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9人になったLiella! はどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。

まさかLiella! が突然9人になるとは思わなかったよ。

これが率直な感想です。より正確に言えば、増えるか増えないかと言われれば当然増えると思っていたけれど、4人一気に増えるところまで想像力を働かせていませんでした。「けいおん!」を見ながら育ってきた影響もあるかもしれません。真面目で可愛い後輩がひとり入ってきて五芒星が六芒星になる程度じゃないかと勝手に思っていた節があります。

ラブライブなので「9人」になる過程はあるでしょと言われればそれはその通りです。「9」と「星」がまったく関係ないのかと言われれば決してそんなこともなく、「九星」という古代中国から伝わる民間信仰があります。起源は魔法陣。3×3の9マスに対して、縦に足しても横に足しても斜めに足しても15になる1から9までの数字の配置が存在し、そこに色や五行や方位や八卦を組み合わせて占います。この魔法陣を9×9の81マスに拡張した遊びがナンバープレイス、いわゆる数独であり、ラブライブでメンバープレイスという遊びができるのもメンバーが(一時的であれ)9人であったからです。但し、これまでは1年生から3年生まで各3人ずつというまさに3×3の美しさがあったのに対し、Liella! の場合は進級した2年生5人に新入生の4人を加えた5+4なので、個人的にはどこか落ち着かない感じがしています。

これを落ち着かせる方法は、さらに進級した際に3人加えて、5+4+3の12にすることです。「12」と「星」と言えば星座占いで用いる「黄道十二星座」がすぐに思い浮かぶところ。抱きしめた心の小宇宙。9人の星座がそれぞれ異なっているらしいことから最終的に12人になるんじゃ説は濃厚だと思われます。そんな、幼虫でも成虫でもなく、過渡期のサナギであるような気がする9人のLiella! は一体どんな感じで活動していくのか。やり方としては「IDOLY PRIDE」のように5人と4人で同じ場所に居ながら別のユニットにしてしまう方法もあるわけですが、選ばれたのは9人のLiella! でした。9人のLiella! に対する周囲の戸惑いの気持ちはよく理解できます。何を隠そう、私も戸惑っていたひとりです。

シブヤの日だからって4月28日に発売の電子書籍で公式ツイートより先にしれっと解禁するにはあまりにも重大すぎる情報でした。ステップを踏んだり、もうちょい上手い情報の出し方あったやろ……と思わなくもありません。無観客ライブから始まり、10都市22公演を経て、2ndライブの真っ只中にいる5人のLiella! と過ごしてきた僅か1年あまりの密度があまりにも濃すぎたのです。否が応でも5人のLiella! に愛着が湧いてしまいます。そこでいきなりグループの人数1.8倍に増えますと言われましても。国会だったら旧メンバーでかろうじて法案可決に必要な過半数を超えていますが憲法改正に必要な3分の2は維持できていません。あくまでソロの集合体である虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会がじっくりと時間をかけて9人から12人に増えたとき以上の急展開。最初の感情が手放しの「ヨッシャー!」だった人はどれくらいいるのか。私は「お、おう、そうか」でした。

あなたにとってラブライブの中でLiella! はどういう特徴をもった存在ですかと問われたら、私にとっては「ハイクオリティなパフォーマンスで魅せてくれる5人の精鋭」でした。歌唱力もダンスも「あ、この子はこれが苦手なんだな」という大きな穴になるキャストが見当たりません。先日開催されたラブライブシリーズ初となるアコースティックライブを成功させることができたのも全員が安定した歌唱力を持っていたからだと思っています。若いながらラブライブとは関係ないフェスにも胸を張って送り出せる実力です。ライブに対する評価軸が人それぞれにある中で、「一定のクオリティが約束されている安心感」は私が重要視するパラメーターのひとつ。その点で私は5人のLiella! をかなり高く評価していました。2ndライブを見ていてもまだ伸び代がありそう。一体どこまで行けるんだこの5人は……!

行き着く先を楽しみにしていた中でのメンバー追加発表だったので、真っ先に気になったのは9人になることでLiella! としてのライブパフォーマンスのクオリティがどうなるのかということでした。叩き上げで経験を積んだ5人に肩を並べるハイスペック新人声優がごろごろと転がっているとも思えないので、普通に考えれば一旦クオリティは下がってしまうのでしょう。5人のLiella! じゃなきゃヤダヤダと言うことはありませんが、9人のLiella! に対してはこれまでの延長線上ではなく、全く別物として新たな楽しみ方を模索する必要があると思っています。例えばハイスペック5人の背中を一生懸命追いかける4人という構図もそれはそれで青春が感じられて面白いのかもしれません……って、まさに冒頭のtweetの画像か。

私にとっての安直な理想を言えば、実は追加戦士の4人がゴリゴリのハイスペックパフォーマーで初っ端から「9人でもやるやん!」となることですが、はてさてどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。恐らく9人での初歌唱となるであろうアニメ2期のOPEDイベントが楽しみです。

……と、何だかんだ言ってきましたが、結局はどんな形であれ9人体制を受け入れて応援している未来の私が見え隠れしています。ファンミも行くよ! 新しい4人が無事に多くのファンに受け入れられて思う存分に活躍されますように。そのためにはアニメで4人が5人に対してどういう関係性で描かれるかも重要です。雑な対立構造でヘイトを稼ぐマイナスからのスタートじゃないといいなと願っています、1期の葉月恋を横目に見ながら切実に。

余談
9人になるとこれまでの5人曲はどうなるのでしょう。対になる新入生4人曲があれば、9人ライブの衣装チェンジなどの繋ぎでは使えそうです。5人曲を9人で歌ったり追加の4人がカバーすることもあるのかしら。1stライブからセットリストがあまり変わらない2ndライブの存在意義についてよくわからないところもあったのですが、5人の時間が限られていたとわかった今となってはいくらか納得感があります。5人曲をオリジナルで思う存分にやれるのは今しかなかったのです。

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