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愛するということ/感想

子どもが寝てから夜な夜な自分時間。本を読んだり、勉強したり、つらつらとつづったりするのが楽しくて有意義だなぁと感じる。やりたいことが多すぎて朝になってしまうんじゃないかと思うけど、区切りをつけて「また明日」にするから翌日がまた楽しみになる、我ながらいい循環だなぁと思う。

本は自分の血肉となっていて、自分の人生における重要な存在。読書は知恵を与えてくれる。生きる上で困難にぶつかったときの解決法を学んだり、知らなかったことを教えてくれて視野が広がったり。一番重要なのは「この気持ち」を『言語化』できるようになること。表現が豊かになるなどいい面もたくさんあるよね。

いろいろ読むけど、一冊ずっと大事にしている本がある。それはエーリッヒ・フロムの『愛するということ』という一冊。(確認したらちょうど10年前に初めて手に取ったらしい、理由はもう忘れてしまったけど。)当時の記憶を振り返って、なんて最早できないけれど穏やかな衝撃が走ったこと、なんだかわからないけどとりあえず「これだ!」と感じたことなどは手に取るたびに思い出す。

ふと気になって昨日再度本棚から取りだしてみた。10年越しに読むと何か変わるのかな、なんて。きっと当時得られた感覚とはまた違った印象を受けるんじゃないかな、と。新たな気づきも、もしかしたらあるかもしれない。

今はまた読み始めて間もないところだけれど、グッとくるところをひとつ。

「与えることは、自分のもてる力のもっとも高度な表現なのである。与えるというまさにその行為を通じて、私は自分の力、富、権力を実感する。この生命力と権力の高まりに、私は喜びをおぼえる。私は自分が生命力にあふれ、惜しみなく消費し、いきいきとしているのを実感し、それゆえに喜びをおぼえる。与えることはもらうよりも喜ばしい。それは剝ぎ取られるからではなく、与えるという行為が自分の生命力の表現だからである。」

ほしいほしいとないものねだり、隣の芝生は青く見える世の中だけど、『与える』ということを説く強烈な一冊。ライフステージが変わるごとに読み返すと新たな発見がありそう、生涯自分の人生とともにある一冊に感じている。

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