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連載・2 オンラインでの対話力:序)そもそも対話とは【追記あり】

対話とは、合意形成や問題解決をめざして行われるものである。

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私たちがふだん話しをしているのは、何と呼ばれるのでしょうか。ここではまず、「対話」とはどういう行いであるのかについて考えてみます。

この「対話」に似ている言葉としては、

・通話
・会話
・おしゃべり
・雑談

等があげられます。

しかし、これらは似てはいるものの、同じではなく、少しずつ意味合いが違っています(余談ですが、こうして似た言葉を集めて、それらの「語感」の違いを確かめるというのは、いろいろな場面で有効ですね)。

さて、ここでは作業を進めていくために、対話を「合意の形成や調達」あるいは「問題解決」に向けて行われるものと仮設しておきます。以下では、これらのための話し合いにおいて、有効と思われる「話し方」「聴き方」について論を進めていくこととします。

つまり、一方的に言いたいことを言って、相手の発話を封じ込めたり、論破することは「対話」とはちょっと違うということを述べておきたいと思います。ここではまず、

対話=合意形成や問題解決を目指しての話し合い

であることを押さえておいてください。

この小論全体では、まず「話す」上でのちょっとしたコツについてお話ししたあとで、話すことよりもむしろ重要である「聴く(聞く、でないところがポイントなんです)」ことについて述べてみたいと思います。

最後に「補論」で全体を結ぶという構成を取りたいと思っています。

→次回は「話すこと」についての①を述べたいと思います。

【追記】

話すこと、とりわけ「合意」や「問題解決」を目指して話し合うことを、敢えて「対話」とすることにしてみました。ここから、正―反―合という弁証法を連想される方も多いと思います。確かに対話は、弁証法的な行いです。

しかし、毎度毎度弁証法的な対話が行われるとは限らないでしょう。大切なことは、その対話を通じて、己を変容させること、少なくとも、己が変わるかもしれない、あるいは変わりうることに対して、開かれた態度で臨むということが大切なのだと思うのです。

それは、同じ合意をめざす「説得」という行いとは違います。説得とは、原則的に、一方Aがもう一方Bに働きかけ、B「のみ」が変わるという行いだからです。

つまり、対話とはA、B共に変化をするということ、変化した状態に達するということが大切なのだということです。何となれば、対話のあとで、それまでの自説を手放してもよい、そこまで思わなくても、手放したあとに後悔が残らないような行いが「対話」なのではないかと思っています。

(以上、追記終わり)

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