見出し画像

「ラブライブ!スーパースター!! Liella! 2nd LoveLive! ~What a Wonderful Dream!!~」は彼女たちの夢の途中。

2021年3月12、13日にぴあアリーナMMで、4月2、3日に日本ガイシホールで「ラブライブ!スーパースター!! Liella! 2nd LoveLive! ~What a Wonderful Dream!!~」が開催されました。デビューシングル発売から1年以内に2ndライブが終わっているペースの早さには驚かされます。

などと書いている間にアコースティックライブが5月末に差し込まれるわ6月は3週連続ファンミーティングが差し込まれるわ9人に増えるわでペースの早さには(以下略)。ライブから随分と時間が経ってしまいましたが、さすがに「MTV Unplugged Presents: LoveLive! Superstar!! Liella!」前にはあげておかなきゃタイミングを逸すると思い、頑張って形にしました。

以下、ネタバレしかありませんのでご承知おきください。


セットリストは以下の通りです。

01: GOING UP!/Liella!
02: Dancing Heart La-Pa-Pa-Pa!/Liella!
03: What a Wonderful Dream!!/Liella!
04: 1.2.3!/かのん・すみれ・恋
05: 水色のSunday/唐可可
06: Flyer’s High/嵐千砂都
07: だから僕らは鳴らすんだ!/Liella!
08: HOT PASSION!!/Sunny Passion
09: 常夏☆サンシャイン/かのん・可可・千砂都・すみれ
10: Till Sunrise/Sunny Passion
11: 青空を待ってる/澁谷かのん
12: 微熱のワルツ/葉月恋
13: Tiny Stars/かのん・可可
14: みてろ!/平安名すみれ
15: ノンフィクション!!/Liella!
16: Day1/Liella!
17: 私のSymphony/Liella!
18-1: 始まりは君の空/Liella!
18-2: Wish Song/Liella!
18-3: 未来予報ハレルヤ!/Liella!
18-4: Starlight Prologue/Liella!
19: Dream Rainbow/Liella!
アンコール
20: START!! True dreams/Liella!
21: Dreaming Energy/Liella!
22: ユニゾン/Liella!

ライブタイトルの通り、1stアルバム「What a Wonderful Dream!!」を取り入れたライブ構成になっています。「未来は風のように」はアルバムに入っているけどやりませんでしたね。1曲ずつ見ていきましょう。

01: GOING UP!
開幕演出がカッコよかったです。ステージには天井から白い幕が垂れていて、BGMに合わせてキャラカラーのライトが一色ずつ足されていきます。逆光で5人のシルエットが映し出されたところで幕がバサっと落下。Liella! の5人がどーん! イントロに合わせて澁谷かのん役の伊達さんのひと言から「GOING UP!」が始まりました。ライブタイトルである「What a Wonderful Dream!!」が来るんじゃないかと思っていたのでカップリング曲スタートは正直意外でした。1stライブでは伊達さんのソロだったのでこの曲を5人で歌ったのは初めてになります。

02: Dancing Heart La-Pa-Pa-Pa!
好きな曲なので現地で聞けてよかったです。1stライブでは日替え枠で、現地参加した回数のわりには聞けていませんでした。何度見てもよくわからない「らっぱっぱ」の振り付けが大好きです。

03: What a Wonderful Dream!!
MC明けの3曲目でタイトル回収でした。最初でも最後でもなくここに入る構成は、私が体験してきた中では珍しいです。ラブライブのライブの面白さのひとつに「このアニメーションMVをキャストがやったらどうなるんだろう!」があることを考えると1stアルバム早々に実写MVだったのがよかったのかどうかはよくわかりません。最初に聞いたときの印象はパッとしなかったのですが、何度か聞くうちにじわじわと好きになっていきました。するめ曲。

04: 1.2.3!
1stライブでは伊達さんに加えて唐可可役のLiyuuさんと嵐千砂都役の岬なこさんの3人で歌っていました。今回は伊達さんに加えて平安名すみれ役のペイトン尚未さんと葉月恋役の青山なぎささんの3人で歌っていました。1stライブでは間奏でゴリゴリに踊ってアウトロでどこか遠くを見る岬さんが強く印象に残っていたので、同じ3人でもメンバーが変わると印象がガラリと変わるのだなと思いました。5人で歌わない理由はひとつしかありません。残りのメンバーはアルバムに含まれるソロ曲に向けてお着替えしているのです。ところで今後、この曲を5人でライブで歌う日は来るのでしょうか。

05: 水色のSunday
想像通り可可ソロヘ。今回5人のソロ曲の中でいちばんを選べと言われたらこの曲を選びます。お衣装と振り付けに可可とLiyuuさんの可愛さがこれでもかと詰まっていました。傘を使った振り付け好きなんですよね。誰ですか。傘の中にカメラ仕込んでそこから撮ろうと提案したのは! 俯瞰構図による上目遣い効果が最高でした。デビューシングル発売時の無観客配信イベントの時に比べると、様々な経験を経て、Liyuuさんの歌唱が抜群によくなっていると思います。

06: Flyer’s High
岬さんがメインステージの高いところで。そこから見えるサビのワイパーの景色は壮観だったんじゃないでしょうか。ワイパーとかキャストの振り付けを真似るときに左右をどうするかは悩ましい問題です。私は何となく目の前の動きと同じ方向に(例えばキャストがメインステージで正面を向いていたら鏡に写っているように)振る派ですが、たまに隣とぶつかります。足先をゴリゴリするところの振り付け(伝われ)がお気に入り。

07: だから僕らは鳴らすんだ!
次のソロ曲は誰かなーと待ち構えていたら、先の3人がオリジナル新衣装で登場して驚きました。3人で歌うのかと思いきや青山さんの仕切りでクラップタイムの始まりです。キャストの「○○な人!」という質問に対してファンが「(パッパッパッ! パパッ!)」とクラップで応えます。ペイトンさんが毎回のように社会人を労ってくれるので心洗われます。当たり前といえば当たり前なんですが、社会人のクラップの大きさからLiella! 経済は社会人によって回っていることを改めて認識しました。伊達さんはとある回で「可可ちゃんが好きな人!」とキャラクターについて質問する流れを作っておきながら突然「私のこと(かのんではなく伊達さゆりと解釈可能)好きな人!」という変化球を投げてファンを何人か殺していました。計算でやっていたら末恐ろしい……! 青山さんの「サングラスかけてる人!」などサングラスいじりにより、公式グッズのサングラスが完売しました。キャストのひと声がヒトとモノとカネを動かした瞬間でした。そんなこんなで楽しんでいるとLiyuuさんと岬さんが合流。なるほど、岬さんのソロ衣装がなんだか膨れていましたが、短時間で着替えられるように中に次の衣装を仕込んでいたわけですね、たぶん。

08: HOT PASSION!!
ここでスペシャルゲストのSunny Passionの登場です。Saint Snowの「だんすなう」のようにどこか面白さのある曲で、曲だけ聞いているとなぜ「Tiny Stars」が負けたんだろう……と思うところはあります。回を増すごとに、手を上に押し上げるサビの振り付けの会場の一体感が増しているのがわかりました。クセになる楽しさ。Liella! は楽しさで負けたのかもしれません。

09: 常夏☆サンシャイン
当然、Sunny Passionはカップリング曲も歌うだろうと思っていたら早々にはけていったので驚いていると「常夏☆サンシャイン」が始まりました。この曲はめちゃくちゃ盛り上がるので大好きです。Liella! がフェス系に出ることがあれば是非歌ってほしい一曲。しかしそれはありえません。なぜなら恋が加入する前の4人曲だから。そういう意味では少しばかり使い勝手の悪い曲です。恋を加えた5人バージョンや、さらにSunny Passionを加えた7人バージョンが生まれる日がいつか来たりしないかなと思っています。書いている間に9人バージョンの可能性も出てきました。

10: Till Sunrise
再びSunny Passionが登場し、今度こそカップリング曲を歌ってくれました。間奏に「パ」を入れたがる2人。Sunny Passionで印象に残っているのは名古屋公演2日目の柊摩央役の結木ゆなさんですね。場慣れしてきたのかどこか余裕があるというか堂々とパフォーマンスされていて、背後に柊摩央が重なって見えました。ツアーを通した4日間でいちばん化けたキャストだと思います。いつかはSaint Snowのように単独ライブが打てる日がくるのでしょうか。

11: 青空を待ってる
ここで「常夏☆サンシャイン」でヒマしてた青山さんの恋ソロがくるかと思いきやきませんでした。伊達さんのかのんソロでした。スタンドマイクで静かバラードを歌い始める姿は、まるで将来ソロデビューをした後に活躍してミュージックフェアに出演するときのそれ。つまり少しだけ意地悪な言い方をすると、かのんというよりは伊達さんを強く感じました。毎回、異なる気持ちを込めて歌っていたそうです。メインステージからセンターステージに踏み出す際に振り向いたり、アウトロを待たずにはけたり、歌だけでなく仕草も印象に残るパフォーマンスでした。

12: 微熱のワルツ
今度こそ青山さんの登場です。バレエと言えばワルツと言えば3拍子。ラブライブの楽曲で終始3拍子の曲はこの曲と虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の近江彼方の「Märchen Star」くらいじゃないでしょうか。青山さんの美しさと恋の優雅さが遺憾なく発揮されていてよかったです。この書き方だとまるで青山さんが優雅じゃないようですが気のせいです。気のせいですよ。これまでも再三繰り返していますが、アップテンポでキャッチーな彼女メインの曲がいつかほしいと思っています。

13: Tiny Stars
次はソロ曲最後のひとり……じゃないのー!? ここは多くの人が騙されたんじゃないでしょうか。まさかここでクーカーがくるとは思ってもいませんでした。そもそもこのライブで見られるとは思ってもいませんでした。伊達さんは「微熱のワルツ」の間にせっせとお着替えしていたことになりますし、このためにヒマしてた青山さんを差し置いて先にソロ曲を披露しなければならなかったことがわかります。クーカーのハモリが大好きです。1番と2番で歌唱パートが入れ替わっている対称性も大好きです。

14: みてろ!
今度こそペイトンさんのすみれソロです。まずは衣装に驚きました。見たい見たいと思っていた「ノンフィクション!!」のそれだったのです。すっかり見惚れて油断していると、開幕花火がドーン! 毎回くるとわかっていながらうっかり忘れて爆音に驚かされていました。すみれらしい挑戦的な楽曲で、これをペイトンさんが挑戦的に歌う姿がカッコよかったです。MCを聞いていると「すみれはすごいけど私はまだまだ」とネガティブなスタンスで話されることが多いですが、オーディションを受けた誰よりもすみれであると認められてステージに立っているわけなので、謙虚さは大切にしつつ、もっと自信をもってもいいんじゃないでしょうか。それだけの実力は十分に発揮されていると思います。

15: ノンフィクション!!
ペイトンさんの衣装から確定的に「ノンフィクション!!」が披露されるかと思いきや、突然始まったのが岬さんと青山さんのダンスバトルでした。メタ的な話をすればクーカーのお着替え時間稼ぎです。ストリート系の岬さんと優雅なバレエの青山さんによる異色のバトルは結構な見応えがありました。岬さんのゴリゴリのダンスは惚れ惚れします。MCでほんわか関西弁を喋っている人と同一人物とは思えません。青山さんのバレエは固唾をのんで見守りたくなる若干の危なっかしさがあったので、もう少しだけ安定感があると尚いいのかなと思いました。アニメ衣装での「ノンフィクション!!」が見たいというのは私のひとつの夢だったので叶ってよかったです。相変わらず、崩してみせるポーカーフェイスになると岬さんに注目してしまいます。

16: Day1
「ノンフィクション!!」からの「Day1」はもう定番になりつつあります。1stライブでもやりました。カウントダウンライブでもやりました。バンナムフェスでもやりました。正直なところ、ちょっと擦りすぎなんじゃないかと思わなくもありません。でも……好きなんでしょ? うん……好き。やりすぎるとありがたみがなくなるので、一旦封印して、忘れた頃にやるとめちゃくちゃ盛り上がるんじゃないでしょうか。Aqoursでいう「Daydream Warrior」からの「スリリング・ワンウェイ」のようなポジションです。

17: 私のSymphony
一旦MCと幕間映像を挟んでからアニメバージョンの「私のSymphony」でした。1stライブでは1番をかのんソロで、2番を5人で歌っていました。今回はソロで歌う伊達さんがメインステージから花道を通ってセンターステージまで向かう過程で、ひとりずつ現れるメンバーを回収していく演出。センターステージの青山さんに辿り着くと5人のLiella! が完成します。そして2番へ。これまでとは違う新しい演出により、この1曲だけで「Liella! の結成」を魅せられる点はたいへん興味深く、アニメ1期を1曲で表現してくださいと言われたら、今回の「私のSymphony」が最適解のひとつになるのではないでしょうか。お衣装が日替わりで、このときの衣装で次の曲の察しが付く仕掛けでした。

18-1: 始まりは君の空
18-2: Wish Song
18-3: 未来予報ハレルヤ!
18-4: Starlight Prologue

今のところツアーを通して唯一の日替わりポイントです。先の「私のSymphony」で5人が集まった後の曲という観点で考えると面白く、横浜公演の2曲はそれぞれ、キャストが初めて5人で歌った曲と物語上のキャラクターが初めて5人で歌った曲となっています。美しい。名古屋公演はどうなんでしょう。「未来予報ハレルヤ!」はアニメの中で初めて披露された5人の曲とギリギリ言い張れますが「Starlight Prologue」はうまく説明できません。「Starlight Prologue」といえば、2ndライブは「Starlight Prologue」のアニメMVが流れ終わったら開演というのがお約束でした。本編でやらないからここで消化しているのだろうと思っていたので、名古屋2日目でこの曲の衣装を見たときは「やるんかーい!」とツッコんでしまいました。MVに倣ったペンライト芸もバッチリです。なぜなら開演前に予行演習があったから……! 横浜2日目は「Wish Song」が始まってからそういえば1日目と衣装が変わっているなと遅れて気がつきました。「Wish Song」の衣装で「私のSymphony」を歌う姿は10都市22公演もやった1stライブで見慣れ過ぎていたのです。違和感ゼロ。この現象に陥ったのは私だけじゃない……はず。名古屋1日目は「Shooting Voice!!」あたりがくると予想していました。制服で登場した際には「思った通りだヨッシャー!」とガッツポーズしていましたが、イントロが始まった瞬間に「違った…….これはヨッシャー! の曲だ……」となりました。やられました。

19: Dream Rainbow
アンコール前最後の楽曲です。表題アルバム曲の中のエンディングっぽい楽曲である「未来は風のように」か「ユニゾン」あたりがくると思っていたので、アニメ挿入歌CDのカップリングを持ってくるこの采配は意外でした。あとあと「なるほどね」となることになります。

20: START!! True dreams
アンコール一発目はアニメのOPでした。アニメで毎週聞いてきたこともあってか、デビューシングル以上に実家のような安心感を覚えます。実家なので特に語ることがありません。

21: Dreaming Energy
初見殺しのワイパー楽曲。ワイパーの途中で休符というかタメが入るので何も考えずに「Flyer’s High」のように左右に振り続けているだけだとずれてしまいます。お気づき頂けたでしょうか。ここまで3曲連続でタイトルに夢、夢、夢。アルバムタイトルでもありライブタイトルでもある「What a Wonderful Dream!!」にちなんでDream縛りで選曲していたわけです。なるほどね。

22: ユニゾン
最後はこの曲。センターステージで中央を囲んで5人が向き合い、光の柱が立つところがめちゃくちゃ綺麗で印象に強く残っています。お互いの顔を確認して頷いているところとかよかったですね。

以上です。ざらざらっと振り返ってみました。カップリング曲含め1stライブの曲が結構盛り込まれていて、セットリストだけみると「これは1stライブと2ndライブの間の1.5くらいでは??」という印象ですが、アニメの展開に縛られることなく、衣装やメンバーの組み合わせなどに、どこかしら新しさが含まれていることが多くて面白かったです。

2ndライブも残すところは追加公演の大阪のみ。Sunny Passionではなく結ヶ丘女子高等学校軽音部なるものが参加されるとのことで、いくらか構成は変わるのでしょう。楽しみです。

今回のライブのテーマである夢についてキャストが各々に語っていました。ペイトンさんが毎回のように労ってくれる社会人である私には結構刺さりましたね。私にも夢を目指して輝いていた時期があったはず。私の夢って何だっけ。目まぐるしい日常に追われる中で、次々と夢を叶えていく彼女たちを見守りながら、そんなことを考える機会となりました。本稿を書いている間にも、彼女たちは新しい夢を追い続けています。

余談
横浜公演はありがたいことに両日アリーナでした。アリーナでしたが……。

おわかり頂けただろうか。驚くことに席がひとつずれただけでした。2日目は1日目に連番相手が暖めた席に座ることになりました。どんな確率だよ!  どうせなら完全一致したほうが面白かったのに。惜しい! 実はこれだけに留まらず、名古屋公演も両日Lブロックでした。ステージ向かって右側からじわじわとLブロックを左に向かって進んでおり、大阪公演ではどうなることやら。ここまでくると逆にLを望んでしまう私がいます。

この記事が参加している募集

#イベントレポ

26,215件

頂いたサポートは、美味しいものを経て、私の血となり肉となる。