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ラグビーを教える全ての方へ伝えたい


ラグビーを日々教えている方へ
ラグビーをコーチングしている方へ

突然ですが質問です。

選手は安全に楽しくプレーを学べていますか?

当たり前かもしれませんね。

ではトレーニングに関してはこんな質問をします。

「貴方が教えているトレーニングは攻撃ですか防御のなんの原則ですか」

「貴方が教えているトレーニングのゴール設定はなんですか」

「貴方が教えているトレーニングは誰がどう上手くなりますか」

「貴方が教えているトレーニングのキーファクターはなんですか」

ゲームライクを意識していますか?

プレイヤーの運動量を最大化してますか?

ミスのコントロール(成功率)はできていますか?

これはトレーニングを計画する際に、ワールドラグビーの「フレーム」に当てはめて質問してみました。

フレームが自分の中にできあがると、トレーニングを計画する際にこのように1つ1つ明確にしていくことができます。

はじめに

コーチになって6年目になろうとしています。
25歳でトップイーストを引退した私は現在高校教師として働きながら、先日日本ラグビー協会公認A級コーチ及びワールドラグビーレベル2、また連動している日本スポーツ協会公認コーチ3(ラグビーフットボール)の研修を受けてきました。

研修では、トレーニングメニュー(計画)だけでなく、ラグビーを通したコミュニケーションやマネジメント、ウェルフェア、知識及びスキルなどなど多岐に学ぶことができる。
そして様々な方の考え方や想いに触れることができます。

ここではワールドラグビーが実施しているWRコーチング資格及び日本ラグビー協会のコーチング研修について、自分の体験談を踏まえてお話ししたいと思います。

ラグビーを教える全ての方々に伝えたい研修のゴールとは


日本ラグビーフットボール協会のコーチ資格とは?

日本ラグビーフットボール協会のコーチネットより目指すべきコーチ像は以下の様に定義されています。

目指すべきコーチ像

・安全対策やインテグリティに関する深い知識も持ち実践できるコーチ

・プレーヤーズセンタードコーチングを理解し実践できるコーチ

・プレーヤーの能力を最大限に引き出せるコーチ

・ラグビーのコアバリューを伝承できるコーチ

公益財団法人日本ラグビーフットボール協会 コーチネットより引用

安全対策やインテグリティに関する深い知識も持ち実践できるコーチ

そう、何よりも安全対策(プレイヤーウェルフェア)やインテグリティに関することが1番に出てきます。

最初に投げかけた問いはあくまで、練習計画を作る際にもっとも基本となるフレームであり、1番大切なのはこの部分の学び(安全対策やインテグリティに関する深い知識も持ち実践できるコーチ)なのだと実感させられます。

現在日本ラグビー協会のコーチングライセンスは以下の様になっています。

JRFUコーチネットより参照

このように、1番最初にJRFU公認スタートコーチから始まり、C→B→A→S級と上位級になっていきます。

またそれに応じて、B級からはWRレベル1、JSPO(日本スポーツ協会)コーチ1など、連動していくライセンスもあります。

どんなことを学ぶの?

ここからは個人的にどのような学びなのかを伝えていきたいと思います。

こちらが講習時間や金額などのデータです(コーチネットから参照)

まず全ての始まりであるスタートコーチでは「Rugby Ready」を通して、全てのコーチに同じ視線(セイムページ)になることから始まる気がしています。

「Rugby Ready」を通して、適切な予防手段を整備することで、優れた取り組みに対する認識を高め、コンタクトスポーツ特有の危険を関係者が管理できるようにすることを目的として学びます。

まずは、コーチ全員が「プレイヤーウェルフェア」を第一に考えるという意識改革。

育成年代で起きる「体罰問題」「暴言や尊厳を踏みにじる行為」「隠蔽」「プレイヤーの燃え尽き症候群」など、プレイヤーの安全を第一に学ぶことが大切だと改めて感じます。

そして、講習会自体はオンラインですので2時間、自分自身が考える「選手の安全とは?」を頭に入れながら講習をぜひ受講してほしいなと思います。

C級ライセンス講習からは集合型となり、実際にコーチングセッションなど多くのアウトプットを行う場が増えます。

実際に講習会に来る方の対象はスクールコーチ(小学生)から大学やリーグワン(アカデミー含む)などなど、全てのカテゴリーがいます。

高校生の指導をしているから、高校生レベル(周りの先生たち)で切磋琢磨すれば良いというのは、とても勿体ない成長を止めてしまうことだと、私自身もこの集合研修を重ねるごとに感じているのが正直なところです。

色々なカテゴリーで色々な悩み、リアルな現場、そして考え方。
そういった全てのものを自分の引き出しにする(増やす)
またその1つ1つの引き出しを深くすること。

これが「集合研修」の良さと私は思います。

また、B級ライセンスになると、日本スポーツ協会との連動になり、その講習会では専門がラグビーではないコーチの方々と同じように学ぶ時間があります。

私も自身も講習会で、大学駅伝監督、実業団監督、現役メダリスト、アスリート、など様々な専門外のコーチに出会うことができました。
そのような刺激をもらえるのも、このライセンス講習の大きな意義とも思います。

B級ライセンス以降はより深くトレーニングの計画を、ワールドラグビーフレームで考えるため、コーチングセッションの原則をより深く学んだり、年代別指導の長期育成計画などなど、自分自身の知識やスキル向上も実感できます。

B級からは講習時間や期間も長く、中々仕事や現実という日常とのマネジメントするのが、難しいのも現実ですが、ぜひC級ライセンス講習まで受講してみてほしいと思います。

誰がどんな能力が身につくの?

ここで全ての話を伝えることができませんし、なんなら知識など入れずに純粋にインプットし、アウトプットへの学びに繋げていくことも大切なのでそこを前提にしてくださると幸いです。

例にC級ライセンスを上げてみると、以下のようにまとめられます

①コーチとして「プレイヤー・ウェルフェア」を学び理解することができる

②コーチとして「プレーの原則とスキルへの適用の理解」を学び理解することができる

③コーチとして「長期育成計画方針などチームマネジメント」を学び理解することができる。

④コーチとして「個人を対象としたコーチングの手法」を学び理解することができる。

ワールドラグビーのフレーム(考え方)を学び理解することができる


知ってるようで、知らないこと、わかっているようで、わかっていないこと。

語弊があるかもしれませんが、こんなにも学ぶコンテンツがあります。

だからこそ、全員に学んでほしいのです。

わかったふりをしていないか?

では、なぜ全てのコーチに学んでほしいのか。

それは「わかったふりをしていないか?」ということです。

自分の経験則や自分自身にある価値観、考え方が全てだと思っていませんか?

「自己満足は進歩を殺す」

自分自身も選手を引退した後にスタートコーチを受講した際まで、なんとなく経験則に基づいて、コーチングをしていました。

教師だから。教える身だから。

しかし、そんな考えでは、目の前の生徒や選手は幸せにならない。

C級のライセンス講習で様々なことをインプットした際にそう感じました。

「わかったふりをしていたんだ」と。

大人の学びは痛みが伴う

講習で実際に出てきた言葉です。

ビジネスでも教育界でも、研修などでよく目にしているかもしれません。

しかし本当に痛みを伴う学びをしていたのか。

実際に講習会を受講していると感じるのは、教師の少なさ。

私が受けた講習会でも教員(顧問)の割合は低いものでした。

もしかしたら、そうではないのかもですが、教育現場から中々講習会に足を運ぶのは億劫なのかもしれません。

普段教えている身が、教わるという事実を避けているのかもしれません。

しかし、それこそが「痛みが伴う」と思うのです。

無知ということが耐えられない。赤っ恥をかきたくない。恥ずかしい。

痛みから折れてしまうかもしれない恐怖。

わかります。

しかし、そこには同じ仲間が沢山います。
今回の講習でも25名(エデュケーター含めたらもっと)の仲間が支えてくれます。失敗から学ぶんです。だから成長できるんです。

飛び込んでほしいなと思います。

大人の学びは痛いけど、安心して飛び込めます。

「チャレンジなしに前進はない。」

選手がチャレンジするということは、コーチにとってもチャレンジです。そういうことなしには前進はありません。

チャレンジがない状況、つまり困難を克服することがない状況では、選手もコーチも前進することはないでしょう。

イビチャ・オシム(元日本代表監督)


優勝する日本一になるコーチがGoodコーチというわけではない

最後に伝えたいのが、印象的な言葉です。

全ての内容はさすがにシェアできませんし、実際に講習会で学び感じてほしいので、お伝えはできませんが、日本代表コーチや日本一を経験したコーチなどがGoodコーチではない。

私も昨年素晴らしいプレイヤー、スタッフに恵まれ日本一になりましたが、それはプロセスの一部であり、そこがゴールでもなんでもないのです。

プレイヤーウェルフェアを第一に。学び続ける。
プレイヤーセンタードを意識して。学び続ける。
痛みを伴うけれども。学び続ける。

ゴールは未来に未来に前進し続けるもの。
それを追いかけ学び続ける。
それが研修のゴールなのではないかと思います。

個人的な感想が強い形になりましたが、ぜひラグビーを教える全ての方々に研修の存在を伝えてほしいなと思います。

今回のA級ライセンス講習の振り返り

研修を受けるにあたって、自分のテーマは「学び壊し」「再構造化」でした。

この5日間頭はフル回転。とってもタフな5日間になりました。
なによりエデュケーターの皆様、スタッフ、仲間たちに感謝しています。

良かったこと(Good)

まず良かったのが、フレームの理解度が高まったこと。
時系列に順序立てていくことも理解が深まりました。

できなかったこと(Bad)

フレームを理解すると、自分のトレーニングメニューの明確化が弱いことに気がついたり、考えすぎてシンプルに表現できず複雑化し、混沌となってしまったり。

ゲームライクや運動量の確保。

想像以上に悩み、痛みを伴う研修でした。

次回に活かしたい想い(Next)

今回の研修は同じようにフレームを理解しながら試行錯誤した仲間たちと良いセッションを作ろうと学びあえた5日間となりました。

本当に楽しい時間。
それは恐らく未来ある選手たちに少しでも良いコーチングを届けたいという想いもあるからなのだと思います。
沢山失敗して良いんだと、フレームを意識しながらトレーニング計画を準備したり、マネジメントなど多岐にわたることを、今後の学びに活かしていく。

そんな5日間でした。

事後課題もこれからやっていく中で、また1つ自分の成長に繋がれる気がします。

本当に良い学びの時間となりました。


おわりに


ここまで約4000字ほど書いてきたわけですが、少しは研修の意味を理解してくださったら嬉しいです。

「ただライセンスを取ったから、私は上手いんだ。」
「私は〇級ライセンスだから。偉いんだ。」

という理由で取得するものではないのです。

形式的なライセンス講習ではないのです。

物凄く価値のある講習なんです。

ぜひ沢山のコーチが学びの場に飛び込んでほしいなと思います。

なにか聞きたいことがあれば、質問やご連絡お待ちしております。


最後までお読みいただきありがとうございました。



飯塚淳平


noteを読んでいただきありがとうございます。「こんなことしてみたい!」「このようなこと一緒にしませんか?」などご連絡お待ちしています。サポートは「子ども達」「ラグビー」の未来の為に活かします。「ラグビー」を通して「大きな夢」を持とう。