vol.17 まちのセンターハウス「miyamae hut」を、編む〈スタッフ編〉
うまれ育ったまち、いまを暮らすまち、旅行で訪れた思い出のまち。
そこで出会った人たちとの時間や、そこで感じた風景によって人びとの個性や暮らしはつくられています。
前回のvol.16では、miyamae hutの〈プロジェクト編〉を、今回vol.17では、実際にプロジェクトに携わった福岡オフィス「souq」についての〈スタッフ編〉をお届けします。
プロジェクトを手がけたスタッフの想いやことばを「編む」ことでみえてくる「暮らしの物語」をお届けします。
introduction:
今回は、ブルースタジオに中途入社して半年の新米社員であるわたし(柴田)が、miyamae hutで企画・設計を担当したブルースタジオ福岡オフィス「souq」メンバーの玉手さんが手がけた「miyamae hut」でお話を伺いました。
玉手さんは、乗り物好きのかわいらしい4歳の息子さんがいる一児のママさんスタッフです。学生時代にリノベーションスクールへの参加をきっかけに、ブルースタジオに新卒入社しました。東京で5年ほど勤務したのち、出産・育休・旦那さんの転勤が重なり、地元の福岡に帰還することを決意。
それをきっかけに、ブルースタジオの新たな拠点となる福岡オフィス「souq」が誕生しました。
miyamae hut
日常の中に溶け込む
住宅展示場といえば、日常的に使う場所ではなく非日常的な場所。その考え方から一歩踏み出し、「住宅展示場自体があたらしい暮らしに出会う場所として、地域の人たちの日常の場所になってほしい」という想いからこのプロジェクトが始まりました。
みせたい風景と暮らしのために
設計をすること=設計だけでは終わらない
ブルースタジオでは設計や企画だけでなく、その先をみつめて人びとの暮らしを創造しています。
「miyamae hut」もそのうちの一つです。
福岡オフィス「souq」のスタッフたちが、物件ができあがったあとにも運営をおこなっています。
わたしたちは、まちの人たちに感じてほしい風景と、よりよい暮らしを届けるために仕事をしています。
建物をつくることも、運営をすることも、わたしたちにとっては「その先にある暮らし」を届けるための中の一つのことです。
この「miyamae hut」は、チャレンジショップ・シェアキッチンをつくることが目的ではなく、住宅展示場=日常の場となるようにと、つくられたものです。
前回の記事でご紹介したショップ「kiitos by bluestudio」も、届けたい人たちにわたしたちの想いや情報を届けるために、始めました。
いまや情報の発信はオンラインが中心で、わたしたちの周りには追いつけないほどの情報が溢れています。だからこそ、実際のコミュニケーションや地域の人たちとの触れ合いが、一番想いを伝えられるだろうと考えています。
お店に立っていると、手のひらの情報だけでは繋がれない人たちと繋がることができます。通りすがりに「ここでコーヒー飲めるの?」と話しかけてくれる方や、チャレンジショップでお店を出してくれた地元の方に「miyamae hutはこういう場所なんですよ」と自分たちで想いの共感の輪を広げています。
地域の人たちの声に触れ、顔をみなければわからないこともあり、創りだせないものがある。
だからこそ、わたしたちは“設計をすること”という枠にとらわれずに、「その先にある暮らし」をしっかりと皆さんへ届けていきたいです。
How we do it
福岡オフィス「souq」らしさ
ブルースタジオの新たな拠点となる福岡オフィス「souq」、そのはじまりのきっかけも玉手さんでした。
ブルースタジオの新たな拠点として、福岡でスタートしたからには
「福岡オフィスsouqらしさ」
「ブルースタジオに福岡オフィスが在る意味」
をみつけていかなくてはならない。
「物件から物語へ」
ブルースタジオでは自分たちの仕事をこう表現しています。
物件を取り巻く状況をデザインする。
「福岡オフィスsouqらしさ」とは、東京から離れた福岡の土地で、地域に根付きながら一つ一つ積み重ねた先に生まれてくるのかもしれません。
現在「souq」は玉手さんを含めてスタッフ3名が在籍しています。
3人ともお酒好きで、一度話せば仲良くなりたくなる愛嬌のある皆さんです。
そんな福岡スタッフですが、実はマネージャーの玉手さん以外はずっと九州で仕事をしてきたスタッフです。
九州の東京とことなる日常の空気感が、いまの「souq」スタッフの魅力となっているのかもしれません。
九州・福岡から、物語を編む
地元福岡で暮らしてきた玉手さんにとって、幼い頃や学生時代から繋がり・ネットワークは、いまの玉手さんのアイデンティティを創り上げたもの。
そして、その繋がりをこれからも広げることは、地元福岡で仕事をする価値がある。
「地域に根付いた仕事」というと大きくみえるけれど、今まで過ごしてきたまちで、出会ってきた人、これから出会うであろう人たちと共に
「これからの未来に向けて物語を紡いでいく」。
それが、ブルースタジオ福岡オフィス「souq」が在る意味なのかもしれません。
For someone's good
玉手さんも担当した「大阪府大東市・市営住宅建替プロジェクトmorineki」 の紹介動画で、古くからその市営住宅に住んでいたおばあちゃんがこう話しています。
「この言葉を聞いて、わたしは、我々は、このおばあちゃんの感情のために仕事をしているんだな」と最後に、まっすぐ話してくださった玉手さん。
物件をつくり、そのできあがった物件の物語をデザインする。
福岡の土地からわたしたちのやり方で、感じて欲しい風景と暮らしを届けられるように。
福岡オフィス「souq」では、九州各地の様々なフィールドで、まだ見ぬ新たな暮らしを創造し、ひとつの「物語」を紡いでいきます。
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