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出来事

秋の朝は微睡みがしつこい。

そして、今日はさらに目の裏側と耳の奥が痛い。

濃いめのブラックコーヒーの中に細かく砕いた鎮痛剤をドバドバ入れて一気飲みしてやりたい気分。

そうでもしないとやってられない。

カーテンを開けると案の定どんよりした曇り空。

フリーな平日休みはそうそうない。

頑張って身体を起こした。


出掛ける前に家事タスクをこなす。

掃除、洗濯、ゴミ出し。

私は洗濯が好き。特に洗濯物を畳む作業が。

畳んだ衣類を綺麗に整列させる。カラーとカテゴリー毎に丁寧に並べる。これは母親譲りの仕草。

整然と並ぶ畳まれた衣類は北欧バイキングの略奪品みたいだ。素晴らしいではないか。壮観だね。

私は綺麗好きな北欧戦士だ。スコール!スコール!


掘る


ひと通り用事を済ませたあとに普段はあんまり行かない方のカフェに入った。

あまりにも来なさすぎて注文の際にもたついて店員のお姉さんと2人で苦笑いした。

少し悩んだ末にアイスのアメリカーノにした。

ふかふかのソファ席じゃなくて店の奥にあるカウンター席にした。椅子の背が高いから程よく座り心地が悪くて丁度いい。

ソファに深く腰掛けたら眠ってしまいそうだから。

気圧とか寒暖差とかその他諸々の影響で意識朦朧。

安定感のない椅子による緊張が私をこの現実世界に繋ぎ止めてくれている。

先ほどハロワで貰ってきた補助金の資料に目を通すも読んだそばから文字が身体中の穴から漏れ出しているような錯覚に陥る。

全然頭の中に入ってこない。

補助金に関するタスクは諦めて、村上春樹のエッセイと谷川俊太郎の対談本を交互に読んで正気を保った。

はじめに頼んだ飲み物がなくなったので、次はホットのオーガニックルイボスティーにした。今度はちゃんと注文できた。

苦笑いお姉さんは休憩に入ったのか、ロン毛のお兄さんに変わっていた。汚名返上の機会はなかった。

ルイボスティーの優しい味わいと温かさがお腹の中に広がる。何だか本格的に眠くなってきた。

これを飲み干したら帰ろう。

帰ったら不貞寝をしよう。


おまけ(今日の写真)

綺麗な赤色

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