見出し画像

今週、読み終えた本 『デジタル・ポピュリズム』 『さえづちの眼』 『デッサン55の秘訣』 『密着 最高裁の仕事』 『特捜検察の正体』



新聞記者である川名さんの身近で起きた衝撃的な殺人事件を扱った『謝るなら、いつでもおいで』が非常に胸を打つノンフィクションだった。本書は、最高裁について、かなり分かりやすく、そして興味深く飽きさせずに書かれており、良い本だと感じた。
そして、再読だったことにあとで気づいた……。

これは今週読んだ本ではないけれど、とてもいい本なので紹介したい。
文庫版も出ているが、本書を読んだあとだと、この表紙がとても胸に迫るので、あえて単行本のほうをリンクしておく。

長崎県佐世保市で起きた小学生女児が同級生の女児を殺害した事件に関するルポタージュである。
被害者の父は毎日新聞・佐世保支局の局長だった。当時の佐世保支局には局長と記者2名(うち1名が著者の川名さん)、受付の女性の4人が勤務していた。
建物は3階建てで、1階が駐車場、2階が事務所、3階が局長の社宅という造りで、著者は頻繁に局長宅に遊びに行き、殺害された被害女児とも食事したり喋ったりしたことがあったそうだ。
この事件の数年前に被害女児の母は乳癌のため他界しており、社宅には局長と被害女児、それから当時14歳の次男が一緒に住んでいた。
本書の最後には、事件から歳月が経ち大学生になった次男へのインタビューもおさめられている。この内容が、ものすごく良い。感動するとか、胸を打たれるとか、そういうものではなく、ただ「良い」としか表現できない。
私なんかが飾った文章で評価してはいけない、そんな気持ちにさせられる。


けっこう文章が多く、それを細かくは読んでいないが、「中点」の考えかたなどは今後、絵を描くときに意識しようと思った。


弘中弁護士の考えをコンパクトにまとめた本で、大いに頷かされた。一部には「それは個人的推察にすぎない」と感じられそうな表現もあるが、長い弁護士人生で見聞きしてきた事実を組み合わた結果の考えだろうし、きっとある程度の真実性はあるのではないかと思う。

弘中さんの本は、つい最近Audibleで2冊読んだ。この2冊は上記の本に比べると分量がはるかに多くて読み応えがあった。

それから、薬害エイズ事件を取り扱った本もとても良かった。

薬害エイズ事件の最大の黒幕である安部英を一方的に擁護する本、だと思っていたが、実際は全然ちがっていた。本書を読んだことで、私の中に限ってではあるが、安部先生の名誉が回復された。多くの人にぜひ読んでほしい一冊。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?