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【読書記録】#1『もし部下が発達障害だったら』佐藤恵美

日常で結構ちょいちょい本は読んでいるけど、初めて読書記録的なものを書いてみる。ちなみに、読書感想文の宿題とかを一度も経験したことないまま大人になってしまったので、書き方はよく分からないし、多分あんまり伝わらない文章になるということは予め断っておく。

さて、そんな記念すべき読書感想文の1冊目はこちら。

『もし部下が発達障害だったら』佐藤恵美

読んだきっかけは、(日本の)上司が管理職対象の研修で勧められて読もうかなと言っていたから(いわゆる先回り)、というのが表向きの理由。

この手の本をいくつか読んだことがあるが往々にして「定型発達の人の価値観で考える、当事者や近しい人にとっては的外れに思える本」になりがちなのが、本書は、対象を「発達障害の部下を持つ定型発達」としている点で、おそらく著者も定型発達であるため、ギャップが生じにくいと思う。

ただやはり、「発達障害についての知識が乏しい人に知ってもらうための良い導入本」を抜け出せてはいないと感じられる。具体事例を挙げた上で、問題の原因、当事者・上司がそれぞれどう対応すべきか等、見地を変えた考察をしている点で幅広い読者層に寄り添おうという意図はかなり感じられるが、一方で、具体事例というのは往々にして「でもこうなんだよな」という言い分が残るため役立つ部分はごく僅かだという感が拭えない。

発達障害に対する理解を含めたり、導入としての利用、研修の教材としては優れているのではないかと思う。文体や表現も一貫して一定の客観性と読者との距離感を保っていて、読み手が著者に不快感を覚えることも少ないのではなかろうか。なかなか受け取られ方が難しい話題を扱っている中、実はこの点が凄いのではないかと個人的には印象に残った。



拙い文章だけどまた本を読んだら何か書いてみようかと思う!

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