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ビビった話

こんばんは、ぼく我わたしです。
突然なんですがね、僕よく言われるんですよ
「動じないよね~」とか「焦らないよね~」とか。
まあ、そう見えてるなら万々歳、計画通り、、なんですが。

正直に言おう、僕はめちゃめちゃビビりだ。
おそらく出会ってきた中で僕よりビビりな人間はいないのではないだろうか、と自負している。
全くもって胸を張るようなことではないが。。

故に、だ。
未来が読めているわけではないが自分の想定できる最悪、もしくは小さくても僕を脅かしかねないあらゆる可能性を常々考えながら生きている。
「動じない、焦らない」、そりゃそうだろう想定済みの中の1手がめくられただけなので、と思いながら日々人間活動を行っている。
誰でも想定外のことが起きれば驚くだろうが、僕の場合想定外のパターンを限りなく0に近づけようと努力しているのでそりゃ驚く回数は少ないはずだ。
でなければ僕の努力が報われない。


前置きが長くなってしまったが、今日はそんな僕が小一時間で2回もヒエッとなった命をかけた散歩をしたという物語。


事件は2022年4月11日午後11時過ぎに起こった。

事件当時、天気も良く気温もよし、程々に風が吹いていた。
この情報が何を示しているのか、そう散歩日和である。
ちなみに被害者は「散歩が好きです、機嫌がいい時や悩みが解決しない時にはよく散歩をします」などとどうでもいいことを聴取で語っている。

話は戻って。
事件当時は夜間であったが住宅街ではなく畑道を歩いていたため、被害者は音楽を聴きつつ口ずさんでフラフラと歩いていたそうだ。
ここで彼を第1の危機が襲う。

ガサガサっ、とかもなくあまりにも突如として。
暗闇の中に突然おばあさんの顔が浮かぶ。
「おばあさんだ、、おばあさん!?」とパニックになって固まってしまった、と被害者は聴取で語っている。
「何時だと思ってんだ!近所迷惑だろ!!」
たまに自転車が通るため片耳のイヤホンを外していた被害者のイヤホンをしていない側の耳にダイレクトアタック!
被害者、ヒエッ!!と飛び退く。
「す、すいません!」
と頭を下げて退避する被害者の背中に「わかりゃあいいのさ~」と声をかけられたそうだ、ほっこり。
どころではない。
「そんな大声で歌ってたわけじゃない、近所迷惑はどっちだ、というかあのおばあさん忍びか何かか?」などと被害者は後に語っている。
(これに関してはたぶん僕が9割悪いです、いや5分、、)


気を取り直して。
被害者、身体が素直なため歩くと腹が減る。
ので、コンビニにて夜食を買い込む。
ここで1服、気持ちを落ち着けて帰路を進む。
先述したようにこの自称被害者である彼は最悪を想定して生きる男である、
同じ轍は踏まない。
帰りは畑の反対側を歩くことにしたらしい、少しまわり道だが背に腹は代えられぬ。
「あまりにもスムーズな順路変更、俺じゃなきゃ、、」
などとアニメのセリフをドヤ顔で声真似しつつ、力強く進む。
彼のこのスムーズな順路変更が第2の事件と引き合わせることも知らずに。


先程のトラブルエリアを反対側から眺めて安心しきった被害者、もうすぐ畑を抜け切る、というところで彼は足を止めた。
「死ぬかと思った、確実に」と後に彼は語っている。

暗闇の中を、飛んでいる、デカいのが、2つ。
「俺よりデカい、2メートルは優に超えてる」
と、冷静に対象のサイズを分析。
畑の近くを通ったことがある人ならすぐわかったはずだ、そう烏除けである。
普段なら彼も気にも留めないはずだった、しかし「パニックはパニックと引き寄せあう、、」と日々語る彼は第1のパニックの後でガクブルである。

「デカい、デカすぎる、、しかも上から、が2羽、絶対に勝てない。更にだ、俺は今食料を持っている、勝てないどころか、食われる。。」

冷静に負け確の分析をしているがもう1度言っておこう、そう彼が対峙している怪鳥たちは烏除けである。
「風が強いのも災いしたね。動きが不規則だから生物っぽさが増していた、やり手だよ」と彼は後に語る。

「退くべきか?いやあれに背を向けたら終わりな気がする、しかし後ろ向きで歩くにはリスキーだぜ。両サイドは畑か川だからな。飛び去るまで待つか?」
冷静に分析しているように見えるが彼は相当なパニックに陥っている、飛び去るはずがないのだ、何故ならそう烏除けだから。

2分、3分、5分程経っただろうか、彼が気付く。
「ここまで同じ範囲をこの時間に旋回し続ける怪鳥、おかしくないか?発情期か?だとしてもおかしい、♂鳥の諦めが悪すぎる。。」

ここで彼、奇策に出る。
何と怪鳥に向けてiPhoneのライトを照射したのだ。
そんなことをしては危ない!とはならず、怪鳥から伸びる線を視認。

「ふぅ、全く脅かしやがって。。」
何故そのセリフが吐けるのか理解に苦しむがそんなこんなで彼は無事に帰宅した。

命がけの長旅(ただの散歩である)を終えて帰宅した彼はこう語っている。
「生きるってのは危険が多すぎる、どうしてもっとこう他の生物と裸一貫かつ単体で戦えるように進化しなかったのかね人類は」
だから一体どうしてそんなに偉そうなセリフが吐けるのだ、大ビビりが。


あとがき

僕に命の危機を感じさせた怪鳥、こう見ると対してデカくもないな。。
あ、ちなみに本文の最後のセリフは親に向かって言ってるんですがね、返ってきた言葉は「アホ」でした、母は強し。
なお、命がけで持ち帰った食料に対する感想は「不味くもないが美味しくもなかった」だそうです、だから何でそんなに強気なん?
ドンマイ!

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