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一休さんとゆかいな仲間たち 第2回



本編を、ご覧いただく前に少しだけ寄り道。




さて、本編へと行く前に。
これからお届けします、
今回のお話の中で、
本編ナレーションにおいて、
説明がありますが、

この後、アニメ「一休さん」の、
長い長いお話において、
「そもさん」「せっぱ」という、
やりとりが、色々な場面で、
色々な人たちの間で、
日常のように、行われる事になります。
ほんの少しだけ、お時間を頂戴いたしまして、
にわかではございますが、少しだけ解説を。


禅問答における、
「そもさん」 「せっぱ」とは、
禅の修行において使われる、
「問い」と「答え」です。


「そもさん」(問い)

師匠 →→→→→→ 弟子

師匠が弟子に投げる問いかけで、
「さあ、どう答える?」という意味です。

「せっぱ」 (答え)

師匠 ←←←←←← 弟子

弟子が、その問いに関して、
真剣に考えて答える事を、指します。
このやりとりを通して、
弟子は、自分の理解を深めて、
悟りの道に近づこうとします。

師匠から弟子へと、
一方通行な、だけではなく、
弟子が師匠に、
仏の教えについて問う、
という事も、あります。

基本的には、師弟関係で行われますが、
師と師や、僧侶同士であったり、
一休さんの中でも、今後何度もありますが、
他のお寺から、高名な僧に問答を挑む、
「道場破り」のような物も、ありました。

名声を失うような事もありますが、
禅宗の教えとして、失敗から学ぶ、
成功も失敗も、一つの景色としてとらえる。

そういう考えが、あります。

また、禅問答における、
「負け」とは、
いわいる勝負や競争とは、異なります。

あくまで、自己の悟りを深める為の、
修行の一環であり、目的は、
対話を通じて、互いを学び合う事です。

そういう観点からみますと、
仮に敗れて、名声を失ったとしても、
そこからが、真の修行者として、
その経験を糧(かて)に、
更なる悟りの、境地を目指せるか、
どうかが、修行者として求められ
また、期待される所ではないでしょうか?


「クイズとは違うの?」

ここまでの説明で、賢明な読者の皆様は、
このような疑問を抱かれた事と思います。

クイズのような、知識や論理を問う、
知識ゲームではなく、
禅問答は、より深い意味を持ちます。

「そもさん」「せっぱ」は、
「せっぱ」の方が、重要です。

クイズやなぞなぞが、
知識や論理を、問うものであるのに対して、
禅問答は、弟子の直観や悟りの境地を試すものです。

大事なのは、答えが正解か?不正解か?ではなくて、
目的とするのは、弟子がその答えを通じて、
どれだけ自分を深く理解し、
悟りに近づけるかなのです。



ん?話が長い?
早く一休さんに行け?
前回、あんだけ長くなったのに、
反省してないのか?

おっしゃる通りでございます。
もちろん、前回に関しましては、
猛省しております。

前回のお詫びも兼ねまして、
本日は、なかなか大人の事情で、
今まで、お届けできなかった。



一休さんのOP、

「とんちんかんちん一休さん」を、

私が、歌いたいと思いまーす!!


どうですか、お客さ~~ん!!

ママ!レーザーカラオケの準備OK?


ママ「猫馬ちゃん、準備できてるわよ~。

   それにしても、
   レーザーディスクって、
   何で、あんなに大きいのかしらね。

   ちょっと、やだ!
   若い娘、映してよ。
   こんな、しわくちゃなおばちゃんを
   映さないでよ。やめてって!」


ママ、この店は、ママ一人でしょ!
そうです!今日は、
群馬県某所にあります、
私の、馴染みのスナックから、
お届けしています。

じゃあ、ママお願いします!


”ゴ~~~~ン”(鐘の音)


ママ「一休さ~~~~~ん!」


は~~い!


すき すき すき すき すきすき

あいして~~る♪


すき すき すき  すきすき

一休さん ♪


とんちは  あざやかだよ 

いっきゅうひん・・・・



ママ「このまま最後まで歌ってると、
   また長くなっちゃうので、
   猫馬ちゃんの知らないうちに、
   こっそり本編すすめちゃいます。

   ママからのお願いなんですけど、
   猫馬ちゃんのツケがたまってるので、
   みなさまから払うように、言って下さいな。

   近くに来たら、みなさま寄ってね。

   それじゃあ、本編始めちゃいまーす!



第3話「とんち合戦とねこのタマ」


Aパート


禅の掛け軸と庭から、今回はじまります。

(番組内ナレーション)

そもさん=これから質問します。
せっぱ=どんな難問にも、
    答えてみせます。
    という返事

これを、禅問答といいます。
武芸者の真剣勝負と同じで、
相手の質問に答えられないとなると、


”バシッ!”

(ドリフでよくある、
 和尚さんが持ってる棒で、
 警策(けいさく)
というそうです。)


答えられないで、和尚に叩かれる弟子
という絵で、タイトルにいきます。

季節は、秋でございます。
いつも通り、境内で
掃除に励む一休さんたち。
秀年(しゅうねん)
みなさま、覚えておられますか?
一番年長者です。
彼の醜い嫉妬心から、
第3話は、始まるのであります。

日頃から、一休に嫉妬心を燃やす彼が、
たまたま、この寺に厄介になっている
頭のいい坊さんに、
秘策を授かっていたのでした。


秀年「そもさん!」

一休さん「せっぱ!」


おおっと~~!
いきなりとんちバトル開始!


本日のとんちバトル1

”嫉妬に燃える” 秀年 VS  一休さん


秀年「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ
   ひとつ~ここのつまで、
   みんな、しりにつがつくけど、
   どうして、とお(10)だけは、
   付いてないのは、

   されは、どうしてだ?」


さあ、どうする一休さん!
ん?とんちポーズに行くと思いきや?
片方の手だけで、BGMもなりません。
どうやら、答えが出たようです。


一休さん「やあ、簡単ですよ!」

秀年「言ったなこいつ!
   答えられなかった時は!」


動揺を隠せません、秀年。
答えられないと、鉄拳制裁とばかりに、
握りこぶしに息を、ふきかける
”ゲンコアピール”であります。

他人から教えてもらったくせに、
ひどいやつであります。
ただ、こういう奴は、出世します!

一休さん、両手に枯れ葉を掴んで
手を広げて地面に広げます。


一休「恐れ入りますが、秀年さん。
   大声で、数えてみて下さい。」

秀年「ひとつ、ふたつ、みっつ、
  
   よっつ、 いつつ 」

一休「ほらね。
   いつつにだけ、
   つが2つ、重なっています。

   だから、とおには、
   いらないのです。」

秀年「やられた~~。」


秀年、敗北宣言であります。

 ● ”嫉妬に燃える” 秀年   VS  一休さん 〇


その後、秀年は、
頭のいい坊さんに泣きつきます。
ちなみに、秀年は、この問題が答えられず。
この人に、沢山殴られたそうです。


秀年「しかも、こんな程度の低い問題を、
   考えるなんて、その人間が、
   いかに、脳みそが少ないか、
   というれっきとした証拠だわいって、

   アハハのイヒヒと、笑ったんですよ!


頭のいい坊さん「アハハのイヒヒだと!」


秀年ひどいやつです。
アハハのイヒヒで、怒るこの人も
本当に頭がいいか疑問ですが。

さあ、怒りが収まりません。名前もない坊さん。
警策を手にして、かまどで火の番をしている
一休さんの下へ、向かいます。


坊さん「そもさん」

一休さん「せっぱ」


本日のとんちバトル2

”頭のいい坊さん”  VS  一休さん


坊さん「汝に問う!
    ヒゲを生やした人は、
    威張って見えるそうだが、
    達磨(だるま)大師さんは、
    心の出来た人だったそうだ。
    ではなぜ、ヒゲを生やしているのか?


これは、難しそうです。


あああ~~~!!出ました!
本日、初めてのとんちポ~~ズ!


”ポク、ポク、ポク”(BGM)


お馴染みの木魚の音も、本日初めて~~!
これは、本気です。
さあ、どうする。我らが、一休さん!


”チ~~~~ン!”


初めての方に、ご説明申し上げます。
決して、お宅の電子レンジが
鳴ったわけでは、ございません!


答えが出来上がった合図でございます。


一休さん「答えは、簡単ですね!」


一休さん、余裕のアピールです!
さあ、聞きましょう!!


一休さん「達磨大師のヒゲは、
     威張る為の物では、ありません。

     自分は、至らぬ人間だと、
     ヒゲを生やし自分を、

     『卑下(ひげ)』 

     なされているのです!」


卑下とは、自分をあえて低い位置に、
引き下げて減り下る事です。
これは、お見事!一休さん。


●”頭のいい?” 坊さん  VS  一休さん 〇


名もなき坊さん、敗北であります。
この後、和尚に泣きつきます。
実は、この禅問答は、
和尚が、この坊さんに出した物
であることが、判明します。

この坊さんも、秀年のように、
ある事ない事を、和尚に吹き込むも、
和尚が、だまされるはずもなく、
怒りを買い、寺から追放されるのでありました。
和尚は、一休さんが調子に乗らぬよう心配します。


その後、和尚は、
一休さんたちに、
”重ねもち”と呼ばれる、
2つに重ねたお餅
を、
みんなに、振舞うのでした。
美味しそうに食べる弟子たちを、
笑顔で見守る和尚。


和尚「一休~~~~!!!!

   そもさん!!!」


ああっと和尚、
いきなりの奇襲禅問答!
一休さん、
お餅をつかえそうになりながら、


一休さん「せっぱ」


本日のとんちバトル3

和尚  VS  一休さん



和尚「今、お前が食べた重ね餅。
   上の方が、うまかったか?
   下の方が、うまかったか?
   答えてみよ!!」


ああっと、これは難問!
即座に、とんちポーズ!!


”ポク ポク ポク "(BGM)


師匠相手に、手は抜けません!


”チ~~~ン!”


”パンッ!パンッ!(手を叩く音)


一休さん「和尚様、これが答えです。」


和尚「はっ?それが答え?
   お前は、手を叩いた
   だけではないか?」


一休「そうです。
   今のは、
   右手が、
   鳴った音ですか?
   それとも左手が、
   鳴った音ですか?」


(ひげをさすりながら)
 

和尚「こいつめ!
    とうとう学習しおって。」


(和尚笑顔になって)

 和尚「こりゃ、まいったわい!」


和尚、敗北宣言!!!!
3話にして、師匠越えか!!
いえいえ、1勝したからとて、
まだまだ、越えたとはいえるほど、
禅における師匠とは、甘い物ではありません!


● 和尚  VS 一休さん 〇


その後の展開は、
伊予の局(いよのつぼね)=一休さんの母
の使用人 おはる が、
縁側で話す、
さよちゃんとおじいちゃんの
会話を聞いて、
一休さんの活躍を報告するのでした。

伊予の局はそれを聞くと、
やりこめられた側の恨みが、
復讐の矢となって、
一休に襲い掛かりはしないか?

と、懸念するのでありました。
ここで、Aパート終了です。


<アイキャッチ>

(小坊主たちの声 )

「一休、一休、一休 」

(夕陽をバックに、
   肩肘立てて寝ている一休さん。)

一休さん「は~~い」

(前回で書きましたように、
  返事がつくのは、今回からです。)

一休さん「あわてない、あわてない、
     一休み、一休み。」


CMで~す。
激動のBパートもお楽しみに~。

 
 


Bパート


やよいの誕生日で、
桔梗屋に呼ばれる、
一休さんたち。

ちなみに、
一休さんの監視目的で、
新右衛門が、
将軍の命を受け同席している。


桔梗屋親子の策略が、
待ち構えてるなど、
露とも知らず、
御馳走を楽しみに、
桔梗屋へと向かう一休さんたち。


そんな一行ですが・・・
川向うに桔梗屋がある
場所まできましたが・・・。

桔梗屋にたどり着くには、
目の前にある橋を渡らないと
いけないのですが・・。

ちょっと待って下さい!
一休さんたちの様子が、
変ですよ。


ああ~~っと。
橋の前に、謎の立て札だ~~!

丁寧に、全部ひらがなであります。


秀年「このはし、わたるべからず
   だって・・桔梗屋さん!」


文句を言ってる間に、橋の向こうに
桔梗屋親子が、現れた~~!

桔梗屋「これは、これは、みなさん。
    ようこそ。
    ささ、どうぞこちらへ。」


橋は他にないのかと、
聞くも無し。
ならばと・・・。


秀年「渡し舟は、ないんですか~?」

桔梗屋「ちょっとございませんな。」

やよい「渡し舟もございませんわ。」

招いておいて、この非道。

桔梗屋「当家のしきたりでしてな。」

やよい「そちらの一休さんは、
    とんちの天才なんでしょ?
    こんな時こそ、 
    お役に立てて下さいな。」


橋の前の立て札をにらむ一休さん。

”ポク ポク ポク”


とんちポーズなしで、とんちタイムです。


本日のとんちバトル4   

「このはし わたるべからず」


”チ~~~ン!”


仲間たち「一休のとんちが出た!」


どうやら、3話にして
だいぶお仲間に、
浸透してきたようであります。
どうする、一休さん。


一休さん「じゃあ、
     私の後ろから
     ついて来て下さい。」






橋を渡る一休さん



ああっと、
一休さん一行は、
そのまま、橋を渡り始めた~~!

もはや、付き合ってられないといった所か!


やよい「一休さん、ちょっと待って!
    しきたりを、守ってもらわないと
    困るじゃないの!」


一休さん「ちゃんとしきたりを、守ってますよ。
     
     この ”はし” わたるべからず

     と書いてあったので、
     私は、”真ん中”
     を通ってるんですよ!」


確かに、おっしゃる通りであります。
桔梗屋は、敗北を認めて、
ようやく、一休さんを
招き入れます。


ようやく桔梗屋邸内に入れた、
一休さん一行。


秀年「あれ?御馳走がないぞ?」


座布団しかありません。
これは、一体どうしたことか?


桔梗屋「ご安心下さい。
    きちんと、
    隣の座敷に用意してあります。

     ただし・・・・

     ”ふすまを開けずに!”

     当家のしきたりなんです。」


やよい「そういうわけなの
     ウフフフ・・・」


一休さんの仲間から
不満が飛び交う中、
桔梗屋親子は、隣の座敷へ。

そこには、新右衛門と御馳走が。


美味しい御馳走の匂いを、
やよいがうちわであおいで、
匂いだけ、
一休さんたちの下に届きます。


やよい「一休さん、早く来ないと
     御馳走がさめちゃうわよ~ん♡」


やよいさんの色っぽい声に、
いささかの興奮を、
覚えた私ですが、

さあ、一休さん。どうするか・・・
と、見てみますと、
一休みとばかり、肩肘をついて
横になって、足を動かしています。


”ポク ポク ポク ポク ”


本日のとんちバトル5 

「ふすまを開けずに、隣の座敷まで来い!」


いきなり始まった、とんちポーズなしの
とんちタイム!さあ、どうしますか?


チ~~~~ン!


一休さん「桔梗屋さん、やよいさん。
     今から、そっちに行きますよ。」


ふすまを開けずにと、念を押すやよいを尻目に、
一休さん、ふすまの前に立った~!
わかってますと、余裕の返事をする一休さん。



”ふ~~~~~~~~!!”(息を吹きかける)


ふすまの間に、息を吹きかける一休さん。
これは、どうした事でしょうか?
聞きましょう!


一休さん「つまり私は、
     行き抜けたんですよ。」

隣の座敷まで、息を抜けた。
 
    →行き抜けた。

という事らしいです。
息(いき)と、行きという事ですな。


およそ、子どもとも思えぬ
老獪なテクニックで
切り抜けました。

ちなみに、私の頭には、
「生き抜けた」
という文字が浮かび、
なんだか一休が、
仙人みたいに見えた一瞬でありました。


桔梗屋親子も、負けを認めましたので、
2連勝という事で、あります。

やっと、やっと御馳走部屋に
一休さん一行が、通されました。
目の前の御馳走に、喜ぶ一行。


一休さん「いただきま~~~す!」


桔梗屋「ちょっと待った!!

    どうか、フタをとらずに、
     お召し上がりください。」


一休さん「桔梗屋さん、冷めたので
     新しいのと、取り換えて下さいな。
     ただし、お椀のフタを取らずに!」


これは、お互いにジャブでけん制か!


やよい「くやし~~~!」


桔梗屋「ここは、潔く兜を脱ぎます。」

兜を脱ぐとは、
相手の力を認めて、
降参すると、いう意味です。

このあと、お椀を開けるも、カラ
どこが、潔いのか?


桔梗屋「これは、大変失礼しました。

    今度こそ、

    正真正銘の御馳走をどうぞ。

  
”パン パン”


手を叩くと、女中さんたちが、
新しいお膳を運び入れます。
果たして、どんな御馳走なのか!

”策士”桔梗屋が敗北を受け入れ、
ここで素直に、
終わるはずがありません。


陳念「ああ~~~!魚の肉!」


お忘れの方も、おられるかと思いますので、
陳念とは、食いしん坊キャラです。

なんと!お膳の御馳走は、
どれも禅宗では禁じられてる、
肉や魚など食べては、
いけない生臭物(なまぐさもの)ばかりです。

ちなみに禅宗では、人間も鳥や獣も、
同じように魂があるという理由で、
禅宗のお坊さんは、絶対に食べてはいけない
と、
ナレーション様のお教え。


桔梗屋「どうか、召し上がって下さい!
    どうぞ、どうぞ!」

知っててやっているんでしょう!!
どうぞと言われても、
食べられない理由があります!
策士 桔梗屋やはり恐るべし!


本日のとんち ファイナルバトル 

「教えに背くか?敗北か?」


さあ策士、桔梗屋。
本日最後の策で、勝負出ました。
どうする!! 我らが一休さん!

勝ちを取るのか?
それとも教えを守るのか?


全員の視線が、
一休さんに集中します。




「ムシャ!ムシャ!」


おおっと!
とんちタイムにもならず、
いきなり魚にも肉にも、
かぶりつく我らが一休さん。

これは、破門覚悟か?

3話にして一休さんは、
終わってしまうのか?


やよい「一休さん、
    全部それは生臭物よ!
    あなたは、
    禅宗の教えに背く気なの?


我々の代弁者が如く、
至極真っ当な
やよいの詰問に、
我らが一休さん、
どんな答えを、
用意してるのでしょうか?

でも、確かに食べていますからねえ~。
これは、言い訳できません!
破門確定です。
さあ、どうする一休さん!


一休さん「私は、食べてませんよ」


ウソつけ!と、
お茶の間の皆さんから
怒号が飛びそうですが、
もう訳が分からないのは、
やよいも視聴者も同然。
一休さん続けて語ります。
聞きましょう!


一休さん「私は、みんなを、
     通してやってるだけですよ。」

やよい「それは、一体どういう意味なの?」


一休さん「やよいさん。
     私の喉(のど)の中には、
     ”食道”という道があるんです。
     それは、天下の往来と同じでね、
     魚屋さんでも肉屋さんでも、
     自由に通れます。」


これは、お見事!!!
勝負ありました。
桔梗屋親子、破れたり!!!
一休さん、完全勝利であります!


● 桔梗屋親子  VS 一休さん 〇


やよい「んっっ~~~!!」

悔しがる色っぽ過ぎるやよい。


”グサッ!”


ちょっと待ってください!!!
ずっと沈黙を貫いていた
新右衛門に、動きがありました!


突然、一休さんの目の前に、
刀が突き刺さりました~~!

これは、新右衛門の刀!

しかし、一休さん、
驚きもせず、
食事を続けています。


立ち上がって、
畳に突き刺さった刀を抜くと、
一休さんの鼻先に突き付けます。


新右衛門「一休殿、
     お主の喉(のど)は、
     何でも通る、
     天下の往来だと、
     申したな。」


一休さん「はい、その通りです。」


新右衛門「では、この

     ”刀屋”を

     通してみよ!!」


これは、大ピンチ~~!!


喉に刀を通すとは、
マジックで、見たことありますが。

新右衛門さん、
とんちですから~。
そんな真剣になられても・・。

一難去って、また一難。
やっぱり、一休さんは、
3話で、終わってしまうのか~~!

どうする?我らが一休さん。
目をつぶっておりますが・・。


本日のとんちバトル  番外編

新右衛門  VS  一休さん


とんちポー・・・・いや!

とんちポーズも、タイムもありません。
このピンチに、どうして使わないのか?
諦めたのでしょうか?一休さん。


一休さん「はい!

    では、刀屋さんお通り下さい。

     刀屋さん。あ~~ん。」


これは、危険すぎます!
いけません!
口を開ける一休さん。
もはや観念したか!!!


一休さん「ですが、ここは、平和な街の大通りです。
     武器を持った方は、通せません。
     武器は、私に預けておいて下さいな。
     さあ、刀屋さん。お通り下さい。」


これは、見事な切り返しであります!
新右衛門どうする?どうするんでしょうか?


新右衛門「アハハハハハハハ」


新右衛門が笑っております。

表情が柔らかくなり、
刀を鞘(さや)にしまいます。


新右衛門「わしの負けだ!

     おい!桔梗屋!」


桔梗屋「はっ、何か?」


新右衛門「お主も意地悪せず、
     ここらで、
     本当の御馳走を、
     一休殿に、出してやれ!
     ・・・よいな!」

桔梗屋「はい、かしこまりました。」
   

桔梗屋を後にする、
新右衛門が振り返り、     


新右衛門
10歳の子が・・・
 刀を突き付けられても怖がらず、
 とんちの天才に加えて、肝っ玉の太さ。
 これぞ、将来の大物。

 将軍にお知らせせねばなるまい。」


●新右衛門  VS  一休さん 〇


なんだか、
更なる警戒を強めてしまった一休さん。
恐らくこの後、御馳走をたらふく
頂いたのでは、ないでしょうか?


綺麗な夕焼けの中、
一休さん一行が、
安国寺に帰ってきました。

帰りを待ちわびた
和尚とさよちゃん。
そしてたまが、
一行に聞きます。


一行「ただいま帰りました~~!」

和尚「どうじゃった?
   さぞかし、御馳走が出たじゃろう?
   
   どんな御馳走が出たのか?
   教えてくれ。陳念。」


なんだか、嫌な予感しかしません!


陳念「魚の照り焼きと・・・」

和尚「なんじゃと!」

一休さん「ゴホン・・ゴホン!」

陳念「それから、ケモノの肉を!」

和尚「なんじゃ、さっぱり、
   聞こえんじゃないか!」


一休さん「とにかく、もう、
     大変な御馳走が出ましてね!
     和尚様!イヒヒヒヒ!」


和尚「まさか!おまえ・・・
   我ら禅宗の教えにそむいて。
   生臭物なんぞ、食べたんでは・・・。」


一休さん「めっそうも無い!!」


ああ~~~!!
一休さん、破門のピンチ~~!!
陳念によって、
一休さんは、
やっぱり3話で終わってしまうのか~!



”ニャ~~~~~!!!”


さよちゃん「たま!どこいくの?」


先ほどから、沈黙を保っていた、
たまが、たまが動いた~~!
さよちゃんの懐を飛び出すと、


たま「ニャ~~~~!!」

一休さんの足元に行き、
鳴き始めました!


一休さん、シッ、シッ、
と、追い払おうとするも、
たまは、鳴き止みません!

和尚「これ、一休!
   ごまかしても、ダメじゃ。
   たまの鼻が、ちゃ~~んと、
   嗅ぎ付けておるわ!
   
   におうぞ!におうぞ!
   大好物の生臭の匂いがとな!」


たま「ニャ~~!」

一休さん「しまった~~~!

     たま・・・

     いや・・たま殿。

     負けました~~~!」


平伏して、たま殿に、
頭を下げる一休さん。
敗北!敗北であります!!


和尚「今まで、禅問答に、
   一度も負けた事のない一休が、
   初めて負けた。
   それも・・・ネコにな!」

一同「アハハハハハ」


一休さんの不敗神話が、
たまによって崩壊しました!

恐るべし、たま!
いや、たま殿!

こうして、平伏して何度も
頭を下げる一休の顔を、
たま殿が、何度も舐める
シーンで、終わりを迎えます。


一休さん、破門のピンチを救い、
第3話で、終わりを迎えてしまう
番組の危機まで救ったのは、
たま先生のお陰です。

たま先生が、
動かなかったら、
今回で、一休さんも、
打ち切りとなった所でしょう。


それに、和尚と
お母さまの
伊予の局が懸念した、

一休が、とんちに
勝ち続ける事による懸念
も、
こうして、
たま先生のお陰で、
一休さんも、
敗北の味を知る事になり、
見事、晴れたのですから、

一休さんも、我々も、
”たま先生”と、
呼ぶしかありません。お見事!

ありがとう、たま。
第2話、第3話と
たま様に、しめて頂きました。

あなたのお陰で、
番組は、この後も続き、
第4話に、行けます。

最後の最後で、
タイトル回収も出来て、
たま様、様であります。

たまのお陰で、なんとなく
破門の危機を脱出した、一休さん。
これも、禅宗の奥深さでしょうか!

ここで大変残念なお知らせがあります。

色っぽ過ぎるやよいさん。
あまりの色っぽい声に、
お子様への刺激が強すぎたのか。
次回からは、
別の方がやよいさんの声を担当されます。

よく観てた方には、お馴染みの声になります。


第3話「とんち合戦とねこのタマ」

   < お・し・ま・い >


さよちゃん「一休さん。」

一休さん「面白かった?

     じゃあねえ~。」


ED  

母上さま~~♪
(大人の事情で、
   皆様ご自身で、お聞き下さいませ。)


「次回予告」

(以下、さよちゃん)

いつもやりこめられている、
桔梗屋さんと、やよいさんは、
一休さんに難問を、
ふっかけてきました。

地獄と極楽を、
目の前に見せてくれというのです。

そんなの一休さんも、
今度ばかりは。
でも、そこは、
とんちの一休さん、

意気揚々と
出かけて行きました。

次回、一休さん

「しの字とひとやすみ」

を、お楽しみに。

ねっ♡



第4話「しの字とひとやすみ」

    近日公開予定!・・・・のつもり。



(最後まで、お読み頂いたみなさまへ)


もし、今回のお話が、
お気に召しましたなら、
私の加入している
「U-NEXT様」をはじめ、
「東映チャンネル様」(たぶん)
 
他、幾つかの動画配信サイト。
全部じゃないみたいなのですが、
DVDもあるみたいなので、


機会がありましたら、
ぜひ、本物の、
アニメ「一休さん」の世界に、
触れて頂けたら、嬉しいです。

 

私は難聴で、
耳鳴りが一日中している
せいなのかも、しれないですが、
何十回と聞き直しても、 

声が、こもってるような箇所など、
はっきりとしない部分もありまして、
間違ってたり、
私なりに言い直したり
している所もあり、
正確でない箇所もあります。
力不足ゆえ、皆様にお詫びいたします。

そういう事情もありまして、
ぜひ、一人でも多くの方が、
この記事を機会に、
一休さんを映像でお楽しみ頂いて、
本物を体験して下るのが、
私のささやかな願いです。




あなたとアフタートーク♡


再び、
群馬県某所
某スナック内


いや~お疲れ様でした。
最後まで、ご覧頂きまして、
今回も、ありがとうございました。

ささっ、
あなた様の席も、
ご用意してあります。

こちらへ。

今、ママが、
「つぐない」
歌ってます。

この歌が上手に
歌える女性ってのは、
聞いてみると、
山あり谷ありでね。

年齢関係ないんです。
お若い方でも、
上手な方は、
聞いてみるとね。

そうだったのかって。
人生が、出るんですよ。

無駄なおしゃべりが
過ぎました。

それより、ご覧になって
頂けましたか?
今回の見出し画像。
それに、橋を渡る一休さん。

これがねえ。
あったんですよ。
前回の、義満の絵と
同じ所で、提供されてた
クリエーターの方がいて
本当、よかったです。

あなた様も、
記事を書かれてるんですよね。
歴史の記事を書く時が
ありましたら、
ぜひ、こちらで、
お探しになられては、
いかがでしょうか?

歴史ものイラストなら

イラストAC様

歴史もの写真なら

PhotoAC様

こちらの両サイト様、
並びに提供されてる
クリエーター様に感謝します。



ママ「猫馬ちゃん!!!
   大変よ!
   外!!!外みて!!!」

ん?

(窓から外をみる、
 私とあなた様)


うそ~~~~!!!!





金閣寺


ここは、グンマーですよ!
京都じゃないですよ!
どうするんですか!

まさか・・・・・
金閣寺という事は・・・


”カランコロ~~ン”
(入口のドアが開く)




室町幕府 第3代将軍 足利義満



将軍様!何また来たんですか!
勝手にきちゃダメでしょ!
金閣寺まで来ちゃって、
京都どうするんですか!


義満「今日は、客人も
   おるのか。

   猫馬、
   余が室町から、
   令和の世に、
   また来てやったぞ。」


桔梗屋「猫馬さん、
    今回は、私が大活躍
    うれしいじゃないですか!

    本日、やよいは、
    休みなんですが。
    代わりに、みなさんが、
    会いたい方を、
    お連れしましたよ。」




一休さんと虎ちゃん



一休さんだ~~~~!!
と・・・虎ちゃんまで(汗)

義満「驚いたであろう。
   猫馬が、なまけぬ様に、
   一休殿を、お連れしたぞ。」


一休さん「こんばんはー。
     一休です。」


は・・はじめまして。
握手して下さい。


桔梗屋「さあ、ママ
    お酒とお料理
    ジャンジャン持ってきて!」

義満「うむ。
   支払いは、桔梗屋に任せるぞ。」

桔梗屋「そんな!
    私は、将軍様がお支払になると。」

義満「余は、将軍であるぞ。」

桔梗屋「わ・・・わかりましたよ。
    ケチなんだから・・。」


ところで将軍様。
どうやって現代に
来るのですか?

義満「あれじゃよ。あれ。」
   (外を指さす)

金閣寺?・・ですか?


義満「秘密じゃがの。
   実は、金閣寺はな・・
   色々な時代に行けるのじゃ。


まさか~。
そんな、机の引き出しを開けたら、
色んな時代に行けるのとか、
木製のベッドみたいのとか。
色々みましたが・・。


義満「驚いたであろう。
   室町の技術をあなどるな。」


でも、確か。
金閣寺は、
1950年(昭和25年)
7月2日の放火事件で
消失してますが・・。

(金閣寺放火事件を
 ご存じない方は、
 間もなく命日の
 市川雷蔵様主演の
 映画「炎上」

 ぜひ、ご覧になって下さいませ。)


義満「そうじゃの。
   つまり、現代にあるのは、
   再建された金閣寺だな。

   あまり詳しくは、
   話せぬのじゃが、
   放火の時に焼失した
   わしの木像
が、
   あったのじゃが。」


当時、国宝だった。
あなた様の木像の他、
観音菩薩像など、
6点の文化財が、
惜しい事に、
焼失したんですよね。


義満「よく、知っておるの。
   そのわしの木像の他、
   焼失した中にも、
   金閣寺が時空を
   越える為に、
   必要だった物

   あったのじゃが。

   どっちみち、
   今の金閣寺では、
   時空を越えられんがな。

   まあ、ここらへんに
   しておかないと、

   ”タイムパトロール”

   というのが、
   うるさいのでな。
   ここまでじゃ。」


へぇ~凄いな~。
タイムパトロール隊って
やっぱりあるんですね。


一休さん「せっかくだから、
     みなさんで一緒に、
     歌いましょうよ!」


桔梗屋「ささ、あなた様も
    マイクを持って下さい。」


ママ「準備出来たわよ~。」


義満「よーし!
   めでたいので、
   皆で歌おう!!!」


一休さんのエンディング

「ははうえさま」

で、お別れしまーす。


(以下、あなた様も含め一同)


ははうえさま~♪

お元気ですか~♪

ゆうべ杉のこずえに

明るくひかる星ひとつ

みつけまし~た~♪


義満「皆の者が、
   歌っておるが、
   長くなるので、
   余がしめるぞよ!

   次回も、
   「義満さん」
   楽しみに待つのじゃぞ!

   これにて!

   一件落着!!!じゃ!」


ちょっと!将軍様!
いないと思ったら、
勝手に終わりにしないで下さい!

また、番組名変えてるし・・。
それに、桜吹雪の人のセリフを、
勝手に使ってしめないで下さい!


一休さん「面白かった?

     じゃあねえ~~~!」


ちょっと、一休さん!!!
もう、終わりまーす!!




・・・という事で、
終わりますw

今回は、
坂本猫馬の書くものは、
どれも私の探求心が強く、

「親子で楽しむ」
「お子様が楽しむ」

そういう物とは無縁でした。
読む方が、
書き手に対して抱いてる
イメージを覆すのも、
書き手の楽しみであり、
その力量が試される場では、
ないのかと考えております。

そこで、今回は、
一休さんの伝道師という役割もあり、
じゃあ、
お子様が安心して読めたり
(普段、どんな危険な物を書いてるのかしら?)


親子で楽しめる記事を、
お子様が楽しめる記事を、
坂本猫馬が、書いたらどうなるか?


作品も作品ですし、
そういうコンセプトで、
なるべく難しい言葉を使わず、
イラストも入れてみたりで、
色々と普段しない試行錯誤を
やってみました。

多少、スナックネタが
混じりましたがw

最後まで、楽しい感じで、
お読み頂けたのでは、
ないのかしら?
と思います。

たぶん、
読んでくださる方の中に、
お子様は、おられないと
思いますがw
お子様にも、読んで頂ける
ようなのも、時々、
書いてみたいと思います。

次作は、
2つ考えてるのですが、
一つは、
親子で読んじゃダメな

やつですw
たぶん、こちらと
なりますので、

益々、
遠のきますなw

既に公開している記事も、
沢山の方々に、
ご覧頂けるようになって、
大変な、驚きと嬉しさで、
日々一杯であります。

本当に、ありがとうございます!
では、次の記事で、
お会いできるのを楽しみにしております。
さようなら。




坂本猫馬先生の新作が読めるのは、

「n o t e 」だけ!

(昔、土日に小さい商店とか
 行くと、早く買えたよね。)


次の記事も!
おもしろカッコイイぜ!!!

(最後まで、懐かしネタでした。
 届け!おっさん仲間へw)



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