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現代最高の画家、ピーター・ドイグの作品がついに日本に来る

「ピーター・ドイグ」ってゆう画家がいるんですよ。
おそらく現在活躍中のペインター(主に平面絵画作品を制作する人。画家)の中では最も有名で作品評価も高い人のひとり。
ぼくはピーター・ドイグの作品が大好きなんですよ。
輸入した画集も持ってます。
そしてなんと、ついに、ついに日本で個展が開かれます。
これは必見です。みんな行こう。

ぼくの好きなドイグ作品

ぼくが最初にピーター・ドイグのことを知ったのは下記の作品です。

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《ブロッター》 1993年、油彩・キャンバス、249×199cm、リバプール国立美術館、ウォーカー・アート・ギャラリー蔵
©Peter Doig. National Museums Liverpool, Walker Art Gallery, Presented by the John Moores Family Trust 1993. All rights reserved, DACS & JASPAR 2019 C3006

タイトルのBlotterというのは「吸い取り紙」のことですね。
 タイトル通り、氷に風景が「写し取られ」ています。
美しくて、静謐で、内省的で、幻想的で、でもどこか、心に火を灯すような、温かい印象を感じさせる絵です。
冬の凍った湖面を描いているのに寒々しくはない。
アナと雪の女王でゆう、「少しも寒くないわ!」ですよ。
すごくないですかこの絵。
凄いよ。

今のハイコンテキスト化が進む現代美術シーンにおいて、
油絵一発でこんな凄い絵を生み出すなんて。
ドイグはこの絵でターナー賞にノミネートされました。
ドイグ作品の中で最も有名な絵かも。

ターナー賞というのはイギリスの美術賞で、良くも悪くもいろいろ話題になっています。
ドイグがノミネートされた翌年に、デミアン・ハーストが受賞しているのですが、牛の死体をホルマリン漬けにした作品はとてつもないスキャンダルを巻き起こしました。

心が航海する果てに

ドイグが描いてるのは、有り体に言ってしまえば、「心の風景」です。
心の風景画。
現実であるようだけど現実ではない。夢や幻想かというとそうでもない。
心が航海に出てそこで出会うような風景。

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100 Years Ago  ©Peter Doig.

この作品もぼく大好きなんです。
ドイグは「カヌーに乗って旅をする」イメージを多く描いています。
戻れない旅に出るような不安感孤独感。
この絵にも「水面への反射」が見られますね。

もう一つの世界へ

展覧会には他70点もの作品が展示されるみたい。
最高だ。最高ですよ。
さらになんと、2015年にクリスティーズで約2600万USドル(当時約30億円)で落札された「のまれる」も展示されるようです。
見ましょう。ぼくは多分2回以上行きますよ。
本人登場のイベントもあるとか。うがーー。

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《のまれる》 1990年、油彩・キャンバス、197×241cm、ヤゲオ財団蔵
©Peter Doig. All rights reserved, DACS & JASPAR 2019 C3006

この作品にも反射された世界が登場しますね。
ドイグが生み出す「もう一つの世界」を観るまたとないチャンスですよ。
印象派展や若冲展を観るのも良いですが、現代の絵画で何が起きているか、
現代の絵画は何を描いているか、ピーター・ドイグを観ること無しには語れません。
そんな凄い作品たちが日本に来てくれる。
テート・ブリテンに行かなくても、モントリオール美術館に行かなくても、丸の内公園に行けば観れます。

会場で会いましょう。

しーゆー

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