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諦めたことで生きやすくなる「スターにはなれませんでしたが」を読んで感じたこと

お笑いコンビ「どきどきキャンプ」のツッコミ担当佐藤 満春さん通称「サトミツ」さんのエッセイ

お笑い芸人「オードリー」のファンにとっては言わずと知れた存在。

出役としても「有吉ゼミ」で特技の掃除を生かし活躍しているが、実は放送作家として19本のレギュラー番組を抱える超売れっ子である。

ご本人は恐れ多いと言うだろうが、間違いなくオードリーを支えている大きな存在。

例えば、オードリーのネタ合わせは若林さん・春日さん2人でやるのではなく、それぞれがサトミツさんと打ち合わせをして本番に臨むスタイル。

他にも春日の動きが最近春日っぽくないという事で、春日の動きについてサトミツさんがレクチャーする程オードリーを熟知している。

上記のエピソードからサトミツさんが3人目のオードリーと言っても過言ではない。

本作はスターになることを諦め自分が生きやすい道をひたすら模索した結果、輝く場所に辿り着くことができたお笑い芸人の考え方・生き抜き方に触れられる1冊。

サトミツの仕事の仕方って、不快だと思うことから逆算して仕事を選んでるんだよね。
不快を避けるために自分の心地いい方向に行くことに関しては、結構命がけでやっているんだろうなと。

若林さん×サトミツさん対談の一節。

仕事をしていると正直不快なことが沢山ある。
でも、考えてみると自分で引き寄せている気がする。

仮に嫌な仕事でも断ったら評価が下がり他の人に仕事が回るだけで、最終的に選択しているのはあくまで自分自身。

もっと言うと、嫌な仕事が割り振られないポジションや、替えが効かないようなスキルがあれば回避できるのではないか。

不快なことから遠ざかる努力は自己防衛になる。

向いていないことに対する努力は大した結果をうまない

自己啓発書などでよく見られる言葉ではあるが、サトミツさんが言うと説得力を増す。

ガムシャラに努力する姿を称賛する気はないし、そういうのを好む日本人が私は嫌いだ。

あてもない努力をするのではなく、まずは自身を知ることが重要である。

心がときめく、楽しい、人に褒められるようなことでなくて良い。

やってて嫌じゃない
この感覚がとても大事

嫌でないことを休みながらでよいので続けると、いつか花開くのではないか。

人は思っているより僕のことなんて注目していなかったりするので、好きなことを発信することに躊躇なく、ブレーキを踏まないほうがいずれ何かになるのかと思っています。

発信していれば何かに繋がる。
逆に発信しなければ何も生まれない。
昨今、SNSで見られる食べ物を指で触って面白がるような不謹慎な内容や誹謗中傷ではなく、自分が好きなことを好きなように発信すればよい。

SNSの利点はまさしく日常で繋がることができない同志との出逢いだ。

最後に
オードリーが売れなかった頃からライブの設営やもぎりと言った裏方の仕事を「いや~好きなんだよね」と笑い飛ばしながらやるサトミツさんは最高にカッコイイ。

スポットライトにあたり人々に希望を与える人達も必要だが、世の中はサトミツさんのような人達が裏で汗をかいているからこそ回っていると信じたい。


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