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詩集

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日々生きている中で生まれた詩たちを綴っています。 2014年〜現在までに出来た作品をランダムにアップしていきます。 是非、毎日の隙間に読んでいただければと思います。よろしくお願い…
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2024年5月の記事一覧

【詩】鳥

【詩】鳥

この辺りには色々な鳥がいる

あの鳥は体が小さいが
素早く、弾丸のように
自動車の間をすり抜け

アスファルトで舗装された道の
すれすれの高さを
おじけづきもせずに
飛翔していく

あの鳥たちは
お社の奥にある
深い緑の茂みの中で
木の枝を持ち帰る仲間を待ち

ぎゃあぎゃあと
賑やかな声を上げながら
巣作りをしている

あの鳥は
空の高いところを
羽を大きくひろげて飛んでいる

いっぱいに広げたそ

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【詩】もやを纏う月

【詩】もやを纏う月

月がもやを纏っていた

天体という黒い曇りガラスの中に

ひとつだけある

円状で

そこだけ極めて透き通った

その穴を通して

本当の世界の光が

見えているようにおぼえた

【詩】街路樹

【詩】街路樹

都会で何かをぼーっと眺めたいと思う
自然の何かを

でも都会にはそのようなものがなかなかない
人工物ばかり

人工物を見てぼーっとはできない
なぜならそこには意思があるから

そんな中、向こうの路地に街路樹を見つけた
人工的に植えられ
つまり人の意思が入ったものではあるが

やっといた!
探してたよ!
そんな気持ちになる

僕は遠くにあるその並木の
葉が揺れる様を
ぼーっと眺める