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【#05 起立 気をつけ 今から本屋を始めます】四角い本に格納された先生たち

2024.6.7(金)

 本から何かの学びがあるとき、本はその人にとっての「先生」になる。あっ、「本からは学びがあるべきだ」なんて言ってませんよ、そんな堅苦しい読書ばかりでは、人生やってられません。でも、そういう面もあるでしょ、って はなし。好きなときに、好きな内容(教科)を、好きなだけ学べる先生。それすなわち、本。かくいう、それを売る私も「教員」

 本棚に無数に並ぶ、四角い本に格納された先生たち。この先生たちは「姿勢を正せ」「板書を写せ」なんてウルサイことは言ってこない。(いや、中にはやたらと表紙が白くてビジネス書コーナーでやたらと平積みされているタイプの先生の中には似たようなことを言ってくるものもある気がする…)あちらから語りかけてくることもない。動画とは違って、学習者が主体的にならないと授業は何も始まらない。動画先生の授業はいいよォ、寝てたって授業は終わってんだからサ。

 我々はその先生の姿を見て学ぶのだ。読み終わった先生は、本棚にしまっておこう。本棚という名の職員室から、あなたのことを、いつまでも応援してくれているはずだ。「なんじゃこの先公は?!」ってことも、ときにはあるでしょう。そんなときは、黙って先生をブックオフに連れて行こう。今は先生が足りない時代だから大丈夫、次の引き取り手は、すぐに見つかる。

 フヅクエ店主阿久津隆さんの『本の読める場所を求めて』を読み進めている。『その仕事は、誰を幸せにしようとするものなのか。フヅクエは明確に定めている。』という文章を見ていたら、いろいろ考えてしまった。いったい、ブタコヤブックスという仕事は、誰を幸せにしようとするものなのか。「ペルソナを、明確にッ!しぼれッ!尖らせろッ!」ってよく聞くけれど、いやぁ、そんなさみしいことを言うなよ、色んな人に来てほしいじゃないか…な~んて思っちゃう。この、ド素人が!って、商売人の先輩に怒られちゃうかもしれない。
 ペルソナは何か、まだ具体的に言葉にはできない。もっと考えないと。でも、ブタコヤブックスとわたしと本を考えたときに、「本は先生」という言葉が、いつも頭に浮かんでくる。「新しい価値観を与えてくれる先生」、「共に悩んでくれる先生」、「面白い先生」。先生も色々。まずはそれに共感してくれる人に来てもらいたいし、わたしも教員としてそうありたいものである。



以上、【#05 起立 気をつけ 今から本屋を始めます】四角い本に格納された先生たち おしまい。

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