精神科医からみた、夏休みの正しい終わり方。
8月31日は例年学生の自殺が相次ぐといいます。夏休みが終わり、新学期が始まることが大きく関係しているのでしょう。精神科の外来でも若い患者さんは新学期前後で軒並み体調を崩しています。
今年はそれが土日の関係で9月2日になるのかもしれません。
それも当然です。どれほど新学期が恐ろしいか。学生にとって。
そこで夏休みを正しく終わらせる必要があります。
それは夏休みに感謝することです。
夏休みはとても大切です。
なのでしっかりと感謝を伝え、また1年後に会えるのを楽しみにしている、と伝えましょう。
僕も学校が始まるのがいつも大嫌いでした。
大人になったらいいことあるから、と大人は口々に言っていましたが、その時は到底正しいと思えなかったことを覚えています。
夏休みはとても大切です。
夏休みは学校との関係を断って過ごせる貴重なチャンスだからです。
しかし今はSNSがあって、夏休みが以前ほど機能しなくなってきていると思います。
昔の夏休みはまだ過ごしやすいものだったと思います。今では毎日SNSで見たくもないリア充投稿がはびこっています。
これでは気持ちが楽になりません。
学生に伝えたいのは、だれもが学校に行くべきというルールは古いという大人は今増えています。ネットをみれば様々な生き方をしている人が目に入るし、そうやって尖った生き方をしている人が成功している例も目にします。
学校は大事です、でも学校以外のコミュニティで生きていくことを選択することはそれほど悪いことではないと思います。
だから、
9月3日、思い切って休んでもいい
と伝えたいです。
あなたの命ほど大事なものはこの世にはありません。
9月2日、あなたの子供が学校に行きたくないと言っているとして、よく話を聞いてあげてください。甘えだ、など言わず、あなたにはいくつかの選択肢があるのだということを教えてあげてください。
大切な、自分を支えてくれた友人が旅立っていくようなものなのです。
そんな時はだれでも悲しいでしょう。自分を自分で支えていけるか心配でしょう。
あなたはあなたが一緒にいたい人を選んでいい。あなたはあなたがいたい場所を選んでいい。
夏休みが支えになるのなら夏休みをのばしてもいい。
そのことが学生のときには分からないし、そんな機会はなかなか得られないものです。だからつらいのです。
あなたの居場所はいろんな場所にあっていい。
そのことをお伝えしたいです。
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