ぬいぐるみとデートする
こんにちわーに。ぬいぐるみブロガー、Rin(リン)です。
先週末、トーキョーはシンジュクへ行ったときのこと。正確には最終目的地は別の場所だったのだけれど、久しぶりにシンジュクへでも寄ってみようか、ということで、寄り道をした。
お供は、ツキノワグマのぬいぐるみ、"ころすけ"だ。
私の目的は、世界堂。チーバに引っ越してからというもの、ふと画材屋さんってないなぁ!と気が付いた。文房具屋や手芸材料屋はまぁまぁあるのだけど、圧倒的な物量と品揃えの、ペンや絵の具や紙に囲まれる場所というものは思いつけない。
"ころすけ"を愛用の黒いリュックに押し込めて、ルイボスティーのペットボトルをぐびぐびとやりながら、シンジュクに向かった。猛暑日が続いていて、湿度も高いこの日、私のベリーショートの後頭部は汗が止まらずビショビショだ。
そもそも人混みがニガテな私は、朝9時半の世界堂のオープンとともに入店して、速攻で買い物を終えて、午前中のうちに、最終目的地に向かうつもりだった。
それなのに。
"ころすけ"にランチワインをごちそうするハメになった。シンジュクサンチョウメのおしゃれなワインバルで、昼飲みだ。
世界堂に踏み入れた瞬間、私は好奇心と高揚感がバクハツしてしまったのだ。5階まである売り場を、上から順番に流していく。結局、1階の売り場で会計を終えたのは2時間後、11時半過ぎだった。
その間、"ころすけ"はというと・・・・、黒いリュックの中で、息をひそめていた。いや、むしろ、諦めて昼寝でもしていたのかもしれないけれど、結果として、ものすごくつまらない時間を過ごさせてしまった。世界堂を出たあとの"ころすけ"はかなり不機嫌顔だった。
ぶぅ。(曲がりなりにも、デートなのに・・・。)
わかりやすく頬を膨らませている。口もともへの字に曲がってる。
確かに、私の行動はデートのそれではなかった。
まるで、ファッション好きな女の子が、彼氏とともにウィンドウショッピングを楽しみたいと思ったが、試着しては買わない、を何度も繰り返された結果、彼氏の方は飽きてしまって険悪になる、的な状況だった。
ごめん・・・ころすけ。私だけ楽しんじゃった。
いいよ、、、とにかく、一回休憩しようぜ。お茶しよう。
こんな場合、"ころすけ"の言うお茶とは、「1杯」のことだ。
「カンパーイ」
こうやって、私たちは向かい合って1杯のグラスワインで乾杯をして、仲直りをした。
夏の陽気を先取りした7月最初の土曜日のランチタイム。しかも、シンジュク。ニンゲンおひとりさまと茶色いツキノワグマのぬいぐるみを、テーブルで受け入れてくれる寛容な店があって、安心した。
ふたりでメニューを眺める。
あ、リンくーん。おれ、これ食べたい。
はいはい、ころすけの好きなもの、頼んでくださいよ。
うむ。・・・おれ、ずっと待ってたんだからね。
ありがとう。
グラスワインを2杯と、おつまみを2種類、ぬいぐるみと仲良く、分け合った。私たちは、手をつないでシンジュクをあとにした。
Rin(リン)
Blog "Bob in Camp Green"
Twitter @Rin04995780
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