ないからではあるまいか。  上手に思い出す事は非常に難かしい。だが、それが、過去から未来に向って飴の様に延びた時間という蒼ざめた思

ピアニストは語る

著者 ヴァレリー・アファナシエフ 出版 講談社現代新書 「静寂と音楽はひとつになっていま…

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無意味の祝祭

著者 ミラン・クンデラ 訳 西永良成 出版 河出書房新社 2015/04/20 印刷 2015/04/30 発行 …

3

遠い水平線

著者 アントニオ・タブッキ 訳 須賀敦子 出版 白水社 何度目かの再読。 この作品は、個人…

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ムーン・パレス 書くこと、書き続けること

ムーン・パレス 著者 ポール・オースター 訳 柴田元幸 出版 新潮文庫 ※以下ネタバレを含…

18

白の闇

著者 ジョゼ・サラマーゴ 訳 雨沢泰 出版 河出文庫2020/03/20発行 2021/03/30 4刷 この本…

2

マチネの終わりに

著者 平野啓一郎 出版 文藝春秋 2019年6月10日第一刷 2019年10月15日 第5刷 初出 毎日新…

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忘れられた巨人

著者 カズオ・イシグロ 訳 土屋 政雄 出版 早川書房 (2017年発行 2017年第6刷) カズオイシグロにどっぷりハマってしまっています。 この本は彼の著作の中でも日の名残りと甲乙つけ難いくらいに好きになった作品でした。 アーサー王が亡くなってすぐの鬼、妖精や竜も出てくるファンタジーを装った不変の愛と赦しを説いているように思えます。 物語の中でのブリトン人とサクソン人が争ったり、彼らの中での差別や、昨日まで仲の良かった隣人が豹変する姿。そして、強制された平和維持と