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【本097】『縁結びカツサンド』

著者:冬森灯 出版社:ポプラ文庫

商店街にある昔ながらのパンを作る「ベーカリーコテン」。3代目の和久は自分のパンを見つけられずに悩んでいます。そんな和久と仲間たちの心温まる4つの物語。

私は特に3話目が好き。花ちゃんとおじいさんの会話、よかったです。

「いいことも悪いことも、すべてが縁の結び目ってやつだ。」

人生いろんなことがあるし、良いことばかりではないけれど、希望があれば歩くことができる。長年生きてきたおじいさんの落ち着いた言葉に小学生の花ちゃんは励まされていきます。

躓くからこそ分かることがある、見えないからこそ大切にするものがある、八方塞がりだからこそ新しい視点を得られる、マイナスをプラスパワーにかえるそんな力が静かに押し寄せてくる、優しい小説です。

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