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発達障害児『トリセツ』

過去記事を編集して、再掲載しています。続きものですので、しばらくお付き合い下さいませ。

(ΦωΦ)猫写真は最新ですので、過去記事ですが写真だけでもお楽しみ下さい。

当事者カウンセラーさんに発達障害児の息子のための『トリセツ』を作っていただきました。前回の『トリセツ』の続きです。

※質問は、個人情報などの影響もあるため、かなり短くカットしております。

私からの Q ④ 

しゃべりが止まらない 授業中

トリセツ

これは「喋り出してしまうことがやめられない」のか「喋り出したら止まれない」のかで、少し内面は異なります。

まず「喋り出してしまう」場合は、衝動性の影響です。私もあるのですが、とにかく「頭の中で思いたことを、口に出さずにはいられない」感覚。「思考が即言葉になる」という状態で、止めるのは非常に困難です。

これは何度も失敗しながら、地道に学習して、抑えていくしかありません。
ただ、衝動性があまりにも強い場合は、ADHDのお薬が効果を発揮する可能性は高いです。

次に「喋り出したら止まらない」のは、衝動性もありますが、過集中の影響も考えられます。喋っていると、そこにどんどん集中してしまって、いつの間にか止まれなくなるのです。
まるで「自分の考えにハマり込んで抜けられない」感じ。

これも、基本的にはコントロール出来ないものなので、地道な学習しかないと思います。

私からの Q ⑤ 

相手との距離感がわからない

トリセツ

これは、当事者目線で言わせて頂くと「距離感なんて、どこにも書いてないじゃん!」という感覚です(笑)

「距離感」って、「察する」ものですよね?
その「察する」「空気を読む」ことに困難があるのが、アスペルガーの特性です。
(私は、空気を読めと言うなら、どこかに書いておいてくれ、なんて思っています(笑))

だからもう「自分には距離感を察する能力はない」と認めることが第一です。
その上で様々な人と接して、失敗したり成功したりする中で、様々な「距離感データ」を蓄積するのが最良かと思います。

幸い、息子さんはまだ小学1年生。ちょっとくらい失礼をしてしまっても、幼さ故に許されます。だから今のうちから、様々な人と接してみると良いのではないでしょうか。


私からの Q ⑥ 

忘れてしまう

トリセツ

これはADHDの代表的な症状です。
でも実は アスペルガーにもある感覚ですので、両方が合併している私の例が参考になればと思います。

私もよく「忘れ」ますが、正確には一度ちゃんと「覚えて」いるのです。ただ、発達障害の人は、基本的に「同時進行」「同時処理」が苦手です。1度に処理できるのは1つまで。
そのため、何かをしようとしている時に別のことを頼まれる。ということがあると、その「何かしようとしたこと」は、どっかに飛んで行ってしまうのです。

これは「頭が悪い」「記憶力がない」のではありません。(そう思って自己肯定感を下げてしまう人が多いです)

ただ「1つのことにとにかく集中する」という特性があるだけ。
この特性は、凄まじい集中力(過集中)の原動力ともなるものですので、特性自体を嫌いにならないで欲しいと思います。

私からの Q ⑦ 

優先順位がわからない

トリセツ

これは「曖昧なものが理解できない」ことと「独特の時間感覚」から来ているものと考えます。前者については上記の項目を参考にして頂くとして、後者の「時間感覚」についてお話します。

発達障害の人の時間感覚は、基本的に「今ここ」しかありません。「先の見通し」「時系列」という概念が、感じられないのです。
(理解はしていても、感覚としてわからない、という感じ)そのため、「未来の自分の行動を計画する」行為である優先順位をつけることは、どうしても苦手です。

この時間感覚は、正直何故だかはわかりません。(多分、脳の機能の問題だとは思いますが)多くの発達障害の人が言っているので、発達障害あるあるな感覚で間違いないと思います。

「優先順位の付け方」という学習によって何とかなればいいのですが、中には「未来のことを考えるのが不安」という人もいます。
実は、自閉症の人には「先を考えると、何故だかわからないけど酷く不安になる」という人は多いのです。こういう人に、「未来のことを考えましょう!」と頻りに言うと、余計に不安感を煽ってしまう可能性もあります。(私がそうでしたので)これは息子さんの様子を見ながら、考えて欲しいと思います。

私からの Q ⑧ 

直ぐに動けない

トリセツ

これも「切り替えの出来なさ」に由来していると考えます。この「切り替えの出来なさ」は、思考のみではなく、身体にも出るものですので。

総合トリセツ

基本的に「特性」は治りません。そういう個性です。まずは、息子さんや周囲が「そういう特性だ」と受け入れることが第一です。そこから「じゃあどうするの?」「こうやって工夫したらどうかな?」と、色々トライ&エラーを繰り返して、特性との付き合い方を学習していくことになると思います。遠回りのようで、これが1番の近道です。

遠回りのようで、これが一番の近道

あぁ、このカウンセラーさんは私と同じ考え方の人だ。そう思った。

同じことを私もいつも考える。一見遠回りに見える道が一番の近道。それはどこだ?いつも探す。

目の前にある『楽』を取ろうとすると、必ず遠回りになる。遠回りに感じるその道を、まずは、見つけなくてはいけない。

『楽』をするつもりも、近道をするつもりも無かったとしても、遠回りに感じる道に気がつく事ができなければ、結果は見えている。『楽』と言う看板のついた迷い道だ。

『トライ&エラー&トライ』その道を険しくとも進むしかないのだ。

発達障害児は、確かにエラーが多いかもしれないが、トライ&トライですごい事を成し遂げたりもする。それどころか、基本スペックの高さから初めからできることさえある。

凹みに注目し過ぎてしまうと全体像を見落としてしまう。凹みをフラットにすることは、発達障害児だけでなく、誰にもできない。であれば凸をより広げ、凹をカバーしたり、凸で誰かに貢献し、凹を誰かにお願いすればよい。そもそも、私たち人間は大昔からそうしてきたはず。フラットな人は存在しないのだから。

発達障害児も成長する。凸を磨く過程で必ず、凹の部分も磨かれて成長するのだ。凹であることに変わりは無くとも、成長しないわけではない。総体的に伸びてゆく。

凹を鍛える、凹を矯正する、凹に注目する
これらは、成長を促す効果が薄い。

凸を交えて、凸に絡めて、凸を起点に、成長を促すことで、結果的に凹に効果がでるものだろう。

では、なぜ学校や教育現場でそれは見失われがちなのか。

担任の先生は、たったの一年で、目に見える成果を求められてしまうから。

誰に

親に、学校に、社会に
まず、親がそれを求めていないことを先生に伝えなくてはならない。短期的な成果ではなくて、人生における長い学びの過程だと言うことを。

短期的な成果を親が求めれば、学校は子どもの成長の芽を摘んでしまいかねない。先生だって、よい評価と感謝が欲しいに決まっている。どうせ求めるならもっと長期的な考え方を評価し、感謝していく必要がある。

上手くいっていない事には、必ず理由がある。

これまで親が、子どもや学校に求めていた事は、全部捨てた方がいい。親が何かを求めてしまうと、それは成長の妨げに直結してしまう。もう一度ゼロから道を探そう。

誰かを変えることはできないのだから。

私にできることを探すしかない。

ちょっと真面目なお話しが続いてしまったので、次回は、まだ子ども達がおチビちゃんだったころの可愛らしいお話し。

続きはまた次回。ではまた!

~To be continued~

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