水野与志朗/ブランドコンサルタント、ビジネス書の著者

有名食品メーカーや海外企業のブランドマネージャーなどを歴任。それまでの経験をまとめた書籍「ブランド・マネージャー」の出版をきっかけに2005年に独立。200以上のブランドをコンサルティング。 https://www.bmwin.co.jp/index.html

水野与志朗/ブランドコンサルタント、ビジネス書の著者

有名食品メーカーや海外企業のブランドマネージャーなどを歴任。それまでの経験をまとめた書籍「ブランド・マネージャー」の出版をきっかけに2005年に独立。200以上のブランドをコンサルティング。 https://www.bmwin.co.jp/index.html

マガジン

記事一覧

ボジョレーヌーボーと戦略的パブリシティ

今年のボジョレーヌーボーは例年より高値らしいですね。『輸入元のサントリーの輸入分は2.1万ケースで、前年より58%減った。ロシアのウクライナ侵攻や原料高で、同社は店…

逆転の競争戦略

9月26日から10月28日まで期間限定で行った「オンラインセッション」は無事終了しました。数社のマーケティング担当者の方々から値上げ問題に関する悩みを聞き、僕も大変学…

広告代理店の付加価値とは?

ある広告代理店さんで社内研修をしました。若手AE(営業担当)の人たちが対象です。広告代理店にクライアントはどんなことを求めているか。僕のようなブランドマネージャー…

名字・屋号の話

先週から2週に渡りブランドロゴやブランドネームのヒストリーを紹介しています。先週はブランドロゴ、家紋の話をしました。今週は名字・屋号(ブランドネーム)の話をしま…

家紋の話

今週から2週に渡ってブランドロゴやブランド名のヒストリーを紹介します。今回は「家紋(ブランドロゴ)」について。羽織などに示される、日本人に身近なブランドロゴと言…

選択と集中では「選択」が圧倒的に大事

ホテルがコロナ禍で大変だった時、「価格を10,000円から3,700円に下げたらロクでもない客ばかりが増えた」とツイッターで話題になったことがありました。安いモノを買いた…

グローバル経済での価格戦略

既に一部の方にはご連絡していますが、9月26日から10月28日まで「値上げ戦略セッション」と題した個別相談会を実施しています。昨今の原料高によって、事業・ブランドの収…

新カテゴリー創造のリアル

事業戦略のなかで、おそらく最も効果的なものの一つが「新カテゴリー創造」でしょう。同時に最も難しいものでもあります。ブランド構築も同様で、短期間で立ち上がるブラン…

あらためて、違える(たがえる)について

ブランディングで目指すものとは何か?いろいろな考えがありますが、根本では「違える(たがえる)」ことです。ブランドとは差別化戦略に他ならない。そのためには独自であ…

リニューアルのコツとは?

先日、クライアントさんからリニューアルして新しくなった製品ブランド一式を頂きました。かっこいいシャンプー、コンディショナー、その他いくつもの素敵な製品が詰まって…

戦略で売るとは?

僕がクライアントさんによく言うのは「戦略で売りましょう」ということです。戦略と言っても色々ありますが、究極的にはシェアを獲得できるアイデアかどうかが問われると思…

時代の気分とブランドの最適化

先日、病院など医療機関を顧客とするクライアントさんと話しました。コロナが始まった2020年、世の中が激変したタイミングで新たな案件をご相談頂きました。予定通り1年で…

[タイパ志向]~手作りの良さとは?~

タイパ志向という言葉をご存知ですか?『いまの消費者が求める利便性とは、タイムパフォーマンス(タイパ)の効率化だ。人々はデジタル技術によって便利さと同時に、様々な…

ブランドは総合化より専門化が決め手

東工大と東京医科歯科大が統合に向けて協議を始めるようですね。『早ければ2024年春の統合を目指す。医療系と理工系を融合させる医工連携によって研究力の強化を図り、政府…

台湾の友人と話しました。

先週は台湾に緊張が走りましたね。中国軍のあまりにも速い「軍事演習」に、既に戦闘態勢に入ったと思いました。事実はそうだったかもしれない。言葉とは便利なもので「軍事…

人間はもっと自由に、真剣に生きるといいと思う

東京は連日の猛暑ですが、こういう暑い夏のほうが冷夏よりも好きです。週末は日中の外出を避けて、夕涼みにぶらりと出かけました。ちょうど代々木公園で台湾フェスをやって…

ボジョレーヌーボーと戦略的パブリシティ

今年のボジョレーヌーボーは例年より高値らしいですね。『輸入元のサントリーの輸入分は2.1万ケースで、前年より58%減った。ロシアのウクライナ侵攻や原料高で、同社は店頭価格が前年比1.4〜2.2倍になると見込む。750ミリリットルで3,850〜5,500円、375ミリリットルで3,080円と想定する(日経新聞10月19日)』。さすがにこの値段は高いと感じてしまう。「今年、ボジョレーはナシだな」と思っていたら、中目黒のスーパーマーケットで去年のボジョレーヌーボーがまだ店頭に並んで

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逆転の競争戦略

9月26日から10月28日まで期間限定で行った「オンラインセッション」は無事終了しました。数社のマーケティング担当者の方々から値上げ問題に関する悩みを聞き、僕も大変学ぶことが多いものでした。一番大きな学びは「世間で喧伝されている原料高騰、コストアップは問題の本質ではない」ということでした。詳しくは書きませんが、これは多くの企業が共通して直面している状況であって、個々の企業の状況をみれば別のところに問題があることが多かったものです。セッションに参加してくれたすべての企業が満足し

広告代理店の付加価値とは?

ある広告代理店さんで社内研修をしました。若手AE(営業担当)の人たちが対象です。広告代理店にクライアントはどんなことを求めているか。僕のようなブランドマネージャー経験者で日頃もメーカーのマーケティング担当者と頻繁に接している立場から研修講師を務めました。ありていに言えば、広告代理店の仕事は「広告を出稿してくれる会社を見つけてメディア・媒体を売る」ことです。しかしいまどき、それだけの仕事をしているだけの広告代理店は少ないと言えます。そもそも広告代理店がクライアントにもたらす付加

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名字・屋号の話

先週から2週に渡りブランドロゴやブランドネームのヒストリーを紹介しています。先週はブランドロゴ、家紋の話をしました。今週は名字・屋号(ブランドネーム)の話をしましょう。よく知られているように名字の多くは地名に由来します。名字の「名(みょう)」は名田(みょうでん)が由来で、平安後期に開拓農民(後の武士)が切り開いた土地にちなみます。 今年の大河ドラマ、鎌倉殿をご覧になっている方も多いでしょう。梶原景時、畠山重忠、和田義盛など御家人の名字はいまも残る地名ですね。ドラマの中では「

家紋の話

今週から2週に渡ってブランドロゴやブランド名のヒストリーを紹介します。今回は「家紋(ブランドロゴ)」について。羽織などに示される、日本人に身近なブランドロゴと言えるでしょう。先日、東銀座の歌舞伎座に行った時、売店で家紋入りのキーホルダーを売っていました。ちょうど家紋の専門家のひとも売場にいたので「水野の家紋はどれでしょうか?」と訊くと「名字によって家紋は決まっているわけではなく、同じ名字でもそれぞれの家で家紋は自由に決められます。おたくの家紋は何でしょうか」と逆に訊かれました

選択と集中では「選択」が圧倒的に大事

ホテルがコロナ禍で大変だった時、「価格を10,000円から3,700円に下げたらロクでもない客ばかりが増えた」とツイッターで話題になったことがありました。安いモノを買いたがるお客というのは得てしてロクな客ではない。売上が上がることもないまま、苦労だけが増えたとのこと。いまでは価格を10,000円に戻しているそうです。その結果、10,000円に相応しいお客が戻ってきているらしい。まあコロナ禍で本当に大変な時だったわけですから、致し方ない部分はあります。ただ、これなどは結果として

グローバル経済での価格戦略

既に一部の方にはご連絡していますが、9月26日から10月28日まで「値上げ戦略セッション」と題した個別相談会を実施しています。昨今の原料高によって、事業・ブランドの収益性に大きな影響が出ています。一方で、得意先との値上げ交渉は難航し、充分な結果が得られない状況もあります。値上げ戦略セッションはそのような状況にある企業の方々を対象にした個別相談会です。相談会を通じて、対得意先、対競合など現状課題が明確になり打ち手の方向性が理解できるのみならず、値上げによって落ちる売上個数と、値

新カテゴリー創造のリアル

事業戦略のなかで、おそらく最も効果的なものの一つが「新カテゴリー創造」でしょう。同時に最も難しいものでもあります。ブランド構築も同様で、短期間で立ち上がるブランドは新カテゴリーとして登場します。大事なのは、モノやサービスとしての「物質的なカテゴリー作り」以上に「顧客の生活に浸透」してはじめて完了することです。つまり、それを認知させ定着させることが本来的な新カテゴリー創造であり、ここが難しいわけです。多くはそこまで行かずに低空飛行を続けるか、途中で力尽きてしまう。 先日、終売

あらためて、違える(たがえる)について

ブランディングで目指すものとは何か?いろいろな考えがありますが、根本では「違える(たがえる)」ことです。ブランドとは差別化戦略に他ならない。そのためには独自であることが求められる。逆説的に言えば、他と同じであれば「これ」を選ぶ理由がない。その場合、選んでもらうためには安くするしかなくなる。つまり買う理由を安さに求めないことがブランドの存在理由であり、言葉を換えれば、独自であることなのです。ココ・シャネルの有名な言葉があります。「かけがえのない人間であるためには、人と違っていな

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リニューアルのコツとは?

先日、クライアントさんからリニューアルして新しくなった製品ブランド一式を頂きました。かっこいいシャンプー、コンディショナー、その他いくつもの素敵な製品が詰まっています。ブランドマネージャーの方の丁寧なメモ書きも頂きました。『たくさんのアドバイスをいただき、誠にありがとうございました。私の頭の中の整理はもちろんのこと、この先どんなブランドにしていきたいのか、そのために、チームメンバーはもちろん、社内外の方々にどんな発信をしていくとよいか自分なりに見えてきたように感じます。(9月

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戦略で売るとは?

僕がクライアントさんによく言うのは「戦略で売りましょう」ということです。戦略と言っても色々ありますが、究極的にはシェアを獲得できるアイデアかどうかが問われると思っています。代表的なものは、例えばポジショニング戦略がありますが、いまどきポジショニングを明確にするなどというのは製品戦略の「基礎工事」のようなもので、本当にシェアを取る戦略としては充分ではないと思っています。精々、製品作りやマーケティング計画の「前提条件」程度ではないでしょうか。 戦略で売るというと色々な視点や着手

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時代の気分とブランドの最適化

先日、病院など医療機関を顧客とするクライアントさんと話しました。コロナが始まった2020年、世の中が激変したタイミングで新たな案件をご相談頂きました。予定通り1年で所期の案件は終わりました。今回は半年ぶりくらいの、いわゆる時候の挨拶です。あまり具体的な話は出来ませんが、「少しずつ新サービスの引き合いが増えています!」と嬉しい言葉をもらいました。同時に半年前から時代のキーワードや気分も変わってきていて「そこに顧客のマインドとの乖離が出始めているかもしれない」という話もしました。

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[タイパ志向]~手作りの良さとは?~

タイパ志向という言葉をご存知ですか?『いまの消費者が求める利便性とは、タイムパフォーマンス(タイパ)の効率化だ。人々はデジタル技術によって便利さと同時に、様々な情報や行動を取り入れることで忙しさも増した。そして新型コロナウイルス禍がタイパ志向を加速させる。象徴的なのは家事だ。おうち生活が増え、家事に費やす時間や労力も必要になった。いまや7割近い世帯が夫婦共働きで、以前のように手の込んだ家事に戻ることは難しい。これまで以上に家事時間も短縮を求めるニーズが強まったわけだ(日経新聞

ブランドは総合化より専門化が決め手

東工大と東京医科歯科大が統合に向けて協議を始めるようですね。『早ければ2024年春の統合を目指す。医療系と理工系を融合させる医工連携によって研究力の強化を図り、政府の10兆円ファンドによる巨額支援の指定を狙う。統合協議を通じて相乗効果を高める具体策を示せるかが焦点となる(日経新聞8月10日)』。この記事、ファンドの獲得(600億円程度らしい)によって研究活動を活発にし、研究分野を拡げて東大や京大といった総合大学に「近づく」ことを目下の目的としているようです。「ふーん」と気にも

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台湾の友人と話しました。

先週は台湾に緊張が走りましたね。中国軍のあまりにも速い「軍事演習」に、既に戦闘態勢に入ったと思いました。事実はそうだったかもしれない。言葉とは便利なもので「軍事演習」といえば軍事演習という印象を作り出すものです。しかし台湾を取り囲む軍事演習の布陣をみれば、戦闘に有利な「高地」をとり、台湾の兵力を分散させるものになっていることは明らかで、同時に米軍の攻撃に対する防御も果たしているように見ました。いまでも演習の終了は明らかになっていないらしい。つまり、これが何らかの偶発的な行動に

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人間はもっと自由に、真剣に生きるといいと思う

東京は連日の猛暑ですが、こういう暑い夏のほうが冷夏よりも好きです。週末は日中の外出を避けて、夕涼みにぶらりと出かけました。ちょうど代々木公園で台湾フェスをやっていたので夜祭気分で覗いてみました。夜祭。僕の思い出のなかにある夜祭は、子供の頃に過ごした田舎の夏祭です。盆踊りや夜店を眺めながら金魚すくいやりんご飴を楽しむ。無邪気な思い出です。代々木公園の台湾フェスは盆踊りや金魚すくいはないものの、アジアの雑貨や食事を提供する夜店、コンサートもあり大盛況。懐かしい夜祭の熱気を感じるも

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