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何故子供が親を選べないのか【離婚】

親の離婚経験がある私が、根本的に疑問に思っていることを書きます。

私は母親がネグレストという家庭で育ちました。小学一年の時に親が離婚し、最初は母親に引き取られました。しかし、以下の通りのネグレストだった母に将来の不安を感じ、↓(下記リンクを参照)

自分の力で父親の元に逃げました。

私は一応形上ではいい暮らしをすることができました。小学校も楽しく通えることができ、塾にも通い、私立の中学を受験、今は大学に通えています。

しかし、母親の元で育った弟は、小学校三年の時に障害者認定を受け、施設に預けられ、高校卒業と同時に働いています。


現在、離婚の際、母親がすべての子の親権者となる割合は約 8 割である。 母子家庭の平均 収入は父子家庭よりはるかに少ないが、それでも母が子ども引き取る例が圧倒的に多いのは、 子どもにとってはお金よりも何よりも、母の存在が大切だと考えられているからだろう。

〈出典〉http://hiroitz.sakura.ne.jp/resources/%E8%AB%96%E6%96%87/divource1.pdf

このように、離婚の際、子供が母親に引き取られるケースがほとんどの現状があります。しかし、男女平等雇用社会になった現在も金銭的に困窮したり、仕事と子育ての両立に苦しむシングルマザーが後を立ちません。


親権を争う基準となるのは、

・子どもに対する愛情
・収入などの経済力
・代わりに面倒を見てくれる人の有無
・親の年齢や心身の健康状態など親の監護能力
・住宅事情や学校関係などの生活環境
・子どもの年齢や性別、発育状況
・環境の変化が子どもの生活に影響する可能性
・兄弟姉妹が分かれることにならないか
・子ども本人の意思

〈出典〉

となっていますが、本当に子供の意志が反映されているのかと言うと、そうではありません。現に、私はどちらの親の元に行きたいのか聞かれたことはありませんでした。現状では大人の判断が主となり、子供は行く場所を決められます。小さい子供ほど、母親に引き取られる割合は高くなるようです。


そして、離婚後に父親が子供に会えない悲劇が多数起きています。

このブログにも上がっている「単独親権」とは、両親のどちらか一方しか子供を育てる義務がないことを言います。

一方、「共同親権」とは、両親が子供を育てる義務があり、子供の財産を両親が管理したり、教育方針も二人で定めることができます。


日本は「単独親権」を採用しています。


私が親が離婚して一番悲しかったことは、祖父母に会えなくなったことです。

祖父母にとっては離婚しようがしまいが大切な孫でしょう。そして、孫側から見ても同じです。

この問題は共同親権にすることで解決することができます。

両親に親権が認められることにより、諸外国では日本よりスムーズかつ自然に面会交流が行われている例が多数です。離婚後の共同親権が導入されているイタリアなどでは、離婚後も毎日のように離れて暮らす親と子どもが連絡を取り合うケースも珍しくありません。また頻繁に両親の家を行き来して過ごす子どもたちもいます。

〈出典〉

このように、子供が両親から愛される実感を得ることができ、子供に離婚の影響があまり及びません。親が子供に会えることで実感が湧き、養育費が払われる確率も高くなります。


しかし、共同親権のデメリットも沢山あります。

一つは、片親が子供に虐待するなどの悪影響がある場合です。また、親双方の意見が食い違う場合、子供が混乱する事態もあり得ます。


国際結婚であった場合、片親が自分の国に連れ帰ってしまい片親が子供に会えなくなる問題も起きています。

日本は2014年にハーグ条約を締結しました。ハーグ条約とは、片方の親が16歳未満の子どもを勝手に国外に連れ去った場合、もう片方の親が求めれば、原則子ども元の居住国へ戻さなければならないという条約です。

しかし、未だ日本は子供に会えない親が多く存在します。


子供の養育には、当たり前ですが親が大きな責任を担っています。この親の選択が間違った事例が昨今多数起きています。


子供時代の経験は人格形成に大きな影響を与えます。家庭での愛情不足が原因で、大人になって大きな社会事件を巻き起こしてしまう人もいます。子供にとって生活する場所の選択肢が、現状とても少なくなっていて結果的に孤立が増えています。子供の場所の選択肢に、祖父母、施設に加えて"両親"という選択肢を増やしてもいいのではないでしょうか。


子供が自分の意志で人生を切り開いていける社会になることを願っています。


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