【本098】『満月珈琲店の星詠みー秋の夜長と月夜のお茶会ー』
著者:望月麻衣 出版社:文春文庫
満月の夜に突如現れる満月珈琲店。マスターも周りに集うものたちも猫。今宵も悩みを抱える人たちに美味しいスイーツと星詠みで心を癒していきます。
今回はシリーズ5作目。どれを読んでも「星詠み」って素敵だなと思います。人生には波があります。良い時ばかりではなく、悪い時期も必ずやってきます。そんなときは、負のループに入りがちですが、宙をみあげ、人生の「時期」を詠むとまた違った自分・そのとき成すべき事柄が見えてきます。
「人生に迷子になってしまった時は、惑星の星座を見るとヒントにつながりますよ」
たとえば、8〜15歳の年齢域は水星。知性やコミュニケーション能力を伸ばす時期です。そこでしっかりと学んでいなければ「課題」として残されるそうです。そうやって、人はその年齢に必要な学びを行なっていくんですね。そして、その年齢域に星座のエッセンスが加わると、その時期の過ごし方のヒントがわかります。
今回も星詠みの猫たちの温かな言葉に癒されました。
中でも、他人の罪(=課題)をおって生きる総悟に「"自分"を生きるように」と、背中を押す猫のティルにうるっとしました。
みな、それぞれにクリアすべき課題をもっています。他人の課題ではなく自分の課題と向き合い、他人の道ではなく自分の道を歩く、その大切さを思いました。