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はじめまして

(2019.11.16 記)

前回は、いきなり感動した空間の紹介からはじめてしまいました。
何の変哲もない町角で、あんな空間をみつけるなんて意外でした。

 ボクの実家は小さな珈琲屋さんです。
 就職して独立するまで、今はお店のスペースになっている場所は駐車場とリビングでしたが、銀行員だったオヤジが脱サラして(退職金を全部使って)自宅を珈琲店に改装してしまったんです。
 「こんな駅から離れている場所で立地条件は最悪」と一部では言われながら、20年を経た今では「下町の情報発信基地」として町の人たちの憩いの場に成長しました。

 おいしいコーヒー屋は、いくらでもあります。でも味や洗練されたサービスでは20年も営業を続けてはいられません。この年月と時代の流れを見つめながら、ふと感じました。
 「一杯のコーヒーって人を結ぶコミュニケーションツールなんだな。」

 長年のサラリーマン生活で時代の変化を感じます。
 今までは社内人脈を構築して上司から評価を得やすいように動いていれば地位も上がっていきました。自分のアイデアは信頼できる人にしか打ち明けられませんし、思い切った活動は失敗を招くので無難な線に落ち着きます。失敗は、評価に影響します。

 最近は時代の先が読めません。アメリカでは「VUCA」と呼ぶようです。(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)
 本当にそう思います。いつまでも評価を気にして、自分を守り、従来の方法を守っているようでは時代に取り残されるばかりです。でも、なかなか理解してくれないし新しい提案をしても石橋をたたくばかりで前に進まない。挙句の果ては無視。

 「会社だけが自分の人生じゃないな。」
 そう吹っ切れたとき、大切なことに気がつきました。
 守るべきは子どもの未来なのだと。

 それから、仕事を早めに切り上げてプライベートで社外の人と接する機会を増やしました。会社オンリーの生活では得られない貴重なものが得られました。でも、会社での評価は失いました。
 ある日、「子どもに残す、何か新規事業を立ち上げよう。」と強く決意しました。追々ご紹介しますが、紆余曲折あって挫折しかけてグチを言いに実家のカウンターに座ってみた光景をみて、「コーヒー事業をしよう。」と決意しました。

 少しずつお話ししますね。