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弟子入り決定後、日程時間割と規則説明

こちらの記事で説明した諸々をクリアして、仁平に弟子入りしますと、フォリアでの修行が始まります。

フォリア工房とは、染色品や(主に和装品)絵画作品の制作及び作品の販売、デザインなどの仕事をする工房です。弟子は、アーティスト・仁平幸春に師事し、染色の技法を中心に、創作的な事の全般を学びます。自営業の基礎から、SNSの使い方まで、作家として活動していくのに必要な事すべてを学ぶ事が出来ます。

今回は、基本的ルール...日常すべき事や基本的な決まり事をご説明します。

①大まかな時間割など
月〜金の5日間通勤して頂きます。土日祝日は新人さんはお休みです。1日の流れは、9時30分までに出勤、30分間朝の掃除をします。(掃除の仕方や掃除中に気をつけること等も重要ですが、ここでは割愛します。)10時から実技の練習開始です。12時〜13時に昼休憩。給食の時間です。(料理の練習もしますが、こちらの意味についても追々説明していけたらなぁと思います。ここでは、割愛。片付けはお弟子さんの仕事です。)13時〜18時が実技の練習時間です。

18時には帰宅して貰います。切りの良いところまで作業をしたい場合や、何か質問があったりして話が盛り上がってしまう場合などは仕方ありません。しかし、基本的には18時終わりです。実務が出来ない状態の新人さんが工房に居続けるのは仕事に支障が出ますので、このような形にしています。18時以降も、仕事の区切りがつくまで師匠と私は仕事を続けます。

②服装と髪型について
これに関しては、一般の会社に勤める場合でもバイトで働く場合でも要求するような、当たり前の事しか指導しないのですが...反発する方も少なくありません。

服装...汚れても良い清潔な服装、作業しやすい服装、派手な色味の服は避ける事(制作時の色決めの際、支障が出ます。)

髪型...前髪は目に入らない長さに切るか何かしらの工夫をして、下を向いて作業する時に、簾のように垂れないようにする事(髪の長い人はサイド部分も同様)。髪の色については、百貨店やハイブランドのお店、高級料理店等の基準と同じような感じです。黒〜茶色の範囲でしょうか...茶色も明るすぎると普通の会社でも指導が入ったりしますよね。それと同じです。わからない場合は、ご相談ください。

アクセサリー...手につけるアクセサリー(時計やブレスレット等も含む)は外すこと、ネックレスやイヤリングは垂れ下がって揺れるものは禁止です。

メイクなど...口紅や色つきリップは日常の工房での使用は控えてください(生地に付着しシミになる恐れがあります。)マスカラやアイシャドウ、ファンデーション等も同様です。ティッシュや布で軽くこする程度で落ちるメイクはヤメてください。マニキュアをする場合は、凹凸感のあるもの(ストーン等)は禁止、派手な色味は避けてください。(制作時の色決めの際、支障が出ます。)わからない場合は、ご相談ください。

これらは実際に今まで入ってきた方々に指導した内容です。基本は作業しやすく、生地が汚れない、生地が傷つかなければ良いということです。「作家集団なんだから自由にさせて欲しい」という方は、フォリアには向いておりません。ご自分で作家活動をするか、別の工房や作家さんをお探しください。

③SNSの更新は、毎日欠かさずする事
これは、継続して頂きます。今までは、InstagramとFacebookとブログの投稿をして貰っていました。しかし、時代も変わりましたし、出来ない方も多いですので、現在(2022年)は、最低限noteの更新を毎日して頂く事になりました。

弟子入りしたから毎日更新をしなくて良い...勝手にそのように考える新人さんは少なくありません。「弟子入り出来たから頑張らなくても良い。手を抜いても良い。」という心理なのかもしれませんが、弟子入りはスタートラインであって、ゴールではありません。しかも、3ヶ月〜半年は試用期間なので、本来的には正式な弟子ではありません。弟子(仮)です。スタートラインにも立てていないのです。これから頑張り続けないといけないのに、手を抜き始める...辞めさせられる事はないだろう、と勘違いをされる方は多いです。

SNSの更新は、弟子入り前の段階では何の口出しもしませんが、弟子入りして修行が開始したら指導が入ります。写真について、文章について、ハッシュタグの使い方など細かく指導していきます。この指導を嫌がる方もいらっしゃいますが、そのような方はフォリアには向いていないので、弟子入りする事をオススメしません。

指導を嫌がるという事は「自分は完璧なのに口を出されて不快だ」という意思表示です。「自分は完璧だ」という認識があるのであれば、なぜ弟子入りしたがるのか疑問です。完璧なのであれば、自分で創作活動をしていけば良いのです。弟子入りするという事は、指導を受け入れる意思があるという事です。この点に関しては、弟子入りを希望し、応募する前にきちんと考えた方が良いと思います。

「もっと正確に自分が感じた事を表現したい、正確に伝達していきたい。その為には、どうしたら良いか」...その問の先に、「この人に教わりたい。この人のような表現が出来るようになりたい」と思うのであれば、仁平幸春を師匠にすれば良いと思います。そうでないなら、弟子入りする必要がありません。

私の師匠である仁平幸春の指導というものは、その人の個性を引き出すという特徴があります。何か特定の”こだわり”等を押し付ける事はないです。むしろ指導に従った方が、スムーズに自分の資質や才能が開花し、他者に正確に効果的に伝達出来るように成長します。幼少期や学生の頃に中途半端についたクセや、誰かに対する憧れ等によって、足を引っ張られている未発達のその人の潜在的な魅力を引き出すための指導です。せっかく弟子入り出来たのであれば、最短距離で成長できる機会を利用した方が、時間の節約になって良いと私は思います。時間は有限です。

話が逸れました。

基本的には、遅刻せずに通勤して、しっかり言われた事を守ってフォリアで過ごし、実技の練習をし、SNSを毎日更新する...それだけです。普通の会社に勤める事とそう変わりないと思います。ただ、自分の内面の一番深い柔らかな部分と向き合わなければいけないのは、確かです。それをしたくない人は、フォリアの弟子入りには向かないでしょう。

次回は、修行を開始した時に一番初めにする実技の話を綴っていきたいと思います。


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