未来を見据えて籠城生活(教育と地方のお話)

 新型コロナの影響で,私も2つのバイト先が休業となり,日々家に籠もって生活している.現状,家の中でやりたいことは「勉強」と「部屋の掃除」の2つだが,前者は特に勉強したい対象があまりにも多いので,自身の楽しみを満たすのには十分すぎるくらいの環境を今は得ている.

 さて,今日は水曜日ということでNewsPicks で「WEEKLY OCHIAI」を視聴.2年前に落合さんの動画を漁っている時期があって,その時にちょいちょい観ていた番組だが,今回のコロナ騒動で再び観るように.普段ニュースで観るような情報も必要だと思いながらも,様々な立場の有識者が議論している姿を感じとれるこの番組は好奇心を刺激される.

 こうして久々にnoteを書いているのも,視聴直後ということで興奮しているからである.今回,番組の中で教育の地方格差の話が自然な流れで出てきたが,私自身が将来的に仕事として最も携わりたいことが実はこれ.現在教員免許取得をしながら,塾講師でアルバイトをしつつ,更に別の教育機関でも新たにアルバイトすることになっており,挙句の果てには私立中学・高校でまずは3年間先生として仕事をしてみたいという私の希望の行先は「都市部と地方の教育機会格差の是正」という部分にある.

 私自身,山口県のとある田舎で生まれてからの18年3ヶ月を過ごしてきた.通った学校は小中高全て公立(ちなみに大学も公立).通っていた塾は,中学時代は家の近所のスッゲー面白いところ,高校時代は期間限定で大手予備校.これら2つは私自身が「いきたい」と親に直訴して行かせてもらったわけ.行ってよかったと当時も今も心から思ってる.

 そして,今は東京都内の塾で中学受験,高校受験の指導をしているが,自分が受けてきた教育との違いをとても感じる.勉強の内容もレベルが高いし,教育機会の豊富さ,子どもと親の受験・教育への意識の高さ.私も働く上でこのギャップを埋めるのにとても時間がかかったし,未だに埋まりきっていないような気もする.

 これらの経験を通じて,今私が考えているのは「漠然とした教育でなく,目的意識やその目的をクリアできるための高度な教育を受けられる機会」を地方の子どもにも提供できるようにするためにはどうすればいいか,ということである.私は算数や数学を教えているが,その内容をわかりやすく適切なレベルで教えられることはもちろん重要である.ただし,

・算数が何に役立つのか?

・将来算数ができることによって何に役立つのか?

・算数の面白さってなんだろう?

こういったことを子どもに伝えられるかどうかが,算数・数学教育の最も重要なところなんじゃないかと6年間塾で算数・数学を教えていて辿りついた.これはできるだけ年齢の低いときに伝えられるかで決まってくるんじゃないかと思う.小学校高学年や中学生になると,算数・数学アレルギーを解消するのって本当に大変なんです・・・.

 もっと言うと,算数・数学は使う人によって見方や感じ方が変わるものでもある.私は工学部出身の人間なので,算数や数学を手段として捉える傾向にあるし,(ここからは想像の話)理学部の人は数学という世界そのものにどっぷり浸かっている人たちだし,経済や経営に関わる人はお金と絡めて数学を用いることが多いだろうし,文学部の人は・・・なんだろう.

 アカデミックな立場の人だけでなく,実務として数字を扱う人たちが話す算数の話も面白いだろう.私も会計や投資の話を最近勉強しているので,実用性の高い算数の話というのは子どもにとっても需要があると考えている.算数が苦手な人にとっての算数の話だって必要.

 こんな話を多くの子どもに対して,住んでるところ関係なしに提供できるようにしたいな,そんな環境を作っていきたいなと思っています.

 普段自分が子どもに授業をしているときには,小学生の頃の自分が生徒の中に紛れています.実際の生徒に魅力のある話をするだけでなく,昔の自分にそれを聞かせてあげて,彼が「この人の話,面白い!」と思ってくれたらいいなとも思っています.僕自身のアナザーストーリーを思い描きながら授業をするのも,1つの面白さですね(笑)その意識が,現在子どもとして生きている子たちに提供できるものの質向上に繋がっていくと,自己肯定しておきます.

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