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PR会社経営者の私が、なぜアントレプレナーシップ教育に本気で取り組むのか。

書きたくて、なかなか書けなかった記事を書きます。
私にはこの1年くらい、ある悩みがありました。

表題通り、

「PR会社経営者の私が、なぜアントレプレナーシップ教育に本気で取り組むのか。」

です。
深堀りする前に、私の背景について簡単に振り返ります。

■私はPR会社経営者、、、のはずが?

以下、私のプロフィールです。

PR会社で修行を積んだ後に独立して、6年が過ぎました。
独立前から様々なシーンでプロボノや副業人材として活動していたおかげで、独立当初から想像以上の引き合いをいただき、ここまで一度も営業をすることなく、既存のお客様と紹介のみでやってきました。
私は『仕事の報酬は仕事』という言葉が好きなのですが、文字通り、一つひとつの仕事に全力で取り組んでは、スキルと経験と御縁を蓄えて、また次の仕事につなげていくという、ストレスなき発展を遂げてきました。
健康面か精神面で何かない限り、自分の人生はこのまま好きなPRの仕事をして、悠々自適に過ごすものだと思っていました。1年前くらいまでは。

■自分の仕事の8割を占めるもの。

ところが、です。まるで想定外の事態が起きました。
PRの仕事以外に、心躍る仕事に出会ってしまったのです。

私はPRの仕事を自分の天職だと思っていました。今ももちろん好きです。
自分には、出版社時代に徹夜して本を作っては「せっかくいい本も、世の中に知られていなければ犬死にじゃないか」と思った経験があり、これがのちにPR業界に転籍するきっかけとなっています。正式にPRの世界に来てからは、素晴らしい情熱や才能を持つ経営者の方々をご支援してきました。
これを一生主軸にしていくつもりでした。

が。

現状、私の仕事の8割(9割という説もある)が、伊藤羊一さんに関する業務になっています。

元々は、すでに超有名人でベストセラー作家になっていた羊一さんの広報周りの情報を整理して最大化する目的で、数年前にお声掛けいただき、最初はPRパーソンとしてお仕事を始めました。
その後、

アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC)を作ったので、そっちもぜひ!」
Musashino Valleyというスタートアップスタジオを作るので一緒にぜひ!」
「アシスタント業務もぜひ!」

という形で、あれよあれよと現在に至る、です(苦笑)
業務的に、もはやPRは一部分でしかありません。

EMCでは、広報を中心にしつつ、アライアンス担当もしていますし、最近はグローバル展開にも関わっています(と言うかもはや何でも屋)。
Musashino Valleyでの肩書はProject Managerです(そして株主です)
そもそも全体を通じて羊一さんのアシスタントでもあります(一応秘書検定2級持っています!笑)

で、ここでポイントが2点あります。

  • これらの仕事はPR業ではないけど、めちゃくちゃ楽しくて充実しまくっていて、EMCや羊一さんの周りでもっといろいろやりたい!と本気で思った。

  • 一方で、楽しい&ボリュームが増えるほど、これまでのキャリアとの整合性が取れなくなって、楽しいのにモヤモヤするという状態が続いた。

個人的に、「楽しい」は正義です。
そして、心が「この仕事をしたい!」と思ったら、迷わず突き進むのが正解だと思っています。

ただ、モヤモヤしている当時の私は、『Why』がわからなかったのです。
自分の中の熱狂が、『自分の中から湧き起こる熱狂』なのか、『羊一さんの情熱に当てられて熱狂させられている』のか、答えは薄々わかっているけれど言語化できないから、アクセルを踏み込めない状態でした。

■日本で唯一の「アントレプレナーシップ学部」とは?

ここで、改めて武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC)について簡単にご紹介します。
武蔵野EMCは、日本初のアントレプレナーシップ学部として2021年に誕生しました。「アントレプレナーシップ」について、下記の通り定義をしています。

たまに「全員起業するんですか?」という質問をいただきますが、学部が目指しているのは「自分の思考と行動で、世界をより良い場所にできると本気で信じる人を増やす。」ことです。そのためにはアントレプレナーシップが必要ですが、起業はマストではありません。会社の中にいても、役所の中にいても、職業とは違う形であっても、社会のために行動することはできます。とはいえ、己の道を突き進んでいくと、最終的には起業という選択肢が大きくなります。

学部の特徴は以下の3点です。

カリキュラムは以下の3本柱に重きをおいています。

そして、豪華すぎる教員陣がこちら。

こういった環境の学部で、1学年約60名、4学年で240名の学生たちが日々自分を磨き、仲間たちと切磋琢磨しています。

私はとにかく、このEMCとアントレプレナーシップ教育にドハマりしました。未来を創っている感じが凄まじいのです。
仕事を通じて得られる学びも半端ないし、学生たちがマジで魅力的だし、教員陣との交流がスペシャルすぎるし、云々。

でも、ドハマりしているのに、『Why』がわからない。
繰り返しになりますが、私はPRを自分の天職だと思っていて、自分の会社である株式会社Kiss and Cryに誇りを持っています。しかし、人間に与えられる時間は等しく24時間です。EMCの仕事を幅広く受けるうちにPRの仕事を圧迫し始めました。楽しいから、好きだから、それでいいと思う一方、そこまでさせるこの熱狂が、なぜ、どうして自分の中に沸き起こるのか、言語化したくてモヤモヤしていました。

■それは、『私がやりたいこと』だったと気づく。

ところが、このもやもやが、ある時突然解消されました。よく言う「雷に打たれたように」という表現がピッタリの、夜の首都高を運転中の、2024年3月後半の出来事でした。

そもそもの前提として、私はPRパーソンとして成し遂げたいことの前に、人として成し遂げたいことがありました。

それは『自由』であり続けることと、『自由に生きられる人』を増やすこと、です。
私は男尊女卑の古い価値観の中で育ち、最初の結婚で苦労した経験があり、その際に、『自分の中の無意識の価値観にとらわれずに心の声と対話して、本当に心地のよい状況を作ることで、自分の幸福度もパフォーマンスも最大化できるし、それによって周りの人に対しても優しくできて、パフォーマンスも上がり、社会に対して最大限の価値を発揮できる』と思うようになりました。以来、20年近く『自由』が自分のテーマになっています。
当時の私に何が起きたか、何を思ったのか、詳細が気になる方は以下のnoteをご覧ください。

私はこの自分の考えにかなりの確信を抱いているのですが、ひとつ、難しいことがありました。それは『自由』であると、多くの人は怠けてしまったり堕落してしまったりするらしい、またはそうなるに違いないと思っている、ということです。

正直、この発想は、当初の私にはまるでありませんでした。
私の中の前提では、人は社会のために、人のために、自分のために、より良い状態を目指すのが当然で、それらを阻害するものから解き放たれたら(自由な状態が維持できれば)、人はさらに良い方向に向かっていけると思っていました。
惰眠を貪りたいのならそうすればいいと思うし、私にもそうしたい時はある。でも、何処かで気が済んだら、また向上心を持って社会に向き合うのが人だと思っていました。が、そうでもないということに気づいたのです。

考えてみれば、「自由」である状態をどの方向に活かすかは、人それぞれのバックグラウンドや信条によって異なって当然です。
そうなると、人間はただ「自由」なだけでは、より良い方向に発展しないらしい。何かが足りない。
人としてどう生きるかという覚悟や、自分の筋道となる倫理観や、自分自身を導く強い信念や、、、

と思って、突然繋がったのです。

あ、私が実現したい世界には「アントレプレナーシップ」が必要なんだ。

私にとって最も大切な「自由」と、私が熱狂する「アントレプレナーシップ」がガッチリと繋がって、モヤモヤが消し飛んだ瞬間でした。

これで、私はもう迷わない。
これからの人生を賭けてやることが見えてきました。

◾️これから私が成すこと

今後も、私はPRパーソンとして活動していくでしょう。
素晴らしいものを世に広めるのは、やはり私にとって天職です。

そして、アントレプレナーシップを抱いた人間が自由に生きられる社会を創るために、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部が行うアントレプレナーシップ教育や、伊藤羊一さんが目指す世界を日本中に広めていきます。

武蔵野EMCは、そのアントレプレナーシップ教育を、学部の学生や受験生だけでなく、包み隠さずに他の教育機関や企業や行政に提供しています。これは、アントレプレナーシップ教育を広めることが、学部の中の小さな話ではなく、日本にとって必要なことだと本気で考えているからです。

先週、EMCと連携を希望するある大学の先生が「EMCのアントレプレナーシップ教育を自分たちの大学の学生にも広めてほしいが、知財的に大丈夫なんでしょうか?」と電話をかけてきてくださったことがありました。
EMCはこれをナチュラルに行っていましたが、言われてみればすごいことのようです。

アントレプレナーシップはアントレプレナー(起業家)だけのものではありません。この世にたった1人しかいない、自分という人間に誇りを持ち、心の声と向き合い、社会の一員として生きていく、すべての人に必要なマインドです。うちの学部生にだけ伝えればいいものではないのです。

これを、特に日本の若者たちに、当たり前のものとして抱いてほしい。そんな彼らが創る未来は、きっと素晴らしいものになるから。

最近、インタビューも受けたので、よろしかったら聞いて下さい。
ここまでに書いたようなことをお話しています。

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さて、ビビッと来てから、いつかまとめようと思って、下書きのままなかなか着手できなかった記事をジャカルタで書き上げました(笑)

ちょっと嫌味な言い方に聞こえるかもしれませんが、独立したあと割とすぐに、私には人生の「上がり」が見えてしまったのです。このまま行けばイージーモードなのにハッピーなエブリデーを過ごせるな、と。

一方で、それでいいんだっけ。なんかこう、さらに上を目指してあがいていきたいんだけど、私が本気でやりたいことってなんだっけ? みたいな思いもありました。

なので、あえて重い道を進むことになりますが、おそらく私はどこまで行ってもハッピーです。自分の心の声に従って、自由に自分の道を邁進できているから。



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