創作シリーズ「熾火」(15)
こんにちは。ネット接続が、一時的にできなくなったこともあって、半月ほど空けてしまいましたが、投稿を再開いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
連続創作「熾火」(15)「ぼくたち家族は、朝7時に開いた集中治療室への入室が許されて、父・義和と対面することになりました。ぼくの心持ちは、自分でも驚くほど静かでした。少なくとも、生きていてほしいと強く念じているようなことはなかったと思います。今にして振り返ると、そこで行われたのは、父がもはや生きているという状態ではないことを確認