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「ラブライブ!スーパースター!! Liella! ライブ&ファンミーティングツアー ~Welcome to Yuigaoka!!~」にみる2期生のトーク傾向。

2022年6月11、12日に大阪はオリックス劇場で、18、19日に東京は東京ガーデンシアターで、25、26日に愛知は日本特殊陶業市民会館フォレストホールで「ラブライブ!スーパースター!! Liella! ライブ&ファンミーティングツアー ~Welcome to Yuigaoka!!~」が開催されました。アニメ2期放送開始前に3週連続11公演を詰め込んだ形です。

本項の概要をひとことで言えば「参加前は結構不安視していたけれど参加したらめちゃくちゃ面白くて配信まで買っちゃった」になります。ちょろいぞ私。ファンミで垣間見えた新規キャストの印象についても触れていければと思います。

このファンミはLiella! が9人になってから初の有観客イベントでした。言うて初の公式コンテンツお披露目が6月8日の生放送だったのでいきなり観客前に立たされる2期生の心情たるや察するに余りあります。1期生は世界的な感染症の流行により初めての生放送から観客前に立つまで半年以上の時間が空いてしまい、これはこれで可哀想だったのですが、3日もそれはそれで考えものです。

この生放送にも触れさせてください。前半パートは「ラブライブ!スーパースター!! Liella! 2nd LoveLive! ~What a Wonderful Dream!!~ with Yuigaoka Girls Band」の感想会、後半パートは2期生のお披露目会という構成でした。この後半パート、1期生同士は関係性が出来あがっているのに、2期生同士や1期生と2期生の間はまだ探り合っている様子で、個人的には結構むず痒い思いをしながら見ていました。例えるならば慣れた女子たちと慣れない男子たちの合同コンパを見ているかのよう。よく言えば初々しいんですが、この感じをお金とって人に見せるんですか? という気持ちがあったのも正直なところです。

2週連続大阪遠征は思い止まり、迎えた初回公演は有料配信で見ることにしました。このときもまだぎこちなさが残っており、「うわー私この感じを来週東京に出向いて4公演も見るんだ」と思っていました。これがですね、驚くことに東京公演1回目で手の平をくるりと返すことになります。大阪の2回目から4回目公演で何があったんですか?? 参加された方によると2回目以降はだいぶぎこちなさが解消されていたとのこと。1期生が2期生をちゃんとリードしていましたし、お互いの距離感がわかってきたのか、2期生も遠慮することなく1期生に飛び込めていました。生放送とは異なりうまくいきそうな合同コンパの雰囲気になっていました。2期生の中でも特に若菜四季役の大熊和奏さんがお気に入りで、しばらく私「大熊さんが」ばかり言っていた気がします。今もか。ここで東京公演を経て何となく掴めてきた2期生それぞれの印象について述べてみたいと思います。

・桜小路きな子役の鈴原希実さん
澁谷かのん役の伊達さゆりさん、葉月恋役の青山なぎささんに続く3人目の一般公募からのキャスティングです。3人目がいたとは思わなんだ……。かなり控え目でおとなしそうな印象ですが、芯が強く要望に対してあまりNGがなさそうです。どんな無茶ぶりも「えぇ……」と困惑しながら応えようとしてくれます。恐らくですが一般公募を勝ち抜くためにはこの「やりきる覚悟」が必要なのでしょう。ただただ可愛いだけでなく、あざとい……というと言葉が悪いかもしれないですが、自分が求められている役割を理解して、しっかりとこなしているように思います。求められればガイアの声だって聞いてくれます。1期生から雑に「2期生で誰か何かある?」と振られると積極的に手を挙げて発言できる委員長タイプです。

・米女メイ役の薮島朱音さん
この公演だけではいまひとつ計り知れなかったキャスト。まだ猫を被っている気がします。キャラクターの印象のようにボーイッシュでぐいぐい引っ張る感じかと思っていましたが、トークの声も小さめで、見方によっては鈴原さん以上に控え目。優しいお姉さんポジションです。しかしトークでポツリと飛び出るワードは強く短く面白く、掘ればいろいろと出てくるんじゃないかなと思っています。これからが楽しみです。あまり前に出るのが得意でなければ、ひとまずは四季とメイの関係に便乗して大熊さんをうまく巻き込んで利用するのはありだと思います。

・若菜四季役の大熊和奏さん
ヤバいやつ。現時点で私の心を鷲掴みにしています。生放送時点で唯一1期生にぐいぐい攻め込める丹力がありました。将来的に干されるか大物になるかのどちらかだと思います。彼女の恐ろしいところは他のキャストが越えないだろう一線を平気で越えてしまうところです。例えば目の前に明らかにカツラの人が並んでいたとして、普通の人なら「これここで取ったらどうなるんだろう」と思ったとしても理性が働いて躊躇しますが、彼女は「面白いんじゃないか」と思えば取ってしまえるタイプです、たぶん。2期生メンバーで唯ひとりtwitterアカウントがないのも、そのあたりのリスクを危惧されているのではと勘繰っています。この予想できない言動が堪らなく好きで、彼女が口を開いたり立ち上がったりすると「何をしでかすつもりなんだ」とワクワクします。一方で他のキャストはドキドキしていることでしょう。斜め上のエピソードは収拾がつかないダダ滑りと紙一重なので。生放送の食物連鎖のくだりは地獄でした。ファンミで突然床に手をついてガイアの声を聞き始めるくだりがちゃんとオチたのは平安名すみれ役のペイトン尚未さんがうまくフォローしてくれたから。他のキャスト、特に2期生が大熊さんの扱い方をマスターできれば、誰にもマネできない起爆剤としての立ち位置を築けると思いました。頑張れ2期生。ワードセンスは抜群で、自身が仕切る2期生のアピールポイントのトークテーマを、広がった内容に合わせて「以上、2期生のカラダの仕組みでした」で締めくくるところはめちゃくちゃ笑いました。その場のトークを活かしたアドリブも利くので頭の回転は速いほうだと思います。そのアドリブを考えているせいか「今、この子、話聞いてなかったな」という場面がちょいちょいあります。自分で広げたトンデモ風呂敷を自分で畳めれば尚よしですが、畳むことに意識が向いてトンデモ度が下がるのも惜しいので、そのままのアナタでいてください。あと「一期一会」を「いっきいっかい」と読む人を初めて見ました。

・鬼塚夏美役の絵森彩さん
担当キャラクターが強烈な一方で中の人はいたって真面目でした。今のところ2期生の良心だと思っています。顔立ちや表情の作り方はどこか逢田梨香子さんに通ずるところがあり、逢田さんの外見を煮詰めると絵森さんに、内面のヤバいところを煮詰めると大熊さんになるんじゃないかと周りに言いふらしています。絵森さんは場のコントロールに長けていて、2期生がトークで困ったときに助けてくれるのはだいたい彼女です。彼女がいればとっ散らかってもだいたいなんとかしてくれます。ファンミは座席が3人ずつに分かれていて、2期生が絵森さんと他の3人に分断された回がありました。この回で大熊さんがやらかしてご褒美を賭けたクイズコーナーをダメにしてしまったときに「あぁ、絵森さんがいないと2期生はこういう事故り方をするんだな」という典型例を見たような気がしました。トーク展開は良くも悪くも無難。でもね、そういう人がひとりくらいは必要です。他のキャストが慣れてツッコんでくれるようになってきたら独自性を出せる余裕ができるのかもしれません。当人がボケたいと思っているかどうかはさておいて。

9人になるとライブパフォーマンスはどうなるんだろうと心配していた私ですが、トークについてはひとまず安心しました。この通り、2期生も、個性豊かで面白い。トークパートの各コーナーはAqoursのファンミが思い出されて楽しかったです。各所で「そうそう、ファンミはこうだった!」を感じることができました。特に自分が参加した公演で懐かしのイケメン選手権を見ることができたのは嬉しかったです。

ライブパートは文字通り日替わりでした。前半後半は同じで、中盤に初披露となる円盤特典ソロ曲1曲およびそのキャラに縁のある既存曲。6日あるけど5人しかいなくない? その通りです。1公演しかない愛知1日目はソロ曲のない特殊編成でした。昼夜公演での変化はありませんが全日程参加しないと全てを回収することはできません。それぞれ1公演ずつ配信があるので見れなくはないでしょと言われればそれも一理あるのですが、東京に行けない大阪の青山なぎささんファンはひどく落胆していました。ファンミで使い捨てではなく、別途5人の新規ソロ曲がまとめて披露される機会があるといいですね。

私はといえば全員のソロ曲を回収するために……ではなく、主に大熊さんがどんな形で暴れたのかをこの目で見たくて買う予定のなかった愛知公演の有料配信をうっかり買ってしまいました。ちょろいぞ私。総じて、より多くの人に2期生を知ってもらい、2期生を受け入れてもらうためのイベントとしては一定の成果をあげられたのではと思います。これからも2期生の活躍を、9人体制のLiella! の活躍を応援しています。

余談
東京公演での大熊さんのやらかしは「回答チームなのに答えを見てしまう」というものでした。隣の薮島さんも気がついていて、うまく仕切り直すかうまく不正を貫くことができれば、コーナーごとダメになるという最悪の結末は回避できたと思われます……というといかにもキャストの力不足のようですが、答えを見てしまうのは想定内のリスクですし、起こる前の大阪公演では見ないようにオモシロ目隠しが用意されていましたし、運営が強制的に仕切り直すこともできたはずなので、どちらかと言えば運営どうにかしてあげなよ案件でした。

大熊さん、反省している姿すら面白いのでずるい。共犯者薮島さんの悪いのはコイツですも面白いのでずるい。しょぼくれるなぎなこ可愛い。

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