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悩む選択 v2-91:自分のこだわりが自分の人生 vs こだわりにこだわっていると人生ダメにする。

今日の悩み:
A.他人がなんと言おうと、自分のこだわりは捨てられない。自分の一部。自分の人生の大切な要素。「言いなりの人生・他人のためだけの人生ではない」と、自分のこだわりの貫きがそう認識させてくれる。

B.他人の意見も聞きながら、止めるべきは、自分のこだわりであっても止めるべき。自分らしさを多少失っても人生を失うより良い。

一回り以上先輩になるお友達から誘われてゴルフに行ったのです。世間話しながらプレーしていたら、たいへんなお話が。30歳ほどの娘さんとお孫さんお二人が乗っていた車が交通違反した車にぶつけられて、横転して、お孫さんは大丈夫だったのですが、お母さん(その先輩の娘さん)は結構な重症で、生死の問題はなかったのですが、手術を何回かすでにしている状況で。相手が悪いはずなのに、賠償とか詰めたいけど、現場検証とか、警察からの聴取もできないみたいで。体調も良くはなっているけど、入院状態。

で、娘さんは最近離婚されたようで、なので、おじいちゃん(=ボクの先輩)がお孫さん2人を預かっている、のですって。って、ゴルフしている場合じゃない!

「まぁ、そうなんだけどね。それはそうと人生楽しまないとね。子供はまぁ、強く育つものなのよ。」って。その先輩は奥様をまだお子様が小さいときに病気で亡くされていて、お父さんである先輩が一人で3人の娘を育てた、とってもやさしいパパ。尊敬できる方なのです。お弁当も娘さん達が小さいころは毎日3人分作っていたのですって。そんな娘さんの一人が自動車事故なんて。心配です。

で、ゴルフもとてもお上手でボクは全く敵わないのです。背も高くて格好良くて。素敵な方。男手一人で3人の娘を育てた素敵なパパで、孫の面倒も見て、それになんと、その病気で亡くされた奥様の高齢のお母さんのご面倒も見てて! ゴルフも上手で、中年太り無くスリムで背も高くとてもチカラ強い。なのに、周囲にとてもやさしく、気さく。お酒が飲めないからスイーツ好きで、猫舌。というお茶目な面もありまして。もう、素敵以外の何者なのでしょうか。

でも、タバコを吸うのです。タバコを吸うのは全然良いのです。ゴルフは屋外ですし、臭いや煙が気になることは全然無いのです。だけど、心臓に持病があるのですって。だからタバコはやめてー、って意味なんです。可愛い娘さん3人とそのお孫さんがいて。まだお若いとは言え、10年前からその持病を抱えているのですから心配です。。。タバコへのこだわり捨てないと、人生がダメになってしまいますよー、なんて思ったりします。

タバコは止めてくださいよー、って話になったら、高校時代に、校門での先生の登校持ち物チェックをかいくぐりタバコを持ち込み、学校で吸う、なんてステイタス?若者のカッコ付け?挑戦心?が流行っていた。それ以来の付き合いだから止められない、とのこと。隠すに短い”ホープ”(タバコの銘柄)をそれ以来ずっとだよ、と。ま、おそらくこれは半分冗談でしょうが。

で、続けて、こんな話になりました:

・「(子供たちを育てる。毎日お弁当を作ってきた、みたいな)正しく生きてきたなぁと感じる面と、なんかちょっとは不摂生というか、高校時代じゃないけど、悪い俺、男らしい俺、を、自分が自分に感じる面もないと。そういうのが俺だから。俺の人生だから。」

・「どうせいつか死ぬのだから、自分らしい人生でいいんじゃないか、って思うのよね。タバコも自分の一部になっていてさ。。。」

・「タバコごときで、人生の一部なんて思えない、って言われたことあるのだけど、そんなこと言ったら、ゴルフだって、スポーツだって、ファッションだって、なんかのコダワリって、どれも大切じゃなくなるよな。タバコだって別にいいよな。」

・「主治医には、タバコやめろ、高血圧注意しろ、薬増やそう、アレするなコレするな、ってばかり言われるから、タバコは、まぁ、反抗だな。先生や娘や孫、職場や、誰かの言いなりになることが多いが、それだけの人生じゃないぜ、みたいな。」

・「不摂生ばかりはダメだけどな。弱い人間はダメな。って俺に言われたくない、だろうけど。誰かのための人生と、ちょっとだけ・ちょっとだけ自分のためな。タバコとゴルフ。」

こんな箇条書きを、それぞれ順番に主張された訳ではなくて、会話している中での気になった言葉をつづっただけなのです。で、「こうありたい自分」を実現させるアイテムって確かにありますね。人間は他の動物と唯一違って洋服を着ないと、並びに、髪を切らないと生きていけないので、そう進化(退化?)してしまったので、ファッション・ヘアスタイルがそうなひと、多いですね。

色んな商品のブランディング、マーケティングに「騙されて」、この商品を持つと身に着けるとこういうイメージを周囲に思われるよと、暗示させられて、それに頼って、自分らしさを作っていく。

外見だけではなく、しゃべり方、使う言葉、表情、行動も、自分らしさですね。アイテム・外見に頼らずとも、らしさは目指せ、実現できると思います。ただ、なんと言っても人間は視覚に非常に左右されますので、外見が重要にはなりますね。

タバコ。単純に、なんだか心配で止めて欲しいな、と思うのですが、一方で、本当にタバコの弊害を医学知識として統計的に認識しているわけではありません。先入観かもしれませんね、みなが体に悪いというから、そう思っているボクがいることはわかってるのです。

それに、この先輩にとってのタバコの存在がなんだか、そこまで単純な話ではないようにも思えて、それなら良いのかもな、って思ったのでした。

彼の人生で、もちろんながらボクと接している時間は、そんなのは、ちょっとのちょっと。その他の周囲の人との時間がほとんど。だから、それらの人から何を言われているか、を前提としての、ボクの言葉ですね。みなと同じone of themの言葉、なのか、真新しい視点・視座を提供できているのか。タバコ止めて欲しいな、なんて100人が100人言っていますね。なんのインパクトも無い。

一方で、彼がボクに語るタバコの彼にとっての役割・意義は、新しい視点・視座がありました。

みんなの指示にばかり従って生きているなら、従わない自分も時折必要で、それで心のバランスを取る。いいなりの人生じゃないぜ!みたいな。ボクが想像できないくらい一生懸命お子様3人を男1人で育てて来たんだと思います。

それに、自分の人生の歩みを再確認させてくれる、価値を再認識させてくれる、目に見える何か(「こだわり」)はいつも一緒にいて欲しい、みたいな。

みんなが同じことを言う中で、違うことを言うひと。パラダイムシフトな視点を提供するひと。全く自分と異なる意見であっても、仮に結局は賛同しなくても、「学び」になります。

会話って、対話って、自分がどんな価値をこの会話・対話の中で相手に提供できるのか、が大切ですね。深く考えず、ふと思ったことをぱっと言っても相手の心には、ぜんぜん響かないですね。

自分の人生に、なんだか自分しかわからないけど大切なこと、こだわり、良いのじゃないかな、って思ったのです。周りがとやかく言うことではないのですね。言われたところで右から左ですね。だから、自分の心から思う大切なこだわり。その価値は他人と自分で違う。そして、その大切な価値を自分の言葉・経験で語れる。「その人」を、「らしさ」を、感じられる。ブランディングの神髄を見た気がしました。

なので、タバコを止めて欲しいとは思わず、タバコを吸い続けている彼に出会い続ける。それがボクのこだわりであり、幸せです。

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