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それがきっと生きる答え

中3のちょうどいまごろ、NHK‐BSが連日ガンダムの劇場版を放映していました。特に楽しみだったのが「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」(1988年公開)です。

小学生のころに町のレンタルビデオ店で借りて見ていたのですが、何と巻き戻しがされていなくて。ネタバレといえばネタバレでしたが、大事なのはそこへ至るまでの過程。私はのんきな性分なので「エンディングの曲、カッコいいなあ」と最後まで見届けてから巻き戻し、改めて最初から見ました。

そのエンディング曲が↓の「BEYOND THE TIME」です。

当時のガンダム系アニメはどれも名曲揃い。「機動戦士Zガンダム」(1985年~86年放送)の後期OP「水の星へ愛をこめて」も素晴らしかったし、その前年に放送された「重戦機エルガイム」の後期OP「風のノー・リプライ」も大好きでした。

正直「逆シャア」も含めて、初めて見た段階ではストーリーを理解できていなかったです。印象に残ったのはメカデザイン&戦闘シーンのカッコよさ、そして主題歌の心地よさ。そう考えると音楽の力ってすごいですね。それがあったからこそ、後年に改めて見返してストーリーとキャラクターを理解し、より深くハマることに繋がったわけで。

ちなみにどの曲にもお気に入りのキラー・フレーズがあります。

「平和より自由より正しさより君だけが望むすべてだから」
BEYOND THE TIME)
「心にうずもれた優しさの星たちが炎あげ呼び合う…波間さすらう難破船のように」(水の星へ愛をこめて)
「優しさが生きる答えならいいのにね」
(風のノー・リプライ)

キーワードは「優しさ」でしょうか。たしかにアムロもカミーユもダバも心優しい男でした。シャアも少し形は違うけど、自他への厳しさを含んだより切実な優しさを行動規範としていました。偽りの優しさで他人を操り、その陰で権力を振るわんとしたシロッコやポセイダルみたいな人間もいました。

本当の「優しさ」って何だろう? いまだノー・リプライ。でもその答えを探し求める過程を生きる目的と見做すのも、まあ悪くはないのかな。



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